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少しは溜飲下げたいし、オレより酷い失敗の話を読んですっきりしよう…とか思ったわけではなく、単に今日発送する本の近くにあったもんだから晩飯後に読んでみた。とりあえず読みやすかったのは確かだよ。三野正洋 著「日本軍の小失敗の研究~現代に生かせる太平洋戦争の教訓~」(書影はamazon、2005年刊行版、オレが読んだのは2000年の版)。
本書でも引かれているけど、戸部良一・他による「失敗の本質」をおおむね肯定しつつ、最初の前提を国力という数字に置いてしまったら、その時点で失敗確定なので、そこにはいったん目をつぶって、総合力は置いといて、各論のレベルで、あの戦争で日本は何を誤ったのか、を検証していこう、という本。
たとえば専門家ではない民間の意見を積極的に取り入れなかったとか、既存のノウハウなりテクノロジなりの水平思考で新たなメソッドを日本は産み出せなかった、ってあたりの指摘はそれなりに説得力はあると思ったけど、でもここで言われている事のほとんどは、結局やっぱり「国力」って所に収束しちゃうよな、とも思ったり。
たとえば火砲の項、日本の九六式とアメリカのロング・トムを比較して、火砲としての性能が互角であっても運用を含めたところまで考えたら、中空のゴムタイヤを使って迅速に移動できるロング・トムと鉄輪で分解移動が必須の九六式を対比したときに、使えるゴムの量とかってのは、直ちにグロスの国力、ってところに直結するわけで、個別に分類してここがダメだ、と言ってみてもその背景にはやっぱりトータルからの視点、ってのが必須になってしまうのではないかな。
読みやすい、と先に書いたけれど、その読みやすさはなんて言うかな、オレみたいなヌルいミリオタでなく、普段は「プレジデント」とかを読んでる人向けの配慮、って事なんだろうな、とは思った。
そう言うもんだと思えば誤差の範囲なんだろうけど、んでも「エニグマ」は英米の暗号解読器(つか、解読器ですらない)ではなく、ドイツのキカイなんだけど、そこは誰も突っ込まなかったのかね。文庫版にあたって色々直されたそうですが。
著者の方、「小失敗」のノリで何か掴んだのかどうかはわからんけど、いくつか同系統の本を書かれているようで、かつウチにも在庫があるんでその辺ちょっと読んでみようかな、と思ってます。
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