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昼前にふらふらとノート持って外出。三宮市場の地下の「ことこと」でカツ丼食ってVoice出張所でちょこっと作業(つか今日のお昼ににアップしないといけない作業があったことをしっかり忘れてた。仕込みはしてたんで大事にはならなかったけど、ちょっと焦ったぜ)。Voiceの隣がカレー屋からメイド服屋さんに様変わりしてて、ちょっとうろたえた。1時間半ばかりごそごそ仕事して、あとは本屋さんなど回る。元町商店街でやってる古本市で、珍しくちょっと良い本を見つけて10冊ほど救助、高速神戸の850円床屋でばさばさと髪切ってもらってさらにメトロ神戸の古本屋さんでちょっとおいしそうな本を見つけてそいつも救助。あとは立ち呑みでぷはー。
なかなか黄金週間らしい一日であった(そうか?)
ブラッドベリ、スタージョン 他/中村融 編
カバーイラスト 松尾たいこ
カバーデザイン 東京創元社装幀室
創元SF文庫
ISBN4-488-71502-8 \1000(税別)
アンソロジーの名手、中村融氏による"隠れた秀作SF映画"の原作を集めたアンソロジー。7編中5編が本邦初訳。
取り上げられている作品を元にした(中には"と思われる"という注釈が必要な物もあるが)映画のタイトルは、順に「イット・ケイム・フロム・アウタースペース」、「性本能と原爆戦」、「殺人ブルドーザー」、「ミミック」、「地球の静止する日」、「月世界征服」。うむ、恥ずかしながらこの中で私が見たことあるのは「地球の静止する日」だけだ。「月世界征服」は見たつもりだったけど違いましたね、あっしが見たことあるのは「宇宙征服」の方でしたわ。
さて、惹句じゃ"隠れた秀作SF映画"なぁんて煽ってるけど、実際にはホントに"秀作"であればそれはそうそう滅多なことじゃあ隠れたり埋もれたりはしないわけで、ここに収録されている作品を元に作られた映画の大半が"隠れて"いるのは、映画の出来が少々とほほだからに他ならない。だからといってその元になった作品までもがダメダメだったワケじゃあない、ってあたりが実に興味深いわけで。以下さくっと各作品の感想。
実にブラッドベリらしい、そして初期のSFが持っているワンアイデア(この場合はそのテーマは"価値観の逆転"、だろうな)で押し切るストレートな作品。この原作をそのまま映画にしようと思ったら、たぶんVFXチームは荒い重荷を背負ったことだろう。実際の映画の方は、SF映画史上初の3D映画であったのだそうだ。
映画の方のタイトルは「性本能と原爆戦」。命名者は大蔵貢氏らしい。ネーミングのセンスと映画の内容については、マジソンズさんのコメントが参考になりましょう。ま、もっと良い放題をつけてもらったとしても、所詮はAIP作品。どこか腰砕け感の残る物になってたのは間違いないと思うけど。ただ、原作はかなり良い。怪獣のでない怪獣映画、に可能性がある(成功作は見たこと無いけど)ように、戦争のない最終戦争SFってヤツにもやり様はあるってことで。戦争というマクロな視点を一旦捨てて、ひたすらホロコースト(の予感)におびえる一般家庭、ってミクロな視点を外さないで描かれる、人間性の内側を容赦なく暴く鬱展開がなかなか。続編がSFマガジンの'67年10月号に載っているらしい。ふっふっふ、古本屋になって良かったぜ、たぶんまだ売れてないはずだ。
読んでる最中、意味もなく「(スティーヴン)キングはこういうの書かせたらうまいよなあ」と思ってしまった。早とちりも良いところで、コイツを書いたのはスタージョン。小説としての面白さはたぶん本書中の白眉。前半でしつこいくらいに描かれる重機操縦法のディティールが、後半のアクションシーンの為の重要な、雰囲気の伏線の役割を果たす。しかしこれを面白い映画にしようと思ったら、相当なセンスが必要であっただろうな、とも思わせる。案の定映画の方はかなり腰砕けな出来らしいですが。
そういわれると見てみたくなるけどね(^^;)
映画の原作、てのは短ければ短いほど良いんだよなあ、と思わせるショート・ショート。これだけで充分怖いけど、映画「ミミック」の出来の方はどうだったんでしょうか?
この中で映画の方を見てるのはこれだけ。で、ここまで原作を大きくアレンジしていたのか、とかなり驚いた。原作は原作で悪くなく、映画の方も、こちらはこちらで悪くない。映画の方でかなり強烈な印象を残す"クラトゥー・バラダ・ニクト"の呪文やかなり大きな設定変更には、かの大物プロデューサー、ダリル・F・ザナックによるサジェスチョンが大きく影響していたらしい。15へぇ〜。原作は、これはこれで哀愁があってよろしいです。
第一期"スターログ"読者であればシェスリィ・ポーンステルの宇宙画とコミで連想される作品ですな。元々の原作はハインラインのジュヴナイル、「宇宙船ガリレオ号」。いかにもハインラインな、いけいけアメリカン・ウェイSFではある。今も昔も変わらない(であろう)特撮映画の舞台裏をつづる「始末記」がなかなか楽しい。
なんですな、小説の方は小品であっても映画としては傑作になれる可能性がある反面、小説の完成度が高いものほど、映画にするとスカタンになってしまう危険性は増す、ってことなんでしょうかね。「ロト」も「殺人ブルドーザー」も、小説としては最高級に面白いんだけどなあ…。
(★★★)
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「殺人ブルドーザー」は、クライマックス?で重機動メカが組み合うところでCMが入るテレビ放映のタイミングが最高でした。<br>なぜならその後ちっとも盛り上がらないからです。
ウワァァァァァン(^^;)<br>重機(動メカ)を使ったあれこれ、小説の方ではかなり読ませるんですけどねえ…。