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例の米大学、「卒業せず」と本人に通告 古賀議員学歴問題(asahi.com)。なんだか良くわからん話だなあ、自分が大学を出たか出てないか、判らないって言うの? 忘れたとか? オレでも憶えてるぞ。卒業式には出なかったけどあとで学生課で筒に入った紙切れもらったから、多分卒業できたんだと思う(もしかして、オレも実は…)。
こういうのって、最初に「ウソつきましたー」で謝っておけば、一番被害少ないのにね。わざわざ自分で恥の上塗りしにアメリカまで出かけるっちゅーのもなあ。
もしかしてホントに判ってないのか? だったら行くべき所はアメリカじゃなくて病院のような気もするんだけど…。
で、なんでこんなしょーもないニュースが大々的に取り上げられるのかいなあと思ったら、この古賀さんって方、山崎拓を破って当選された人なんだそうですな。あーそれで自民党が正義の怒りに奮えてるわけだ、うぷぷ。
愛人騒動に学歴詐称。目くそ鼻くそのような気もするけどね。
void GraphicWizardsLair( void ); //経由で知った、山本貴嗣のサイト。特に雑文のコーナーは確かに濃く、読み応えがある、つか今日はこれ読みふけってまたも目の焦点が合わないぞ病が再発しちまった(その前に、早起きして本読んでたってのもあるんだけど)かも知れん。
山本貴嗣氏は、その著作の単行本のあとがきなんかでもけっこうキツいこと書く人で、そういう部分も含めてこの方の漫画はかなり好きなんだけど、や、確かにキツいがその底にある覚悟と矜持みたいな物のほの見えてくる、良い文章がたくさんあって楽しませていただいた。おそらく高橋留美子氏*1であろうと思われる知己のマンガ家や、アシスタントX君のエピソードも楽しかった。
私は「剣の国のアーニス」で、「おー、こっちに戻ってきたか」と思ってうれしかったんだけど、山本氏のデフォルト絵柄はこっちなんである、と言うことをご本人も明言されてて、それもなんだかうれしかった。つかやはり山本貴嗣と言えば「桃源荘奇譚」でしょー、というのはなんぼなんでも偏屈に過ぎますかそうですか。
で、話はまたも「俊平1/50」に戻ってくる。最近の山本氏の仕事をよく知らないものでそう思うのかも知れないんだけど、何となく絵柄がかつての「恋はジャスミン」や「エルフ・17」の頃のそれにシフトしてるんじゃないかな、と一回目を読んだときに思えて、(例の柳田理科雄監修、てやつ以外で)そこにもちょっと違和感を感じたりしたんであった。せっかくの青年誌連載なんだから、私の好きなアメコミテイスト入った端正な劇画調の画でやって欲しかったなあ、とも思ったわけです。
そうはいってもまあなんだ、「イブニング」って、少年誌でも青年誌でもないヘナチョコ誌だからなあ。
*1 ご存じの通り山本貴嗣と高橋留美子(ついでに火浦功も)は、小池一夫の主催する「劇画村塾」の出身である
むうん、昨日は倅の調子が悪そうだなあと思ったんだけど、今日はカミさんもダウンしたみたいだな。本日の我が家の健康体、ワシ一名のみ。困ったわね。
ちょい訂正。倅の方は回復した模様。餃子が食いたい、とか面倒な注文付けてきよるんでちとお買い物。とりあえず餃子の材料と、あと杏ちゃんの風邪薬買ってきた。
「ジパング」、「グレネーダー」、「機巧奇傳ヒヲウ戦記」、「特捜戦隊デカレンジャー」、「ウルトラマンネクサス」、「ふたりはプリキュア」。そろそろ、またはいよいよラストな作品が多いんで、盛り上がりぶりはなかなかのもの。「デカレン」はあと2話だそうで、今週はラストへ向けてのオープニングというところなんでしょうな。で、「ブレイド」がいよいよ最終回(#49:「永遠の切札」)。全てのアンデッドが封印され、ジョーカーだけが生き残った今、世界は滅びへの道を歩み始めた。ジョーカーを封印する以外にこの世界を救う道はない。だが、剣崎が最後に選んだ方法とは…
というわけで、なんやかやと不満の多いシリーズではあったけれど、このオチの付け方はアリなんじゃねえですかね。ライダーとは異形で孤独な存在、という懐かしいテーマが、最後の最後で図らずも復活したって感じで。烏丸所長が最終的にエエモノ・サイドの人だったってのが個人的には意外だったのと、あと剣崎君と始さんの間にややヤオイ臭が漂っているあたりは少々気にはなりましたが(^^;)。でもまあ終わり方としては、これはこれで良いんじゃないかな。
ところで睦月くんと始さんは平和に人間の世界で生きていく様子が描かれてたけど、ダディヤナさんのその後が描かれていなかったような気がするんだが…。
最後まで不憫な人だなー。
「最近のツッコミ」に「サラジアのエージェントの妻」さんからのツッコミが反映されてない。どういう理由なんだろう。むちゃくちゃ笑えるツッコミだったのに、惜しい(w。今日の17:45って、ASAHI-NETのイーアクコースで障害が起きてた(久しぶりに繋がらなかった)時間帯…よりちょっぴり後か。なんかその辺に理由があったりするんだろうか、って惰隠洞本体はXREAに置いてるんだし、そんなの関係ねえよなあ。
ちなみに1ヶ月も前のトピックにツッコミが入ったのを、私がなぜ知ったかと言えば、今日の検索ワードに、「サラジアのエージェント」なんてのが入ってるのを発見したからだったりするのでした。5人も調べに来てるぞ。
で、検索ワードの送り主は、サラジアのエージェントの何が知りたかったのだろう…。
WEBアニメスタイル アニメの作画を語ろう 板野一郎インタビュー(2)。(1)もたいがい面白い読み物だったんだけど、(2)はさらにパワーアップ。私、ゴッグが出てくるシーン、かなり好きです。
それにしても板野さんって、特撮属性もお持ちの人だったんだな。もっと早くから注目して、彼の協力を仰ぐ事を思いつくような人が特撮業界にいれば、面白いことが起きてたのかもなあ。
ドサ周りが一日延びたので、チェンジ古本屋、スイッチオン。前々から追加しようと思っていた、「SFアドベンチャー」誌の書影のスキャニング。1979年の創刊号から1982年まで、ダブりも結構あるので52冊。創刊からの数冊は、表紙のイラストを永井の豪ちゃんが担当していたのだな。わたしゃ生頼画伯の時代しか知らなかったです。
「SF宝石」が休刊したあと、そちらの人気企画だった新刊チェック・リストが本誌で継続して連載されておりましたな。基本的に翻訳SFの方が好きだった私は、本誌のウリというとそれくらいしか思いつかなかったりするんだけど、ちらちら見てたら新田たつおの「スター・トラック」の初掲載が本誌だったって事を初めて知った。宇宙船が左折巻き込みで人身事故を起こす、つーくだらねー話で、大好きなんだわ。黒岩先生以降のマンガも良いと思うけど、新田さん、たまにはまた、くだらんSFマンガ(褒め言葉)も描いて欲しいなあ、なんて思ったことでした。
明日はドサ周りなので、あさってぐらいには本日スキャンした書影のデータを追加できるかと思いますんで、あまり期待せずにお楽しみにしてくださいませ。
と言う話をオレはなぜ、はてなの方に書かずにこっちに書いてしまうんだろうね(w。
たださんが効果的なspamフィルタの設定方法という記事を書いておられたので、それを参考にいくつかspamフィルタリングを追加。主にツッコミspamに対するフィルタリングで、必須ではないメールアドレス入力欄を非表示することで、人間ならやらないけれどもspamボットはやってしまう、e-MAIL欄への入力があったら、それはspamツッコミだと判断する、というしくみと、あとはツッコミ本文におけるURL表記の数を見るような対策。後者の方はすでに対策してたんだけどメールアドレス欄への入力があるかないかでspam判定をする、ってのは思いつかなかった。さっそく対応。
ここのところ、ツッコミ欄へのspamコメントはかなり減ってるので、ウチ的には割と平和な状況ではあるんだけど、この先どういう事になるか、なんて誰にも分からないので、バカでも出来る対策はやっておくに超したことはない、と。
さらに強力なspamブロックの方策としては、Akismetなどの学習型フィルタをアクティベートする、ってのがあるようですが、日本語のツッコミをspam判定しがち、みたいな話もあるようなので、そっちは当面、様子見って事で。
ま、こんな田舎に困ったスパマーが大挙するとも思えないんだけどね(w。
ホンダ「8耐」撤退…二輪レースも大幅縮小(SANSPO.COM)。F1マシンにGoogle Earthの画像貼ってきた時点でたっぷり幻滅させていただいたんで、いまさらどうと言うこともないのかも知れないが、モトGPには参戦するけど鈴鹿8耐からは撤退するってのはどうなんだ? 今年のF1日本GPが鈴鹿で開催されるというのが分かっているのにF1撤退、ってところでイヤな予感もあったけど、まさか二輪でもそれをやるのかい。ホンダの原点は二輪だろ? 鈴鹿サーキットはホンダがここまでの歴史の中で育んできた、最大級の財産ではなかったのかい? モトGPってのはそれを袖にしても参戦する価値のあるものなのかい? どうせ日本じゃこれ以上、二輪も四輪も売れないからしょうがないってかい?
なんだかとってもがっかりだ。F1撤退以上にがっかりだ。
「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」、「デュラララ!!」、「ひだまりスケッチ☆☆☆」、「おおきく振りかぶって」(再)。一話目では実はまだ、本当のメインキャラたちが大きく描かれては良なかった、「ダンス…」本作でようやくメインキャストがいろいろ喋り始めてる。ある意味こっちの方が「クェイサー」とかよりエロいんじゃないのか? 楽しみかも。ラストのおまけマンガのチェインソーに「れいじんぐはーと」って書いててちょっと笑った。あ、監督つながりか。
構成の凝り具合ではこっちもなかなかなのが「デュラララ!!」。各話ごとに狂言回しとなる人物(やや重要なワキ、みたいな位置付けなのかな)がナレーションを担当する、ってな決まりになってるんだろうか。だとすると前のエピソードでナレーションを担当した沢城みゆきは、今の所声を発していない首無しライダーさんの声でそのうち登場したりするのかしら。
2年生に進級したゆのたちの話と、その話で出てきた前の年の回想話を後半に繋げる、ってのが「☆☆☆」の基本スタイルなのかな。有沢さんの話とか、どっかに挟んで欲しいですな。新メンバーのお二人さん、ゆのとなずな氏の声がちょっと近すぎるような気がする。乃莉は良い感じなんじゃないでしょうか。ハラダチャーン、なかなかやるね。
ジャック・キャンベル 著/月岡小穂 訳
カバーイラスト 寺田克也
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011740-5 \860(税別)
シンディック艦隊の追撃から逃れ、アライアンスの勢力圏まであと二度の跳躍を残すのみとなったギアリーたち。ここまでの戦闘でシンディックに与えた損害は膨大だったが、引き替えにアライアンス艦隊の損害も無視できない。特に度重なる戦闘で、艦隊の行動の生命線とも言える燃料電池の消耗は、補給が追いつかないレベルまで増大している。優れた戦術家としてのギアリーの直感は、ここまで度重なる危機的状況を切り抜け、常に味方を勝利に導いてきた。だがこの幸運はこの先も続くのか。敵もギアリーが持つハイパーネット・キーの奪回のため、これ以上に激しい攻撃をかけてくるだろう。この先も自分の直感は頼りになるのか? さらには少しずつその存在を露わにしつつある、アライアンス艦隊に潜む敵対勢力の動きも、いまだにその決定的な手がかりが掴めないままなのだ…。
どうしようもなく絶望的な状況を、すでに過去の遺物として捨て去られた思想や戦術を駆使して切り抜けてきた伝説の英雄、"ブラック・ジャック"ギアリー。だが、到底不可能であろうと思っていた目標の達成が目前まで近づいてきたことが、却ってギアリーにプレッシャーをかける結果になって…、と言う導入部から、アライアンスとシンディックという二つに分かれた人類勢力の共倒れをもくろむ謎の異星人の存在と、身中の虫とも言うべき艦隊内の抵抗勢力の暗躍との戦いを経て、ようやく艦隊にとっての目的の地への到着を目前にしたところで、ギアリーがどんな決断を下すのか、ってあたりがキモのシリーズ第5弾。前作が人間関係のあたりで、少々つっこみ方をしくじったか間違った方向を深く掘っちゃったかしてしまい、いささかダレた展開になってしまった事を受けた(オレはああいうのも嫌いじゃないんだけど)のかどうかは分らんが、今回はあちこちの方面でかなりばっさりと鉈を振るってきた感じがある。まあ次号完結、って事情もあるんだろうけど。
基本的にこのシリーズの基本フォーマットは割と「ボライソー」的で、前半で一回盛り上がる戦闘シーンを持って来て読者を掴み、中盤でダレつついろいろな障害を提示し、終盤にもう一度、かなり危機的な戦いでクライマックスを演出する、って流れになっていて、そこは本書でも上手い具合に機能はしているんだが、中盤のやや話が沈むパートの処理が今回はちょっと良くなかったかもしれない。
超光速航行は可能だけどそれに合せられる、アンシブル的なリアルタイムでの超長距離通信手段を持たない世界、というのは設定上ちょっとユニークで、そこが自分はかなり好きなんだけど、人に何かを伝える時に、その情報の伝達スピードが艦隊の航行スピードよりもかなり遅れてしまう、って縛りは、何より陰謀系の筋立ての方で極めて大きな枷になってしまうようで、ネタバレになってしまうけど、アライアンス艦隊内での陰謀は、どう転んでも他の世界からの指示を受けることができない状況で進むしかないわけで、そうなると陰謀の発案者たちというのは、ほぼ間違いなくギアリーより格下の人間であることが確実になる(だってそこまで、ギアリーの地位を覆すことが出来ない人間しか残ってないんだもの)。その結果、前作で引いていた謎の対抗勢力の正体ってのが案外腰砕けなものになってしまってたあたりがかなり残念だった。ここにお話づくり上の大アクロバットがあったら、大拍手だったんですが。
ただそこでいきなり、おかしな超技術みたいなものを持ってこなかったあたりはフェアだと思うし、もう一つのヒキである謎の異星人の正体に興味を残しつつ、ギアリーにとってはかなり重要な出会い(や別れ)が演出されていたりしていて、読むのが楽しい一作になっているのは確か。何だかんだ言って、結構好きなシリーズなので次も楽しみに待ってます。
★★★☆
昨日が半日しゃがみ仕事だったせいか、今日になって股関節が痛い痛い。歳喰うとヤンキー座りもできねえよ、ってことだな。ついでに喘息の発作の出かかりも影響して、背中と肩も痛いです。
そんな状態で昨日は帰宅してたんで、メールで修整要望が来てたことに全く気づいていなかった。おや、土曜も仕事なさってたとは。
ってことでちょびちょび仕事しながらアニメ三昧。
土曜深夜の分を録り損ねてしまってたので、「天装戦隊ゴセイジャー」、「仮面ライダーOOO」、「ハートキャッチプリキュア!」、「STAR DRIVER 輝きのタクト」。んーと、クライマックス方面に向かってたり、どういうわけか持ち直し傾向があったりしたおかげで、良い感じに粒ぞろいだったのではないかしら。
「悪いな、それもトンチだ」ってお話だったのが「ゴセイジャー」。ま、もうひと盛り上がり、って感じですわな。こちらは中盤のひと盛り上がり、つー感じの「OOO」。キイになる犯罪者二人はお笑いのコンビの人か何かかと思ったら別にそういう物でもないようで。でもなんかそっち方面に、妙に芝居が滑っちゃってる気がしないでもなく。特にヤミーに取り憑かれちゃった人の方。「プリキュア」はまあ、動く動く。すげえな。そしてふっつーにベタな芝居であるにも拘わらず、オジサンちょっとうるっと来ちゃったよ(w。
で、日死の巫女(で、良いんでしたっけ?)編になって何かやたら面白くなってきた「STAR DRIVER」。や、これはなかなか良くできてたんではないですか? まだちょっとゼロ時間の世界と巫女との関係性とかに、判らんところは多々あるし、前言ってたことと違ってんじゃね? 的展開も無しとはしないけど、突然「マクロスプラス」が始まった時はどうしようかとも思ったけど、お話自体のスジ的なモンはかなり良くできていたのではないかいな。最終的にお芝居でタクト君とキスするのが誰か? がシリーズのオチって事になるのかね。
恩田陸 著
カバーイラスト おがわさとし
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ISBN978-4-15-208437-8 \1800(税別)
環境破壊が極限まで進んだ地球。今やそんな地球に残るのは世界各国からこの汚染された星の汚染除去に携わることを押しつけられた日本人だけ。彼らにとってわずかに残る成功の路は、過去の東京の移籍に建設された「大東京学園」の卒業生としてエリートコースに乗ること。過酷な予備審査を通過して集結した新入生達は、大東京学園の正門で、自分達がさらに壮絶な学歴レースに叩き込まれたことを知るのだった…。
軽石庵さんから借りて読んだ、初恩田陸でございますが、なんだろな、予想してたのとはかなり違ってて、意外なくらい無責任な方向に針の振れたエンタティンメント作品になっていた。言ってみればこれは、恩田陸的「オトナ帝国の逆襲」。荒廃した近未来が20世紀に向けて投げまくる秋波の懐かしさと悪ふざけを楽しむようなお話。そこを比較対象にするのであれば、「オトナ帝国」が昭和への限りない郷愁を盛り上げつつも、最後の最後には「いつまでもそこに浸ってんじゃねえ」と敢えて突き放す覚悟を見せてくれたのに対し、こっちは「昭和いいよね、もう一回出来たらいいかもね」的なところに着地しちゃっているあたり、案外覚悟足りてねえな、って気もしてしまう。
大ざっぱに「昭和」で括られるいろいろなことどもの捌き具合の面白さ、悪ふざけと悪趣味と少なからぬ荒廃感を背景に、意外にストレートなジュヴナイルが展開するあたりは結構自分好みではあるんだが、あれだ、山本弘作品でちょいちょい発生する舌打ち感、あれが本作でもちょくちょく起きてしまうのと、あともう一点、これはこの作品の責任と言うわけではないんだけど、今読むからこうなってしまう、と言うところでのおさまりの悪さのような物は、本書を読んでる間、ずっと感じてしまうわけで。
本書の世界というのは、テクノロジと効率を優先しすぎたばかりに、自分達の住環境に修復しがたい瑕疵を残してしまい、日本人はその、自分達が産み出したどうしようもなく厄介な物の後始末を引き受けざるを得ない状況に、否応なく向き合わされている世界なのだよね。この作品が書かれたときにそこは想定の範囲外だったんだろうと思うけど、今読むことでこの本は、3.11以降の日本のありように対する痛烈な批判を含んだお話としても読める物になってしまっているのだな。
物語が登場したときと、それが時代を経て別なメッセージを持って「しまう」ような現象を垣間見たような気分。そこの所の先見性(と言って良いのかな)はそれでこそSF、だと思うし、それだからこそ「オトナ帝国」との対比で「覚悟」がもう一味足りなかったんじゃないのかな、ってところも同時に感じたわけで、基本たいへん面白く読めた(ボリュームもたっぷりだしね)反面、どこかに引っかかりも感じたことも確かな一作ではございました。
あ、あとカバーと帯の按配、なかなか良かったっすね(Jコレクションに限るんだけど)。
★★★
なぜか昨日今日、ちょいと多めの注文が舞い込んでしまって、本を掘り起こすのに大わらわ。今日は腰が痛くて早起きしちゃった。先週末に今月はそんなに動きも無かろうと思ってティシュやら酒やら食い物やらいろいろ買い込んで現金の手持ちがなくなっちゃったところに発送ラッシュが舞い込んだものだから、送料工面するのに苦労したんだぜ。割と真剣に、郵便局で使えるEdyみたいなシステムがあればいいのになあと思った。窓口でカードか何か出せば、料金を振替口座から引き落としてくれるようなシステム。あったら結構便利だと思うんだけどそうでもないのかな。ちょいちょい郵便物を出して、かつ振替口座にそこそこ入金のある、web古本屋以外には大して旨味もないシステムなんですかね。
こういうときに限ってTRちゃんから電話が来るってのはなんなんだろうね。いろいろやることがある時に要領を得ないことでは定評のある相手と話をすると、どうしても会話がトゲトゲしくなっちゃうんだよなあ。そういう自分の姿勢に対しては反省。でも相手がTRちゃんなので、相手に対しては特に罪悪感はない(w。
日、月の分。「問題児達が異世界から来るそうですよ?」、「ささみさん@がんばらない」、「まおゆう」、「さくら荘のペットな彼女」、「みなみけ ただいま」。「問題児…」はなんというか、以前どこかでライトノベルのメインの読者層というのは、主人公が大きな壁にぶつかって挫折したり、そこでもがき苦しむ展開を好まない、なんて話を目にした記憶があるんだけど、その辺しっかり考慮しました、的なお話になってるかな。何の根拠もなくイケイケ、みたいなアニメっすね。
「ささみさん…」はどーも某方面では評判悪いようですが、そんなに酷いかね? 「まどか」とか「化」が特殊だっただけで、新房作品って基本この辺のラインじゃね? 割に不親切な脚本で、かなり気持ち良い絵と気持ち悪い(というかいまいち取っつきの悪い)演出が展開される、みたいな。不完全な世界と観察者のお話、って事なのかな。
「まおゆう」は世界は経済で回ってるのよ、的な。いい感じに噛み砕いてあってよろしいんじゃないでしょうか。美術というか、色づかいが結構自分好みですわ。「さくら荘…」、「みなみけ」もまあまあ。「みなみけ」はちょっと気に入ってきたかもわからん(w。
…というリクエスト、があったらしいのにPOPFileが頑張りすぎたみたいで、そのメールがこっちの目に止まってなかったという…。今日になってお電話をいただいて、そういうお話があったという事にようやく気がついた。間抜けな古本屋ですいません。
SFアドベンチャー誌で、生頼範義画伯が表紙のイラストを担当した号をあるだけ送って欲しいのだが、というお話で、具体的には同誌の'80/6~'87/12月号まで、91冊のうち、あるものを全部売ってくれないか、というお話だったのだけど、これ、みやざきアートセンターさんの、「生頼範義展」に連動した企画の一環という事らしくて、うちみたいなところに声をかけていただいちゃって恐縮です。正直SFアドベンチャー誌はヤケ、シミの付きやすい紙質の本で、状態的にちょっと…、って本もあるんですが、頑張って用意させていただきます。
ざっと棚を調べてみたら91冊のうち71冊は用意出来る模様。ただ、棚に出してない分で抜けを補充出来る可能性もあるので、もうちょっと調べてみて、お返事させていただきたいと思ってはいますが。
それはともかく生頼範義さんの絵が見れる催しなのね。それは行けるんだったら行った方が良いと思うよ。自分は一回だけ生頼さんの原画を見たことあるけど、すごかったです。ここまで描き込むか、というレベル。一見の価値はあると思いますよ。
ってことで明日は朝から古本掘りだ(^^;。
「アーマーモデリング」3冊、「丸グラフィック・クオータリー」、「SFアドベンチャー」、「SFマガジン」が各1冊ずつのご注文。A5が2冊、B5が1冊、B5変形が3冊という、微妙にサイズが違う本をまとめてひとつの荷物にするわけなんだけど、これでも一応商売でやってることなので。出来れば荷物はキレイにまとまった形にしたい。さてどうしよう。
いろいろやり方はあるとは思うが今回はこんな感じで。まずは(軽石庵的に)ダイソー最高のヒット商品、「発泡なんでも板」を用意。なんか線が引いてありますが、これは何かというと…
このように切り出すためのガイドラインだったわけですな。AM誌は縦がB5、横がA4という変わったサイズの本なので、このA4の幅にSFマガジンなどのA5の縦を合わせて、あまりの部分にこの発泡スチロールのスペーサーを入れてやろう、と言うわけ。
発送する本は水濡れ防止のために台所用のポリ袋で包んでおくんだけど、今回はAMを2冊と1冊に分けて袋詰め。AMでその他の本をサンドイッチする、という作戦。積み方はこんな感じ。AM2冊、SFAとスペーサー、丸とスペーサー、SFマガジンとスペーサー、一番上にまたAMが乗る感じですね。
で、こうやって積んだ本をプチプチで包むとほら、キレイな直方体のできあがり。
あとはクラフト紙の封筒で包んであげれば荷物一丁上がり。しっかり角が出てて嬉しいね。ただまあこういうことやってるから、ウチは梱包に時間かかっちゃうんだよな。なのでヘタすると荷造りで夜更かし→翌朝寝坊→観に行くつもりだった映画に行きそびれる、なんてこともちょいちょい起きるわけですけどね(^^;
古本出そうと思って家を出たらすんげー勢いで雪降ってきた。局について荷物を出したらば局員さんに「一番ひどい時に来られた感じですね」って言われてしまったよ。古本発送のあと、晩飯がパスタだってんでワインが要るなあと思ってスーパーまで歩いたんだけど、ちょっと怖かったっす。
なんて話を晩飯後に電話をくれた妹と話してたら、向こう(富山)は積雪20センチだそうで、すんません、こっちはせいぜい2センチです。で、でもだから余計にスリップしやすいってあたりはわかって欲しい(^^;
来月頭にはお袋の四十九日もあるんで富山に行かなあかんのだけど、雪対策はどうしたものか、などと思っている時点で、完全に雪のない場所に甘やかされてしまったなあ、と思うよ。
アルフレッド・ベスター 著/中村融 編訳
カバーイラスト 瀬戸羽方
カバーデザイン 岩郷重力+R.F
ISBN978-4-488-62305-0 \1100(税別)
第1回ヒューゴー賞受賞作家、というかこの人のためになんか賞を、てんでできたのがヒューゴー賞、ってのは都市伝説の類いなんですかね。単行本「願い星、叶い星」に新訳2作を追加した日本版オリジナル短編集。
基本的に1940~60年代に発表された作品群ゆえに、今となってはちょっとつらい部分もなくはないところもあるけれど、その辺は最後にまとめて。まずは一つずつ、簡単に印象を。
非の打ち所のない超高級アンドロイドが突然、極めて残虐な方法で殺人を犯す。一体何が起こっているのか…。
もちろん現在ただいまのさまざまなSF作品に触れられる立場からしたら、割と早めにミステリとしての底は割れる。だけどそこはベスター。SFミステリとしての仕掛けに加えてもう一声、アイデアが用意されていてそちらは今でも充分通用するのじゃないかな。それが何かというと、ええと上手く言えるかな、認識の錯綜と自意識の移動、なんて感じで、どうだろう。
タイムトラベルとサイコパスの不幸な出会い、というか良くわからない出会い。自分は馬鹿なのでちょっとお話が飲み込めなかった。
世が世なら(あ、いい感じに時代シンクロしちゃうかも)ロジャー・コーマンが映画化しちゃうかも(w。いや、上手く作れば「光る眼」みたいなのができたのかも知れんけど(^^;。得体の知れない不安が潜む世界で、何か良くわからん人類が産まれるのではないか、というテーマは「スラン」あたりに通じる物があるのかも知れない。
ジャンル分けするなら宇宙SFと終末SFのハイブリッド、ということになるのだろうか。まあ宇宙の方は付け足しの装置でしかないですけど。これも多分発表された時期の気分みたいな物がお話のトーンに影響を与えているのだと思う。
構成に一工夫凝らされた時間もの。こいつも「時代」がいろんな意味で影響を与えている。一工夫の分の構成のアイデア、そのラストのパートでちょっとドキッとする。
これもコーマン映画感があるなあ(^^;。ちょっと考え込むお話が続いたので、このシンプルな構成はなんだか安心できた。アフター・ホロコーストものの掌編。ま、鉄道模型を勝手に売っぱらう女は嫌われるって話だよね(違)。
クセ弾続きの本書の中ではかなりシンプルなタイム・トラベルもの。安心できるね(苦笑)。
ノヴェラ級のボリューム、本邦初訳。読み始めはダンワージー研究室ものでも始まったのかと思ったら、そこからお話は徐々に不穏な方向に進んでいき、気がついたら神学SFの様相を呈してくるという…。
未来世界を描きながら、その実アングロ・サクソンの鼻持ちならなさにちくっと一針刺してくる。
すんげーネガティヴな「老人と宇宙」とでも言いますか。最後は軽くクスッとできるお話で〆メ。
ということで。やはりこの一連の作品群を評価するには、これらの作品が発表された、冷戦時代がどういう物であったのかってところにそれなりに意識が行かないと辛いんじゃないかという気はする。世界大戦は終わったけれど、核兵器を背景にした東西冷戦という状況が抜き差しならぬものとして残っていながら、同時に科学技術の進歩もめざましい。一方で常に大量虐殺の恐怖に向かい合いながら、同時に科学技術の進歩がいろいろな不可能を可能にしてくれるかもしれない、という状況。そのアンビバレントが醸し出す不安感と未来への期待がないまぜになって、それがお話に反映されている、ということはあるのかも知れない。
そこは流行りの言葉で言うなら忖度した方が良いのかも。ただ、そんなややこしいこと考えなくても、マスターピースとしてのSFとして一読の価値はあるのではないでしょうか。若い方に「これは絶対読め」と強制はできないですけど(^^;。
★★★
本来なら透析から帰ってきたところでIGちゃんにどんくらい歩けるか見てもらうつもりだったんだけど、ちょっと雨模様なのと鈴蘭台名物の霧が出てたので、どうするか聞いてみたら、先方とも話し合って今日はパス、って事に。それは良いんだけど日曜日まであと二日。とにかく同行者に現状のカミさんを見てもらわなくちゃいけないんだけど肝心のカミさんがそっち方面のアクションを起こさない。尋ねてみると「明日行く」なんて返事するけどさらにきつく聞いてみると「連絡してない」と。
流石にちょっとキレて、同行者にどんだけ迷惑かけるのか、待ってる人間にどんだけ心配かけるのかわかってんのか、ごろごろ寝てて日曜になったら難波まで行けると思ってんなら大間違いだぞ、って怒鳴りつけたら向こうも流石に堪えたのか、やや拗ね気味に「行かない」と。
かわいそうだな、とは思うけど正直ほっとしました。関係各位にお詫びの電話を入れ、この件はひとまず終了。埋め合わせになるのかどうかわからんけど、その気があんなら「キャッツ」ぐらいは付き合ったるよ、夫婦割りも効くしな(^^;。
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□ たかはし@出張先 [平凡パンチ連載ですよね、「桃源荘奇譚」。GOOGLE検索しても出てこないくらいはるかかなたに遠ざかってしまってるみた..]