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小橋賢児主演で「日本以外全部沈没」映画化(ZAKZAK)。わはは、今年の末までに地球からは陸地がなくなっちゃうみたいだぜ。原作は言うまでもなく筒井康隆のアレ。監督が河崎実氏ってことでまあ出来は想像できるんだけど、それでももしかしたら何かの間違いで本家より面白くならないとも言えない感じなのがえーと、うーと。
頑張れ樋口真嗣。最近テレビでトレイラー見るたびにおっちゃんは心配が募るばっかりだ。今から頑張っても手遅れか(^^;)。
E・E・スミス 著/井上一夫 訳
カバーイラスト Fred Gambino
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN4-15-011555-9 \800(税別)
遙か火星を目指し地球を発進する大型宇宙船、アルクトゥールス号。だがこの太陽系には、まだ人類に知られていない様々な知的生物が存在していた。その中には、到底人類とは共存しえない生物たちの姿もあったのだ。そんな謎の敵によって船体を分断されるアルクトゥールス号。たまたま同乗していた地球最高の頭脳の一人スティヴンスは、かろうじて脱出には成功するのだが、たまたま彼がエスコートしていた女性ナディアとともにガニメデへの漂着を余儀なくされる……。
私にとっては厨房の時に読んだ「スカイラーク」シリーズのどれかの解説にあった、「IPCの宇宙犬」のタイトルが印象深い作品、なぁんてカッコいいタイトルなんだろうと思ったものだが、「IPCの宇宙犬」はついぞ本屋では入手できなかった。私の手元にある「IPCの宇宙犬」は、クリス・フォス(イアン・ギラン・バンドの「鋼のロック魂」のジャケットイラスト描いた人ですな)の画集に収録されたパンサーブックスから出た同書のために描かかれたイラストだけだったのです、長いこと。で、当たり前だったんだよね、日本では「IPCの宇宙犬」なんて本は出版されてない。出てる(出てた)のは創元SFの「惑星連合の戦士」であり、ハヤカワの「火星航路SOS」であった、というオチなのでした。で、このたびめでたく復刊、と。ちゃんちゃん。
さて本書は"ドク"スミスの初期の傑作、「スカイラーク3号」と、「レンズマン」のプロローグとなる「三惑星連合軍」(旧タイトルでごめんな、こっちの方がしっくり来るんだよ)の間に書かれた作品。「スカイラーク」で人気SF作家の仲間入りしたスミスが満を持して放った宇宙冒険SF、のはずが、「スカイラーク」がすでに太陽系なんぞ軽々と飛び越してしまっているのに、また太陽系内でもそもそやるってのはどーなんだ、みたいな不評もそれなりにあり、少々不本意な終わり方をせざるをえなかった作品であると聞く。実際まあ、25話かけてコスモクリーナー取りに行ってるのに、その次の回には地球が見えるんかい的な展開の不自然さはあると思う。
ただ、その辺の事情を汲みながら読んでいくと、これはこれで、どうしてなかなか悪くない。「スカイラーク」の、自分ちの裏庭で超光速宇宙船造っちゃったよなハイパー手作り感(なんだそりゃ)と、広い宇宙の平和を守るには、やっぱり強力な警察組織がいるよね、っていう「レンズマン」のバックボーン的コンセプトとの、ええ具合のブリッジの役割を果たしている感じがする。この時点ではスミスもそこまで構想していたわけではないだろうけど、実際に本書ではそういう(ちゃんとした宇宙警察機構がいるよなあ、と登場人物が思う)描写があったりするし、「レンズマン」宇宙の必需品であるエーテルはここにも充満しているし、やっぱり精密さの基準は小数点以下19位だし(^o^)。
「レンズマン」世界の「QX」がこっちでは「トリプル・エックス」であったりと、いろいろ「レンズマン」につながりそうなネタがつまっててそこもなんだかうれしいのだけれど、お話そのものの面白さはむしろ、初期の「スカイラーク」が持ってる手作り感みたいなものにあふれてるあたりがまた楽しい。古き良きスペースオペラの"味"をしみじみと楽しむ作品であって、太陽系の各惑星に知的生命が住んでるだの、宇宙船を飛ばすのに一番大事なパーツが真空管であるなんてことにいちいち目くじらを立てないように。何たって初出は1931年。日本じゃやっと羽田に飛行場が出来た年なんだからね。
(★★★)
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●んじゃ、今度の映画ハシゴは「もっかい沈没」特集ってカンジですかね(爆笑)
じょっ、じょうと……う、う、ううう(^^;)
「復活の日」の後に「遊星からの物体X」を見るのと同じようなもんでしょうか(笑)。