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元旦にいつものように義母宅で宴会をやった時に、義兄が実家に残してた一式を見つけたのでもらって帰ってきて、昨日一昨日は読書三昧。書影はamazonにリンクしている新装版だけど、自分が読んだのは1978年刊の文庫版。
なんでこのタイミングで「坂の上の雲」なのかというと、年末にNHKでやってたドラマスペシャルで、いよいよバルチック艦隊がやってくる、ってところになって、連合艦隊の将兵がロシア軍艦のシルエットをパネルに描いて、それぞれの名前を日本人にも口に出しやすい名前で覚え込ませる、ってシーンがあって。東宝特撮的にはあれですよ、「日本海大海戦」で佐藤充が、「こいつの名前は、クニオヤジ・スワローだ!」「こいつはアキレサンタだ!」ってやるシーン。ほとんど同じシーンがNHK版でもあったもんだから、これは司馬遼太郎の原作にもあったシーンなのか、過去の映像作品から引っ張ってきたものなのか、ってあたりがちょっと気になってたのね(なにせこの、艦影を見せて名前を憶える、ってシークエンス、東宝はかなり好きみたいで、『ハワイ・マレー沖海戦』の頃からやってるんだよね)。
お話の大筋はまあ、例のドラマ観てた人なら分ると思うけど、おおむねあれは原作を忠実になぞりつつ、特に第1シーズン、第2シーズンでは登場人物の恋愛模様や家族愛的な部分で、オリジナルな脚色を加えたパートをかなり多めに追加していて、そこで原作よりもウェットな部分というのが強調されたかも知れない。ただ、それがないとほんとに叙事詩的な、人の心の機微みたいなものを追っていく楽しみみたいなものは完全にスポイルされたままお話が進んで行ってしまうので、そこはまあしかたがないと見えるのか。
全体的にテレビドラマの方は、原作より陸軍サイドに遠慮したのかな、って感じで、もと戦車兵として陸軍の兵卒であった司馬氏だったが故(なのかな?)の陸軍というもの全体への不信感、みたいなものはかなり薄めにアレンジされていたかも知れないな。
ま、読み終わって思ったのはアレです、いかにも東西新聞の富井副部長あたりが、読んでいることを部下に吹聴しそうな内容ではあるな、とは思いましたね。そこそこおもしろかったっす。
あ、そうそう、問題の一件に関しては、ちゃんと原作でも「呆れ三太(インペラトール・アレクサンドルⅢ世)」やら「水漏るぞ(イズムルード)」やらやっとりましたわ(w。
今年最初の古本を発送したついでに、久しぶりに映画でも観ようじゃないかって事で、新開地のシネマ神戸で「SUPER8」と「世界侵略:ロサンゼルス決戦」の2本立てをやってるって事で出かけてみた。ここは初めてお邪魔した小屋で去年の秋頃、新聞に載った記事(Twitter/CinemaKOBE)でそういう小屋があるって事を初めて知ってちょっと興味は惹かれてたんだけど、なかなかきっかけが掴めないうちに年越しちゃった。って事で初入館だったんだけど、なかなかいい感じの小屋ですね。スクリーンはそうだな、大手シネコンのサブスクリーン(HEPの4,5,6とか、あのくらい)ぐらいのサイズで、それに応じた音響がちゃんと用意されている。これは結構重要で、いわゆる2番館って、音響がかなり手薄なんだよね。そこをちゃんとやってるのはなかなか嬉しい。作品のチョイスも、エンターティンメント作品をメインのラインナップ、ってあたりはかなり嬉しい。ちょいちょい寄りたくなる小屋ですね。
ってことで「SUPER8」。1970年代終盤、8ミリの自主映画を撮っている少年達が撮影の最中に遭遇した列車事故、その影には…。
監督がJ.J.エイブラムスと来ればこっちはどうしても「クローバーフィールド」を念頭に置いてしまうわけだが、ある意味あそこにちりばめられてた要素がジュヴナイル風味の冒険譚として形をずらし、そこにジュヴナイル故の旨味というかしっとり感を加味されたような作品、といえるか。いろいろいい感じなんだけど、いろいろ足りてない。
もうネタバレしてもいいよね? 本作のスジは、かつて軍によって捕らえられたエイリアンが、なんとかして母星に戻ろうとする行動に田舎のガキどもが巻き込まれ、このガキどものすったもんだに、さらにその親たちも巻き込まれてしまうってお話。
このスジなら当然見ている側は、良く分からないエイリアンと地球の子供たちとの交流、そのやりとりが今度は人間側の親子(当然お話の出だし部分では上手くいってない)にいい具合にフィードバックされ、最終的にエイリアンくんはめでたくお家に帰り、親子の関係にも何かひとつ強固な絆ができ、ついでにちょっとしたコイバナも進展する、ってな展開を期待するわけで、で、この映画はその展開の結果はちゃんと辻褄を合わせてくれている。ただ、結末に至る過程がどうにも上手くないんだよな。
「クローバーフィールド」だったらそれでも良かったんだろうけれど、今回それやったらいかんだろう的な比較的ブツ切り感満タンのお話づくりはどうしたことかと。
まず人間側、なかんずく「親子」テーマで主人公のジョーくん(ちょっと豊崎愛生に似てるw)とヒロインのアリスちゃん(ダコタ・ファニングの妹さんだそうだが、血は争えないねえ)、二本のドラマを作れるはずで、しかもここにジョーとアリス、それからデブのカズニックくん(この子、いいねえ)の三角関係っていう、ジュヴナイル好きなら思わずよだれが垂れちゃうようなネタが用意されているのに、そこをあまり突っ込んでくれてない恨みが残るのだな。
エイリアン側の捌き具合にも不満がある。このお話だと、そこそこ早い段階で、とにかく地球を出ていきたいエイリアンがいて、彼にはこんな事情があって地球を出ていくことが出来ないんだけど、そこを突破する要素として地球の子供たち(前に紹介されている、ね)との有機的な接触があって、みたいな展開があるべきだと思うんだけど、そこもかなり稀薄。なので一本の映画を通して観客を引っ張る力が、どうにも足りていないと思うのだよな。個々のシーンにはかなりプリティなところもあると思うんだけど、全体としてみた時に、ちょっと残念感の方が先に立つ映画だったような気がする。
あと一点、ハリウッド映画を観ていつも思うのは、想像も出来ないクリーチャーにちゃんとキャラクタ性を込めることが出来ない、てのがあると思うんだけど、本作もそれで損してる。良く分からない生き物を、良く分からないデザインにしちゃう陥穽ね。クライマックス、ジョーの必死の説得を受けたエイリアン側の反応に、もうちょっと人間的なそれ(多少あざとくてもいいからさ)があったら、それ以降のお話の流れについても、許せるところが増えていたのじゃないのかな。
さてもう一本、「世界侵略」のほうはテンション高く、絵的な部分の念の入れ方って部分においては何も間違ったことはやってないと思う。見応えってところは文句なし、なんだけどその見応えだったり(音楽の)聞き覚え感ってのはどうしたもんだろう。既視感バリバリな上に、最終的に言いたいのがマリンコさいこー!以外に何もないってのがなんと言ったらいいのか。
本作で登場するエイリアン(意図的なのか、なにも考えてない故なのかは分らんけど)のふるまいが、あれをたとえばソマリア人だったり、アフガン人だったりしても、この映画のスジ的には何も困らないよな、と思ってしまった瞬間に、いろんな意味で気分が下がる。なんだか雑な展開で最終的に「マリンコは最強なんだぜ」で押し切られるラストも、最終的にアメリカはまだまだ大丈夫、ってスローガンのバックアップだよね? それを脳天気に押しつけられるってのもどうなんだろうな、って気はする。ぼけーっと見てる分には悪くはないけどね。
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遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。<br><br>敵艦影の紙芝居クイズ、ワタシの初見は「ゼロの白鷹」(本宮ひろし)です。「これは?」「レキシントン!」「バカモン、これはお前の乗っとる赤城だ!」って、まるまる「トラトラトラ」のパクリだったというのは後年知りました(笑)。
メンツが五人なのに、ちゃんと描かれてたのは最初の二人だけってマンガでしたねえ、そこまでは好きだったんだけどな>ゼロの白鷹(^^;<br>今年もよろしくお願いします。