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おっとっと、ふっふっふなどと余裕ブッコいてたら、いきなり肝心のSFマガジン、1967年10月号にご注文頂いちゃったぜ。やはり「地球が静止する日」をお読みになって、続編が気になったお客様なんであろうか。この号にはもう一本、石川喬司氏の「『宇宙の戦士』をどう評価するか」というなかなか刺激的なコラムもあるので、そちらに興味を持たれた可能性もあるのだけれど。
さて、それはともかく買手が付いた(どうもありがとうございます)からには梱包して発送準備をせねばならぬ。その前にちょっと読ませてくださいね(^^;)。
てことで。
まず、「性本能と原爆戦」の元になった「ロト」(雑誌掲載時は『新ロト記』)の説明をせねばなるまい。ネタバレになってしまうが、こういう話だ。
最終戦争の勃発をいち早く察知した保険セールスマンのジモン氏は、周到に準備を進め、ホロコースト後の地球でのサバイバルの準備を整え、準備万端で家族をステーションワゴンに乗せ、脱出行へと乗り出す。だが、世界規模のカタストロフよりも近所づきあいや、平穏な日常の感覚から脱却できない妻、反抗期に入って親のやることならなんにでも文句をつける長男、ことの重大さが飲み込めない幼少の次男をかかえた脱出行はジモン氏の思ったほどにはスムーズに進まない。ことあるごとにジモン氏の判断に異議を唱え続ける家族たちにあって、ただ一人彼の理解者となってくれているように見えるのは長女のエリカだけ。機先を制して有効な脱出行に出られたと思ったジモン氏だが、家族の不平不満は絶えることはない。そしてようやく立ち寄った一軒のガソリンスタンドで、ジモン氏はついに決断した。自らの行動にまったく無理解な家族は捨て、ただ一人の理解者である娘、エリカだけを伴って逃避行を続けることを…
そして6年。ジモン氏とエリカは色々あって4歳の息子をもうけ、3人でなんとかサバイバル生活を続けている。だが、先に「考慮」が来る壮年のジモン氏と、まずは「行動」を、と考える若いエリカの間の見えない溝は徐々に広がっていた……。
前作も大概だったが、続編はそれを上回る鬱展開。一度「計画」を立てたらそこから外れられない男という生き物と、何があってもその時々で前向きな決断と行動を取れる女という生き物、の対比が鮮やかでかつ、残酷だ。私もたぶんジモン氏と同年代だと思うんでね。周到に立てた自分の計画に、ある意味酔ってしまって、そこで思考が硬直してしまう可能性ってのは分かりすぎるぐらい分かりますわ。
お話はそんなわけで、前作でジモン氏がやらかしたことの見事なしっぺ返しを彼が食らうところで終わるわけだが、で、鬱展開であるのは確かなんだが、それでも暗さはそれほど強烈ではない、ってのはなんだな、やはり女が元気な限り世界ってのはそう簡単にポシャったりはしない、ってのが実感としてオレらにあるからなのかも知れない。ジモン氏には気の毒だが、人類にとってはそれなりに結構な結末と言えるのだよね、これ。
いやあそれにしてもこの鬱っぷりはなかなかどうして、すげえやね。
さて、お目当てのお話は読んだので、さくっとクリーニングして梱包するよ。
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と言う訳で、送金用紙使って820円送って置きました。<br>ご確認下さいませ♪
毎度ありがとうございましたー、確かに確認いたしました。<br>機会がありましたらまたどうぞよろしくお願いいたしますです。