ばむばんか惰隠洞

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2005-06-17 [長年日記]

[Comics] お買い物 (22:39)

本誌カバーって古本なんですけどね。ちばこなみ「湯けむり人魚姫(マーメイド)」(1)。ええと、昔々「少年キャプテン」ってコミック誌があって、そこで連載されてた「みんなでお茶だ!」ってマンガが、途中から特撮趣味全開の学園コメディになっててかなり楽しかった憶えがあるのだった。当時のペンネームは粉味。こちらの名前ではその他に「必勝!試験に出る女子高生」と「ジャれんじゃねえ!」があった。「必勝…」は「お茶」のプレストーリーみたいな意味合いもあったかな。売れちゃったんで確認できませぬ。で、その後「ちばこなみ」と名前を変えて、富士見ファンタジアで発表したのがこの作品。1994年初版、ってもう一昔前の話なんだな。でもこの後、彼女はどうもマンガ家は廃業しちゃったらしい。残念。手堅く楽しいマンガを書けるタイプの人だと思ったのだが。

高橋留美子のアシさんの経験もある人なんで、女性の胸からお尻にかけてのラインのぷりっ、きゅっ、ぽん、って感じはお師匠さんのそれに通じる物がありますですな。お話そのものはまあええとその普通で、粉味名義の時の、突然の暴走モードを期待していた私はちょっと残念な気分ではあった。掲載誌が「コミックドラゴン」? ああそれで箸にも棒にもかからん普通なロマコメ描かされる羽目になっちゃったのかなー、などと邪推したりして。

ま、とりあえずたっぷり楽しませてもらった後は、古本屋に売り飛ばすのだ。ぐふふふふ(おにあくまー)。

[web] 池田秀一の声で (23:12)

いかん、また腰原さんとこで死ぬほど笑ってしまった。マブ、君さいこーだよ(^o^)

[Books] 星空の二人 (23:42)

本書カバー 谷甲州 著
カバーイラスト 水樹和佳子
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫JA
ISBN4-15-030798-9 \680

原点回帰でもないんだろうけど

見覚えのない顔だった。同僚の航宙士たちの顔はだいたい見知っていたはずなのだけれど。その、少年の様な顔立ちの航宙士に声をかけた麗奈は、自分が声をかけた相手が、今はもう100年以上に渡って深宇宙で活動を続ける、屈指のキャリアを持った航宙士のごく若い頃の姿であったことを知る。相手の名は鷹郁。数十日のタイムラグを隔てた通信の逢瀬を重ねるうち、麗奈は鷹郁に恋していた。だが…。表題作他7編で構成された短編集。

「海を見る人」でも感じたのだけれど、最近のJAの、おもにSFSFしたSF(なんだそりゃ)の方面に、妙にこちらが読んでて「なんだか懐かしいな」と思わせる作品が多いような気がするのだけれど、これもその系統。ただしこちらちょっと、今までのとは毛色が変わっていて、著者の代表作である「航空宇宙軍史」シリーズに久々に再会した、その懐かしさなのかも知れない。件のシリーズの後、骨太な山岳小説や「エリコ」なんちゅー卒倒物の作品が並んだ谷甲州が、久しぶりに(SFファンが待ってた)本来の立ち位置に帰ってきたのかな、という感じか。ただ、それをして読んでるこちらが「懐かしいな」と思うというのは、それはそれで問題があるような気もするけれど。

各話ごとの感想は書かないけど、おおむね本書は「航空宇宙軍史」シリーズに通じる宇宙SFと著者には珍しい、エッチでグロいおバカSF(こっちは少数ですが)が並び、んでそれらをまとめるかのように、プラトニックな宇宙SFの書下ろし作品で締める、という構成になっている。私、「SFバカ本」って大嫌いで、最初の2、3冊読んで買うのやめちゃったんで、そっち方面に谷甲州が書いてたとは知らなかったってこともあり、そういうのを読めたってあたりは収穫だったんだけど、ふむ、それ以外はどうだろう。特に宇宙SFサイド。

解説で林譲治氏が、(谷甲州の作品には)ヒーローはいないがプロがいる、と書いてらっしゃって、そこには私も同意するのだが、このプロたちは、自らがプロであるがゆえに、面白いお話に必要な微妙なほつれみたいな物をお話に落っことしてくれない恨みがあるように感じるのだった(そんな私が『航空宇宙軍史』で好きなのは、シャチが主役の『星の墓標』だったりして)。むしろ本としては好きになれない「バカ本」に収録されたバカSFの方が、予想もしていなかった分楽しめたような気はする。弥勒や宇宙を支える大亀がホーキングの宇宙論やペンローズの宇宙論で悩むなんてことがあるかー? ってツッコミはさておいても。

てことでまあ、そこそこだったかな、って感じの一冊。私、水樹和佳子の絵があんまり好きじゃないんで、そこも(著者には責任がないにもかかわらず)減点対象になっちゃうんだけども。

(★★★)

本日のツッコミ(全9件) [ツッコミを入れる]
sionne (2005-06-18 05:25)

こんにちは。sionneと申します。<br>毎度アンテナの方でウチのサイトを捕捉して頂いてありがとうございます。<br><br>そのサイトなんですが(微熱界:http://opendice.just-size.jp/rnote/rnote.php)ここは引っ越しまして、現在は Unlimited Clip Works とサイト名も変え、http://sionne.just-size.jp/rnote/rnote.php で運営しております。ついでに管理人のハンドルネームも opendice → sionne と変えています。<br><br>まぁ中身ないサイトなんで、削除でも再登録でもお好きなようによろしくお願いします。<br>それと、なんか先にしちめんどくさいメールを送っちゃったんですが、言わんとしていた内容は同じなので、適当に削除しちゃってください。<br><br>今、捕捉して頂いてたサイト様に順番に送らせてもらっているんで、なんか半分ぐらい定型文になってきて申し訳ないですが(苦笑)。定期試聴番組の感想とか、楽しく読ませてもらっています。それでは。

taoy@笹塚 (2005-06-18 13:18)

なんかまたまた、海外からツッコミスパムが入ってますな。<br>ってのは置いといて。<br><br>もやしもん、良いっすよねぇ。いやぁ、私もあの菌の携帯ストラップが欲しいです。

ROVER (2005-06-18 23:04)

あっ、これはご丁寧な連絡痛み入ります>sionneさん。いやあ、移転されるというのは読んでたのですが、移転先を確認し損なってて焦ってたところでした。どもですー。

nico (2005-06-18 23:10)

operaをバージョンアップしたら、RSSで anonimousを拾い捲り状態になりました。<br>更新情報を通知してくれるんで便利だったのに。

ROVER (2005-06-18 23:29)

うわあ、なんだこりゃ(つoT)。tDiaryはある程度のコメントスパムはフィルタリングしてくれるんだけど、こいつは新種なのかなあ。ご迷惑をおかけして申し訳ないです。

たかはし@梅丘 (2005-06-19 14:07)

>ちばこなみさん<br> 一月、みなもと先生の原画展で始めてお会いしました。今は、近藤ゆたかさんの奥様ですね。達者で楽しかったんですが、残念です。<br> 粉味時代から私の高校の先輩がファンクラブをやってたり、その先輩ご本人もキャプテンからデビューして廃業したりとか。世間狭し(笑)。

ROVER (2005-06-19 15:22)

おおう、寿退社だったのかー(w。

れんや (2006-06-27 15:15)

>自らがプロであるがゆえに、面白いお話に必要な微妙なほつれみたいな物をお話に落っことしてくれない恨みがあるように感じるのだった<br><br>宇宙も高峰登山も戦場に準じた極限空間なので仕方ありませんね。<br>登場人物はその”ほつれ”がしばしば死に直結する環境に生きるプロ、職人さんですので。<br>ドラマの要請でそこらの映画やマンガのようなオバカなケアレスはせんのですよ。

rover (2006-06-30 09:18)

なるほどなあ、確かにそりゃそうですね。書いてる自分が身体で知ってる部分だものな。


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