ばむばんか惰隠洞

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2004-03-16 この日を編集

[TV] 定期視聴番組

「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」、「剣客商売」。「攻殻…」、全編を電脳空間での(おそらく会員制の)チャットスペースでの会話で構成するというなかなかに凝った作りのエピソード(第9話『ネットの闇に棲む男』)。何人かのメンバーが円卓に向かってひとつのテーマについて語り合い、それをヲチしているネットワーカーたちが、それぞれのメンバー専用スレ(つーのか?)にリアルタイムでメッセージを書き込んでいく、という、未来型・部分公開式匿名掲示板システム、みたいな描写がちょっと面白かった。未来の2ちゃんはこんなふうになるんですかね。「ちょっと足、組みかえてくれませんかー?」

[Anime] 最悪のパイロット

void GraphicWizardsLair( void ); //経由で、海外で好かれるアニメキャラって?。興味深い。でもゲスな私としてはポジティブな物よりもネガティブな方に心惹かれてしまうわけで、当然海外で嫌われるアニメキャラって?の方を楽しく拝見させていただきましたよ。とはいえ男性キャラの方、上位5作品を全然見てない私にとりましては、実質上の第1位は6位にノミネートされた人物でありまして、それは誰かといえばキラ・ヤマト君でありました。組織票らしいけどまあそれなりに理解できなくもないなあ。とりあえずコメントの、これまで観たなかで最悪のパイロットちうのが妙にツボでしたわ (w。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

森田剛 三宅健 [岡田准一さんへ ぼくたち 森田剛・三宅健は はばたきに行ってきます 坂本昌行さんへ ぼくたち 井ノ原快彦・長野博も..]


2005-03-16 この日を編集

[Chinema] 小津安二郎の芸術 (23:21)

パルシネマしんこうえんで「小津安二郎の芸術」その4。今回のラインナップは「お早よう」(1959)と「東京物語」(1953)。今回も娘は嫁に行かない。

お早よう

そろそろ日本全体の景気が良くなっていくのかな、と言う予感がしつつある時代。それなりに小洒落てはいるけれどやっぱりどこかに長屋感覚も残るマスプロ住宅が並ぶ住宅地の一角、4軒の住人たちのお家の事情、なんだか面倒な近所づきあいを、大人と子供の視点から見た、大変にコミカルな作品。コメディ成分多めなせいか、小津の画面へのこだわりはこれまで見た作品の中でも一番ラジカルかも知れない。

相変わらず低い位置にあるカメラには、画面の中心を奥に向かって延びる小路の左右に似たような造りの住宅が並び、その奥には小路とT字につながって画面を左右に横断する小道。そのまた奥には小高い堤防。で下の小路と堤防の上の道路は、近景になる住宅の屋根でその一部だけが見えている。そこを絶妙のタイミングで人や車が横切っていく。小津がしょっちゅうやる手法なんだけど、今回は高さが加わってます。うへえ、と思った。

ご近所の構成も見事。似たような造りで、似たような大きさの家が等間隔で並んでいるものだから、玄関を使わなくても掃き出し窓を通じてお隣に簡単に上がれちゃう。こいつのおかげで玄関を介さない、正規じゃない方法でここのおばさんたちは勝手な情報を伝えあい、それはしばしば誤解を生んでおかしな噂を拡げる結果になってしまっちゃう、と言う構造ができてるあたりもうまい。

お話は全編コメディタッチ、つかこれ、前代未聞の「おなら映画」なんではないかいな。子供に交じって初代の黄門様もぷーすかぷーすか屁をこきまくる。しかもこれが、中学生たちの一番クールな遊びだっちゅーんだから(w。

で、いよいよ登場したテレビ。隣の若夫婦は快く見せてくれるのだけど、子供たちの親はみな、少々水商売風のカップルの家に子供が上がり込むのを快く思わない。そうなると今度は自分の家でテレビが見たい。買って買ってとやかましく喚く子供についにとーちゃん、笠智衆も爆発。「無駄口を叩くな」と一喝したものだから子供も反発、今後一切誰とも口をきかない、と宣言しちゃって、これがご近所や学校まで巻き込んだちょっとした騒動を巻き起こすことに……。

で、この兄弟を演じる設楽幸嗣と島津雅彦がすばらしい。この頃の子供ってこんなんだよなあという感じ。毛玉のいっぱい付いた毛糸のセーターが懐かしかった。ちなみに弟役の島津雅彦(「あいらぶゆー!」がカワイイ)は、この4年後「天国と地獄」で誘拐される運転手の息子役。 他愛ないコメディなんだけど、その実コミュニケーションってそこそこ冗長性がないとうまくいかないけど、でも日本人ってその冗長性に少し頼りすぎて、肝心なところで本質的なことを伝えようとしないよね、というメッセージも、ちょっと皮肉混じりに込められてるなあと思ったです。でも基本はくすくす笑いながら楽しめる映画。

東京物語

三男二女の子供たちもみな独立し、いまは末娘と共に尾道に暮らす平山周吉(笠智衆)、とみ(東山千栄子)夫婦。老い先も見えてきた二人、今のうちにと東京に住む長男、長女の元を訪れる。快く迎えてくれる子供たちだったが、彼らは彼らで日々の生活もあるわけで、常に周吉たちの世話を焼けるわけでもない。逗留が続くにつれて、実の子供たちも表向きは歓迎しているが、反面ついつい邪険なあしらいをしてしまうことも増えてきて…

山村聡をはじめとする、周吉の子供たちの気持ちが痛いほど判るんだよなあ。オレも今や自分の両親に、こういう接し方をする年になっているもの。それだけに、そんな子供たちに対して昔のように親の権威を押しつけず、老いぼれのお荷物、と思われることを受け入れる老夫婦の立ち居振る舞いにほろりとさせられる。

この映画、「東京物語」と言っておきながら、実は真に重要な展開は、常に東京から離れたときに起きるのだけれど、そうなったときにも周吉夫婦は、どこにいても「尾道の老人」なのだね。逆に、尾道にやってくる子供たちは、そこでもやはり「東京」を引きずっている、と。

所詮世代というのはそういうもので、ある特定のポイントから先は、生んでくれたものへの敬愛から生んだものへの責任へ、プライオリティはスライドせざるを得ないのだ、その時それでも親を親として、大事にしてくれるのは、実は血のつながりのない、戦死した次男の嫁(原節子)しかなく、しかも彼女のその態度もまた、決して無私の賜ではなかった、という実に苦い映画。コミカル部分もあるにはあるが、ストーリー全体に通底するカラーを感じ取ってしまったときに、そのコメディ部分でもなぜか笑えなくなっている、というあたりはシビアだわあ。

個人的に私、原節子がやや苦手でして、特にこの映画での彼女の笑顔には、どうにもこう「作り物」っぽいものを感じてしまって、彼女が何を言ってもウソくさーく感じられてしまう(ああ、刺されるかも知れんなオレ)分、ちょっとポイント下がっちゃうのが惜しかったな。良い映画なんだけどなー。

さて来月は「晩春」と「お茶漬けの味」。来月で終りかあ。もっと観たいぞー。

[Hobby] 大人買い御用達 (24:41)

TUXさん@mixi経由でタカラホビー.com こちら開発室。百聞一見、見に行って驚け。

本日のツッコミ(全8件) [ツッコミを入れる]

でした [ むむう、実際に動くとは・・。 どういう構造になってるのか、すごく気になります。]

TUX [●ンじゃ、次回のオフは乱土さんがコレを買うのに付き合って、近くの喫茶店で開けて、動かすのをみんなで見る会ってコトで…..]

rover [いっ、いやその…。あたしも動くとこは見たいんですけど、買うところまでは、あのその、ごにょごにょ……]

美紀 [なんでしたっけ、サンダバード2号でしたよねこれ。 これのグッズを誰かさんの家で見ました。 2号の思い入れの方が多数な..]

rover [ごくろうさまです、美紀さん。男の子はいつまでたっても幼少のみぎりに目にした物からは逃れられない物ですので、どうか大目..]

美紀 [乱土さん、もうね、部屋にネクサスとかもう。 ブラカラー吹くからダクトを部屋に付けてプラモ作ると 言い出したときは・・..]

rover [あっはっは、是非塗装用ブースでも買ってあげてください。20000円もしないから。 http://www.tamiya..]

美紀 [それねー、知ってるんですよー。今回それとネクタイと違う物とで バレンタイン凄く迷ったんです。でも絶対買ったらプラモで..]


2006-03-16 この日を編集

[Day] 知らぬは住人ばかり、だった (14:00)

昨日の夜、従姉妹殿から電話をもらって。「西町の10階建てマンションで火事があって男性が死んだそうだけど?」って。

そういえば昼前にヘリコがばたばた飛んでたし、サイレンも聞こえた(と、これはカミさんの証言。あたしゃ最近ヘッドホンしてるんで外の音、あんまり聞こえない)けど、特に非常ベルが鳴ったりもしなかったし、別のところなんじゃないの?って話で終わったんだけど、今朝の朝刊見てみると…。

ウチじゃん。

ウチのマンションの7階。火事としてはソファーが燃えた程度のボヤだったけど、一酸化炭素中毒でここに住んでた方が亡くなったらしい。うへっ。

わが家は1階なんだけど、マンションのエントランスは5階なんで、上で何があったのかさっぱり分からんなあ。つか、火事があったんなら非常ベル鳴らすとか至急で回覧回すとか、普通そういうことせんか? しょっちゅう訓練と称して非常ベルをじんじん鳴らす(うるさい)くせに、肝心なときに作動しないってのはどうなのよ。大丈夫なんかねこのマンション。

いや、それ以前に大丈夫かオレら。自分とこに火事があったことを、翌日まで知らないでいるってのは、何か大きな問題があるような気がする。

[web] しみじみと感動する (22:51)

倉田わたるさんの「廃墟通信」、06/03/08の分。最近のWinny騒ぎに絡めた一文がすばらしい。ちと長い引用になるが…

そんなの、少しも幸せではないよ! と、心の底から忠告したい。「無料」だからキャパ以上に集めてしまうのだ。消化能力を遙かに越えたコンテンツの山は「ゴミ」以外の何物でもない。音楽を聴きたければ、映画を観たければ、お金を払いなさい。お金は有限だから、そんなに沢山は集められない。自ずと制限がかかる。選ばなければならない。そして、あなたによって選び抜かれた「音楽ソフト」「映画ソフト」のコレクションこそ、たとえ数が少なかろうとも、あなたにとってのかけがえのない「宝」なのである。

何も足さない、何も引かない。ワタシも全くその通りだと思う。ま、倉田さんですから話はそこで終わったりはしやしねえんですが(w。

倉田さんと同様、ワタシもなんで皆さんがそんなにWinnyを手放せないのかが全く理解できない。世の中には、そんなに何が何でも無料で入手しなくちゃいけないリソースってのが存在しているのだろうか。

ものすごい勢いで消費されていく「物語」を汲々として追いかけていく、のが'90年代以降のポップ・カルチャーの姿である、と誰だったか(大塚英志だったかなあ)が言ってたような気がするが、なんかもう世の中のすべてが、軽くなった物語を次から次に消費しないではいられない状態に陥ってる感じだな。ひとつひとつのリソースは徹底的に吟味されることなく飽きられてしまうから、逆にそいつでリミックスが可能になり、それを受け手の方は新しい物語だと思いこんでまた取り込んでいく、の繰り返し。

これって文化のデフレスパイラルではないのかねえ…。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

奈々 [倉田さんのそのエントリー、わたしもふんふんて読んでました。いつも読んでる方ならニヤリていうアレなんですけど、でもその..]

rover [倉田さんが言うからすさまじく説得力がある、ちゅーか(^^;)。]


2007-03-16 この日を編集

[Day] うーむ… (22:16)

「追加分がありますのでお送りします」「いつまでに必要ですか?」「1時までにいただけたら結構です」

結構です、てあんた。

ボケかまして明日の13:00に出したら怒るだろうなあ。


2008-03-16 この日を編集

[F1] オーストラリアGP決勝 (23:15)

スタート直後に中団から後方で少し大きめなクラッシュが発生して、一周目からセイフティカー導入。遠目の画像だったもので一瞬「あ、タクまたやらかした?」とひやりとしたけれど、どうもタクはスタートをミスってやや後退し、そのおかげで混乱をスルーできたみたい。割を食ったのはデイヴィッドソンとバトン、ベッテルにフィジケラと言った面々。逆に15番手からスタートしたライコネンは、あっという間に8番手までジャンプしてて、これは、と思ったんだけどさすがは開幕戦、これでもかという荒れっぷりに、最終的に彼も飲み込まれてしまってた。

その後もクラッシュやトラブルで続々とリタイヤしていくマシン達が続出し、こりゃあ完走したら高い確率でポイント取れるんじゃないだろうか、なんて思ってたら、結果的に完走9台、うち失格1台(よりによってホンダかい)で、ホントの話になっちゃった。これだけ荒れたレースで2台ともしっかり走りきったマクラーレンはやっぱりすごいんだな。逆にフェラーリの方はいろいろちぐはぐ。日本勢はとっても不幸、というかやっぱりなにかが足りないんだろう。だって日本製のエンジン積んでるウィリアムズは大活躍だったものね。

てことで表彰台はハミルトン、ハイドフェルド、ロズベルグというかなり目新しい感じの並び。カート時代の好敵手にして大の仲良しでもあるというハミルトンとロズベルグのはしゃぎっぷりが、なんだか微笑ましかったですな。中嶋もラッキーがあったとはいえ、健闘したと言えるんだろうな。逆にこのレースに限っては期待はずれだったのがネルシーニョだったかしら。タクも頑張ったと思いますが、さすがに彼らが間違って完走しちゃうほど、F1は甘くないわいな。

来週は早くも第2戦。フェラーリは巻き返しのきっかけを掴めるのか、スーパーアグリの部品は足りるのか、メガネっ子ボーデ(721ではベルデー、と発音してるけど、どっちが正しいんだろう)のパフォーマンスは本物か、ってあたりに興味津々、かも。

[TV] 定期視聴番組 (23:33)

「灼眼のシャナⅡ」、「機動戦士ガンダムOO」、「クラナド」、「ペルソナ」、「キミキス」、「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5 GoGo」。まあある意味死亡フラグは全部立ってたとも言えるンだけど、ロックオン兄さん、戦死。で、傭兵おじさんの方はこれ、生き延びたって事なの? やっぱり彼に引導を渡すのは刹那の役目って事なんでしょうか。なんにせよ、戦争根絶がどうこう、ってテーマは一旦脇に置いて、登場人物が、みんな自分の都合で行動しまくってる状況が続いてるわけだが、そっち方面の大きなテーマは、あんまり考えないでおいてくださいね、魅力的(当社比)なキャラ達の織りなす運命に注目してくださいね、って方向なのかしら。

土曜深夜はどれも良い感じ。なかなか掴み所が分からないまま話が進んでる「ペルソナ」なんだけど、訳が分からんなりに、なにやら見ている側を引っぱる力を持っているような気はする。少々ムードに流れてしまい過ぎな傾向も無しとしないけれども。その前後の二本は、どちらも良い感じですね。本編とは全然関係ないんだけど、「キミキス」のサッカー部の顧問の声をあててるのが大原崇、ってとこにおじさん少々ニヤニヤしてたりしますよ。

日曜日は「ゴーオンジャー」が未だにノリ切れず、「キバ」はなんだな、こんな物かと思って見てる分にはまあいいか、みたいな。井上脚本にケチを付けても詮無き事なのは分かっているつもりなんだが、それでもそれはちゃんとした珈琲飲みなのか? ってなクレームを毎回付けたくなってしまうんだよな。デフォルメの方向性、それで良いのかしらね。


2009-03-16 この日を編集

[Books] ストリンガーの沈黙

ストリンガーの沈黙(林譲治/著) 林譲治 著
カバーイラスト 緒方剛志
カバーデザイン 岩郷重力 + Y.S
ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ISBN978-4-15-208678-5 \1700(税別)

火星に送り込まれた流刑者たちから始まり、今や地球に比肩、時にはそれを凌ぐ技術レベルの文明世界を作り上げたAADD。今彼らは三つの困難に直面していた。修復不可能なまでに悪化した、国連を代表とする地球政府との関係、その存在が認識され、今も太陽系に接近していることが分っている、ストリンガーと名付けられた異星文明とのコンタクト、そして彼らの生存の基盤とも言える人工降着円盤、ADDに検出された微妙なシステム的なズレ。国連軍の侵攻が避けられない情勢となった今も、AADDが対処すべき最優先事項はストリンガーとのコンタクト。だがADDに発見された不具合の兆候が解決できなければ、他の二つの問題への対応もまたままならない。AADDは伝説的科学者、アグネスにこの事態の収拾を依頼するのだが…

買取物件ピックアップ・シリーズ、ええと、その10? 短編集「ウロボロスの波動」の時代背景に連なる長篇。タイトルが結構意味深で、「沈黙」する異星人とコミュニケーションできずに結果として「沈黙」を返される結果になってしまう地球とAADDの人々との関係性ってあたりにも少し思いを致すことになる。そこには少しばかり構成としての具合の悪さも感じなくはない、というか正直序盤の引っかかりは結構なものだったし、中盤から後半にかけての動きの大きい部分については、仮想戦記も多くものしておられる林氏ならではの、宇宙での戦闘シーンを存分に堪能できるってな役得はあるけれど、そこが見せ場になるってのはタイトルとの関係性から引っぱって考えたときにどうなんだろう、って部分もあったりする。正直少々いびつな構成の小説であるという気もするんだが、いろんな文句も最後の最後で全部どこかに持って行かれちゃう。

燃えるSFって、最初にどかんとショックを持ってくる(古くは『第二段階レンズマン』、最近だとなんだろう、『移動都市』とか『シンギュラリティ・スカイ』あたりかな)か、最後の最後でどかんとどんでん返しを持ってくる(こっちの代表は『星を継ぐもの』かね)かのどちらかになるのではないかと思うんだが、そういう意味では本書は後者に属している。ハードな宇宙SFとしての側面とSF要素を色濃く持ち込んだ仮想戦記的な側面を、ややもたつきつつも良い具合に盛り込みつつ、最後にこれまでのお話の全てをまとめて面倒みちゃう、豪快な解が一つ投げ込まれたところで、いろんなものがどうでも良くなってしまう。最後の最後でクラーク的長期ヴィジョンをどかんとぶち込まれたような気にさせられる、みたいな。林譲治的「2010年」と言えるような作品、と言えるだろうか。

不満もいろいろあるんだが、ラストの一撃の鮮やかさにちょっとしびれてしまった。なんだか良く分からんけど、外に向かって意識を拡げる、って部分においてこれはまったく正しいSF。なかなか良いものを読ませて頂きました。

★★★★


2010-03-16 この日を編集

[Day] おーしーごーとー (27:52)

そろそろ一杯、とか言う時間帯に修正要望メール出して、「朝までにできてる、なんて事はないでしょうか」とか言われてもなー。

やってみたらできたから驚きだ。

酒飲んで寝る。


2011-03-16 この日を編集

[Day] 水のトラブル7000円

洗面所の蛇口が、いくらきっちり栓を締めてもぽたぽたぽたぽたと水が漏れるなあと思ってた(けどまあいいかと思って放置してた)ら、気がついたら洗面所の下にもよーんと水たまりが出来てることに気がついて、こりゃいかん、パッキンがダメになったんだなあと思っていろいろパーツを買ってきたは良いが、水道管の患部と思われる個所にアクセスできない状態で。参ったなあと思ってる内にも水漏れは絶賛増量態勢になって来たので、こりゃ堪らんということで、近所の水道関係の業者さん(一応神戸市指定の業者さんで、近いところを選んでみた)に電話して修理を依頼。

水道屋さんってのも結構忙しいお仕事のようで、昨日電話したんだけど来てくれたのは今日の午後。茶髪のちょっとちゃらい感じのイケメン兄さんが一人、我が家にやってきて小一時間の作業の結果、無事水漏れはストップ。横で作業を見てたんだけど、案外力ずくで作業するパートが多いんだな。そこでビビって作業の手を止めてしまった身としては、DIYエキスパートには到底なれんなあと思ったよ。一度手順は見せてもらったから、次は自分でできるかもしれんけど、何とはなしに肝心なところをぶち壊してしまいそうな気もするんだよなあ…。

洗面所の蛇口のパッキンが三つ、かなり劣化してたようで、それを交換していただいて状況終了。7000円でした。リーズナブルなお値段なんではないでしょうかね。

これで夜中にぽたぽた音を気にせずに安眠できまする。ありがとうプロの人


2012-03-16 この日を編集

[Books] きょうも上天気 SF短編傑作選

きょうも上天気 : SF短編傑作選(Ballard,J.G/著 Dick,PhilipK/著 LeGuin,UrsulaK/著 ほか) 浅倉久志 訳
大森望 編
カバーイラスト 宮尾和孝
カバーデザイン 國枝達也(角川書店装丁室)
角川文庫
ISBN978-4-04-298213-5 \629(税別)

グッド・オールド・SF

2010年に惜しくも亡くなった名翻訳者、浅倉久志氏が訳した膨大な作品の中から9編をチョイスして収録。編、解説を大森望氏が担当。

あとがきによれば浅倉さんが訳したSF短編の数は600編以上だそうで、その膨大なお話の中から10作たらずをチョイスするってのは、それだけで大変な作業だろうと思うし、そこで編者の趣味とかセンスとかが見えてくるのだと思うのだが、大森パパのそれはどんなものなのか、って話はいったん置いといて、まずはそれぞれのお話の簡単な感想を。

オメラスから歩み去る人々(アーシュラ・K・ル・グィン)

一見すると地上の理想のような幸福な都市、オメラス。貧困も飢餓も、あらゆる種類の諍いも、この街には存在しない。街の人々は皆、幸福に、満ち足りた日々を送っている。ただ一人を除いては……

サンデル先生が授業で話題にしたと言うことだが、そっちは知らないし、「風の十二方位」は読んだはずだが良く憶えていないんだなあ。グィンが割と苦手、ってのもあるかも知れないけれど。お話のキモは「最大多数の最大幸福」の引き替えに設定されたものがこれである、というところを人は無条件に肯定できるものなのか、というあたりか。さらに言うならその「装置」のカラクリを知ってしまった人は、ってところで、読み手にさまざまな思考を要求するお話。

コーラルDの雲の彫刻師(J・G・バラード)

名作「ヴァーミリオン・サンズ」のシリーズに属する作品。バラードの作品は一読すると「これってSFになるのかなあ」と思えてしまうお話がとても多いんだが、これもそんな感じの一作。美しく、そしてちょっと残酷なんだが、何もこれをSFに入れなくても、と思ってしまうお話であるんだけれど、それこそがバラードの目指す「真のSF」ってヤツなんだろうな。ま、確かに浜辺の錆びた自転車よりは、なにがしかヴィヴィッドな絵は目に浮かぶわな(^^;。

ひる(ロバート・シェクリイ)

「ウルトラQ」のバルンガのエピソードの元になったと言われる作品、といえばそっちを知ってる人には何となく予想が付くか。で、まさしくその通りの作品。シンプルなアイデアがクレシェンドしていって最後に皮肉なオチが待っている、ってあたりはいかにも50年代アメリカSF、という感じ。

きょうも上天気(ジェローム・ビクスビイ)

なんだろな、「オメラス…」と対になるようなお話とも言えるんだろうか。こちらは「最大多数の最小幸福」がテーマといえるか。一文字変わっただけで大変なことになってます。モンスター・ペアレントならぬモンスター・チャイルドのお話。

ロト(ウォード・ムーア)

いえーい(w。こいつは既読続編もなかなか良いんだ。妙に好きな作品です。

時は金(マック・レナルズ)

これもいかにも50年代SFの香りが漂うシンプルな時間SF。拡げた風呂敷、すげーでかいんじゃね? と思ったら実は…、ってあたりがいかにも感を盛り上げる、っていう感じだな。

空飛ぶヴォルプラ(ワイマン・グイン)

こいつも50年代SFで括られるんだけど、ちょっと雰囲気が違ってて興味深い、なんだろうな、ブラック・ユーモア的な要素が良い感じにスパイスになっているのと、浅倉さんの訳のスタイルも若干「遊び」が多めに入っているのかも。野田昌宏 訳と言われても信じちゃったかも知れないね。

明日も明日もその明日も(カート・ヴォネガット・ジュニア)

ハリスンが書くと「人間がいっぱい」、ヴォネガットが書くと本作、って事になるのかな。実はものすごく厄介な状況なんだけど、そこに諧謔がたっぷりまぶされて、苦笑いするしかないお話に仕上がっているってあたりは正しくヴォネガット、という感じかな。「人生はすばらしい」、そりゃじいちゃんの人生はな(^^;。

時間飛行士へのささやかな贈物(フィリップ・K・ディック)

既読だし、ハヤカワSF文庫にはタイトル・テューンでもあった訳なんだけど、今ひとつ記憶に残ってない。一種の時間SFなんだけどSF的なアイデアが効いているのかと言えばそうでもなく、ディック的な何かがあるのかと言えば「あるような気もするけど…」的な。再読になるけどやっぱりオチの投げ方に今ひとつ納得できないものが残っているの。

という感じで。古き良きSFのテイストを感じられる、って意味ではいいアンソロジーだと思うけど、これまでにそこそこSF読んでる人なら既読になってしまうお話が結構多いような気もするし、浅倉さんの仕事の多岐への渡りっぷり、ってところを読者に思い知らせるような効果も少々薄味であったような気が。自分はこう言うSF大好きだから、これはこれで楽しかったけど、浅倉久志という巨大な存在の仕事はこれだったんだ、と、本書だけでは説明できないよな、と言う気も同時にした。大森さん自身が「あとがき」で挙げている、この本には収録されなかった短編たちの中に、「いやそれは収録すべきでしょう」と思えたタイトルも結構あったりしたわけで、そのあたりを補完する意味でもこの企画、続きをやって欲しいと思います。浅倉さんの仕事の一番良くて、しかも(非SF者にも)解りやすいところを集めた、というところは評価しますけど、SF知らん人間であっても唸らざるを得ない短編、ってのも大量にあると思うんで。そっちにも少し針を振って欲しかったような気はするんだよな。

★★★☆


2013-03-16 この日を編集

[web] コーディングってどういうもんか、考えないデザイナさんが増えてるってことなのかしら

透過PNGにした画像は乗算や焼き込みカラーが反映されないのですよ(これからゆっくり考L+α)。こちらで紹介されているのとはちょっと違うんだけど、ウチでもこの、乗算や焼き込みで処理された画像で結構苦々しい思いをすることは増えてきてる気がする。

割に多いのは素材サイトからダウンロードした写真画像(オブジェ以外が白バックになってるようなヤツ)をキーイメージとしてwebページで使用する時に、焼き込みを利用して白部分を透過させるようなスタイル。

基本的に仮の画像でそれをやってる(本番ではそれなりの画像に差し替える、って前提)んなら構わんのだけど、ときどきPhotoshopでやった処理がそのままwebページにも適応されると思ってる人もいて、「透過処理になっていない」ってクレームつけてくる御尽もいるんだよなー、誰とは言わんけど。

自分のところで出来てることが、どこでも普通に実現できるものだとは限らんのだけどなー。こういうときに限って背景画像側にもパターンがあったりするんで、ごまかしが効かないことが多いんだよね(^^;。

[F1] オーストラリアGP予選

大雨の影響でQ1しか消化できなかったみたいで、続きは明日の朝って事になったみたい。そのまま午後に決勝って、セッティングやら何やら、結構大変なんじゃないかしら。ケータハムとマルシアの4台にザウバーとウィリアムズから1台ずつのノックアウト。バストールさんがハイパー化しないで済んだのはまあ、他のドライバー達にとってはもっけの幸い、って事になるのかな。

どちら様も明日は大忙しですなー。

[Anime] 定期視聴番組

「生徒会の一存 Lv.2」、「ビビッドレッド・オペレーション」、「絶園のテンペスト」、「僕は友達が少ない Next」。「生徒会」と「はがない」はまあ空気。「ビビッド…」は盛り上がらねえ。「絶園」はラスタチに向けて盛り上げなくちゃいけないのに、なんだろなあこの照れ隠し的ギャグの挟み方は。結果愛花の死の顛末とか、彼女の存在の重さみたいなものが割といい加減にうっちゃられてしまったような感じがするんだが。


2014-03-16 この日を編集

[Day][Oldbooks] 二日続けて倉庫番

なぜか朝起きるとケータイがちかちかしてて、見てみるとなんや知らんが結構な数の注文が入ってて、倉庫番から荷造り→郵便局に持っていく→土日に発送した時は自分へのご褒美にちょいと飲んで帰る、ってことにしてるんで、土曜日は西鈴の駅横の焼き鳥屋で酒舐めながらミエヴィルの「クラーケン」取りかかり。今日もそこそこ注文いただいたので前日と同じパターン…はさすがにちょっと、と思ったんで、昼飯抜いておやつ時に発送、その後王将に行ってビール舐めながら餃子をアテに「クラーケン」の続き。なんかふわっふわお話やなあ、と思いながら小一時間。なんか頭に入ってない感じがするんで、読み直した方が良いような気がしてきた。

夕方にはすでにほろ酔い状態、てのが二日続いてしまったが、まあいいか。


2017-03-16 この日を編集

[PC] Windows Update

来てましたが、ん? なんかネット周りに改善があったのか? ブラウザが止まらなくなったような気がするぞ。

たぶん累積でまた止まることは多くなると思うんだけどね(^^;。


2018-03-16 この日を編集

[Books] アリスマ王の愛した魔物

アリスマ王の愛した魔物(小川一水/著) 小川一水 著
カバーイラスト 佳嶋
カバーデザイン 岩郷重力+Y.S
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-031309-8 \700(税別)

愛すべき佳品

描き下ろしSF短編集「NOVA」などに収録された4編に書き下ろし1編を加えた短編集。

…という雑な前振りですが。それぞれの内容については個別に紹介するとして。一応「NOVA」と「結晶銀河」に収録された2編は既読だったんだけど、それももう数年前の話になるので、結構新鮮に読み直せた。と言うことで早速。

ろーどそうるず

NOVA 3」に収録されていた作品。その時の感想に特に足すこともないかな。良い話ですよね。

ゴールデンブレッド

様々なコロニーに移住し、それぞれの文化スタイルを作り上げた世界。山人(ヤマト)の若い戦闘機パイロット、豊菓(ゆたか)が不時着したのはカリフと呼ばれる民が暮らす小さなコロニー。そこは山人とは全く異なる、最大限テクノロジーを排した暮らしを営む人びとだった…

登場人物たちのネーミングから導き出されるちょっとしたミスリードが軽めのスパイスになっているかな。お話自体はまあ、よくある異文化交流というかカルチャーギャップものというか。軽くてしみじみ。

アリスマ王の愛した魔物

結晶銀河」に収録。こちらも当時の感想通りです。

星のみなとのオペレーター

働くおねいさん(地味子属性)ミーツ宇宙生命体。いろんなことのインフレの加速度が笑っちゃうぐらいのスケールで繰り広げられる。変哲のないOLがとんでもないことを成し遂げるんだけど、当の本人にそこのところの自覚はありません(w。

リグ・ライト―機械が愛する権利について

亡くなった祖父の車を引き取ろうと四季美が祖父宅に向かってみると、そこにはドライバーズシートに座る見知らぬ美女の姿が…。彼女は祖父のためのサポートロボットだった。しかも彼女は祖父の車を操縦するためのキーとも言える存在だった。思いもよらぬ展開に戸惑う四季美だったが…。

小川一水版「サリーはわが恋人」と言って良いのかな。ただ、ここで描かれるのはクルマと人、ではなく、クルマと何かのラブ・ストーリー。ここに「ろーどそうるず」でも使われた、極めて今風な、AIであったりクラウドであったりのアイデアがまぶされる。ちょっと人間側の気持ちに寄り添ってもらえなかった恨みも無くはないけど、こういう恋愛もこの先、案外一般的なモノになってくるのかもね。

ということで。全体として驚天動地のSF的アイディアがぶち込まれたり、お話的にトゥイスト効かせまくったり、というお話たちではない。あくまでもこじんまりと落ち着いた、佳品揃いという感じ。とはいえなにしろ前に読んでたのがイーガンなんでね、とても心安らかに読めましたよ(w。

★★★


2020-03-16 この日を編集

[逸級介護士] 月曜日のとりり

画像の説明毎週月曜は寿司、が定番化してたんだけど、本日は「焼き鳥」ですと。ま、焼きおにぎりが食べたいんだね。そりゃ炭火で焼いてるんだから美味しいのは間違いないんだけど(w。とりあえず倅も誘って西鈴へお出かけ、なんですが今日は朝方に降雪があったり、おひさまは出てるんだけど風は結構冷たかったりするものだから、歩き出したとたんにサボりたがりが発生して、西口から一駅、電車で行くことに。

写真はTwitterに上げたのと同じものなんですが、お寿司もそうなんだろうけど一口分が少量なのと、こちらは炭火で焼く分、出てくるまでにそれなりに時間がかかるのが返って良いのか、あんまり戻したりしない模様。倅も普段家では出ないお魚(俺が食わんものだから)も頼めるので、適当にサーモンやらなにやら頼んで上機嫌。カミさんも倅と一緒のお出かけは嬉しいのか、珍しく熱燗なんぞ舐めたりして。

ま、良かったってことにしておきますか。お勘定は7000円超えちゃったけどね(^^;


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