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タイトルは「蜃気楼の旅人」。蜃気楼は三回目ぐらいじゃないのか、タイトルになんの。とりあえずナマモノだからすたこらさっさ。記憶を失い、ノスフェラスに現れたグイン、セムとラゴンのかいがいしい世話で身体は元通りになったが相変わらず記憶は戻らない。狂おしい思いの中、自分を求めてノスフェラスの外に出ようとするグインを、しかしラゴンの勇者ドードーは力ずくでも止めようとする。ふたたび戦うことになる二人、だが、その戦いの中で、グインは確かに、なにかを思い出しかけていた…。
うん、今回は案外まとも。細かいところは、よーく見るとやっぱり「ちょっとちょっと」と言いたくなっちゃうんだけど。記憶を無くしていて、今まさにちょっとずつそれが戻ってきている最中だってのに、「機械」の「ボタン」だのはすんなりと口をついて出ちゃうんですな豹の大将、とかなんとか。
んでもまあ周りが人間じゃなく、化け物ばっかりだと温帯小説も案外安心して読んでいけるよな。なんでや(w。
とはいえ終盤、普通の人間が出てきたし、次の巻ではやっぱりしっちゃかめっちゃかになるのかも。あと温帯、まさか記憶を失ったのをいいことに、シルヴィアのことはいったんリセットして、知らん顔でグインとリンダをくっつけちゃえ、とかは、いくらなんでも思ってないですよね?
とにもかくにもあと2冊。
池上司 著
装画 梶田達二
角川文庫
ISBN4-04-375702-6 \819(税別)
昭和12年、病を得て海軍を去り、故郷松山で実家の手伝いをしていた降川猛夫に届く突然の復隊の要請。ほぼ強要の形を取ったその要請のもと、降川は嘱託のかたちで海軍軍令部の対米諜報収拾・分析セクションへと送り込まれる。そのうらには、海軍内部における条約派と艦隊派の暗闘の中、少しでも条約派にとって重要な情報をいち早く掴んでおきたいとする一派の思惑があった。日米の戦力を考えたとき、開戦は何としても避けなければならないと考える条約派にとって、外交、軍事における米国の情勢を素早く、そして確実に入手し、それを正しく解釈できる人物が必要だったのだ。彼ら条約派の軍人たちの中心人物こそ海軍次官、のちの連合艦隊司令長官、山本五十六その人であった…
著者、池上司氏は池上彰一郎氏のご子息。「雷撃深度一九・五」はかなり面白かった憶えがあるので期待して読んだのだが今回はちょっと、いやかなりダメ。
物語はほぼ史実にそって展開する。山本ら条約派の努力もむなしく、日本は米国との戦争に向かって歯止めが止まらない状態で進んでいく。ならばと山本は、開戦劈頭、最大級の損害を米太平洋艦隊に与え、極力有利な条件下での早期講和以外に道はないと信じ、そのために一人の諜報員(降川)をハワイに派遣する。以下、山本を中心にした連合艦隊の実在の軍人たちの物語と、ハワイに降りた降川の、現地でのさまざまな人々との関わりと諜報活動がカットバックされて進んでいく、という構造。何となく面白そうに見えるンだけど、まず降川(この人物には実在のモデルが存在している)サイドで見ていくと、軍令部での情報分析を行うあたりはそれなりに読ませるんだけど、ハワイに行ってからが急に話が薄っぺらくなってしまう。変質的なまでに職務熱心なFBI捜査官、アメリカによるハワイ併合の結果、マイノリティとなってしまった原ハワイ人の女性アマンダ、日系人としてハワイにクラス料亭の女将、など、それなりに魅力的なキャラクタが用意されているんだけど、どのキャラも等しく掘り下げが浅い。ステレオタイプで、エピソードにも読んでいて気持ちが動かされるような物語としての振幅が乏しいように感じられる。ラストのアクションシーンもとってつけた感ありありだし、なにより「その後」が放ったらかしなのも気に入らない。
山本五十六と海軍軍人サイドも同様、というかこっちはもっと酷い。史実を丹念に調べていけば、たどり着く事実は一つしかないのかも知れないけれど、でも、読んでいる読者に、「ああ、これは『トラ・トラ・トラ』で見たよなあ」なんて思わせちゃっては拙いんじゃないかな。連合艦隊司令長官として「長門」に赴任する山本。長官公室で任務の引き継ぎを行う山本と前任の吉田。保有戦力の目録を開き、内容を読み上げようとする吉田を、「いいよ、そこに書いてあるんだろう」と遮る山本…。そりゃいくら何でもやりすぎなんでないかい? そのほかにも、真珠湾攻撃の作戦立案のために自室にこもりっきりで呻吟する黒島参謀とか、これ以降、作戦実行に対する進言は聞かない、と草鹿に言い放つ山本、とか、攻撃当日の駆逐艦「ウォード」による甲標的撃沈の報告を重大視しなかった当直上官のエピソード、とか、妙に既視感たっぷりなシーンが連続してしまってどうにも興醒め感たっぷりなんだわね。
もちろん史実を追っていけば、現実にあったエピソードはやはりそうそう勝手に手を加えるようなことは出来ないと思うけど、だからといって読者に、「それ映画と一緒や」などと思われてしまっては著者の負けだと思うんだけどな。どうにも薄っぺらい読後感しか残らない一冊。
(★★)
「ゴジラvsビオランテ」。1989年。おおっと、こいつは劇場で観ていない。ノーカットのバージョンを見るのももしかしたら初めてかも知れない。ふむ、で、これはやはり(第一期)平成ゴジラ史上もっとも意欲に溢れた一作と言えますでしょうな。アラはある。特に大森一樹の脚本のスカポンタンぶりには、「ヒポクラテスたち」のあのじょじょーはどこに行ったのよ、などと繰り言の一つも言いたくなるが、でもそういえば「すかんぴんウォーク」の退屈な展開も大森一樹だったなあ、とか、改めて納得したりして。若く溌剌とした小高恵美、映画出演2作目ですでにいい女の鈴木京香を配してるのになあ、惜しいな。
なんてなところを割引いても、こいつは平成ゴジラの中では良くできた部類に属する映画なので、未見の人はあまり大きな期待を持たずに鑑賞してみてくださいな、そこそこ楽しめますよ。いろんなところで恥ずかしいけど。
個人的には高嶋弟に、割とハードな役柄でもう一度、特撮映画に復帰して欲しいなあと思ってるんですけどね。この作品での黒木特佐、すばらしいです。東宝特撮映画史上最も有能な(あるいは、そのように見える)軍人は彼でしょう。このクールさは藤田進も田崎潤も、ついぞ表現できなかったもの。
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ああ、高嶋さんちは親子兄弟皆ゴジラ映画に出演してたのですね。今気付きました。<br>パパと弟の出た作品は高く評価されてるのに(以下略
●もっともハズカシイのが終盤、田中好子の台詞「バッ○マンみたい」<br> 準備稿では「インディ○ョーンズみたい」だったのが、変更になった理由を<br> この映画が公開された年をヒントに考えると…ほらハズカシイ(笑)
先日、NHK-BS で放映されていたのを観ました。<br>前野[いろもの物理学者]昌弘さんも書かれているとおり、ヘナヘナな終盤に脱力。<br>http://homepage3.nifty.com/iromono/diary/200411B.html#18<br>自衛隊の帰り支度のシーンを観て、あぐらかいたまま横倒しになりました。
個人的にあの映画で一番恥ずかしいと思うのは、サラジアのエージェントです。着こなしが恥ずかしい。身のこなしが恥ずかしい。乗ってる車がスタリオンなのも恥ずかしい(w。
うちの亭主の悪口言わないでちょうだい!!!まったく、失礼しちゃうわ!!!着こなしが恥ずかしいのは正直同感だけど・・・
奥さんねぇ、あなたも旦那さんの着こなしとか恥ずかしいネックレスとか、もうちょっと普段から気にしてねぇ、悪いとこはちゃんと言って上げないとねぇ、ダメだよホント。<br>奥さん? 奥さん聞いてるー?