ばむばんか惰隠洞

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2005-06-01 [長年日記] この日を編集

[News] 蘇る青二才のドキドキ (23:07)

「ディープスロート」はFBI元高官 米誌で自ら明かす(asahi.com)。「大統領の陰謀」、久しぶりにぱらぱらとでも読み直そうかと思ったけど、もう売れちゃってた。

「ムーブ!」じゃジェフ・バーグランドが「極秘の情報源のことを喉の奥の方、なんて表現するのは意味深デスネ」とかコメントしてたけど、バカいえー、「ディープスロート」ちうたらリンダ・ラブレイスじゃろーがー、とテレビに向かってツッコミ入れてた私は、どこに出しても恥ずかしくないエロじじい。

[Day] 楽する時間が増えてるしぃ♪ (23:22)

家で仕事してて一番良くないのは、メリハリがつかないってことだなあ。一時間ぐらいばりばりやって小一時間サボり、また一時間ぐらいばりばりやって、将軍様の再放送をだらだら鑑賞、そして朝練学祭他流試合(違)。ぎゅぎゅっとやったら晩飯前の仕事を、気がついたら日付が変わるあたりまで引きずってるなー。なんぞうまい方法はないものか。

とりあえずもうちょっとだからがんばって今日中に片付けちゃおー、おー。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

ミチャ [「ディープ・スロート」のリンダ・ラブレイス役にリンジー・ローハン決定]


2005-06-03 [長年日記] この日を編集

[Chinema] 意外に好評価? (12:25)

「超映画批評」さんの「電車男」評。ふうむ、普通に悪くない出来だよ、という感じなのかな。観てみたいような、そうでもないような。

今月は新開地でカレル・ゼマン大会があるようで、そっちはかなりいく気満々なんだけどね

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

まなたけ [>カレル・ゼマン大会 そうっす。京都でもあるだす。でも全部見ようとしたら、京都・神戸・滋賀をハシゴしないといけないラ..]

ROVER [んまああっしも「悪魔の発明」が見られればいいかなあ、ぐらいな感じで行こうかな、と思っておりますです。はい。]


2005-06-04 [長年日記] この日を編集

[Books] 傀儡后 (24:02)

本書カバー 牧野修 著
カバーイラスト 山本ヤマト
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫JA
ISBN4-15-030788-1 \840(税別)

シャロウ・インパクトがもたらす近未来SF

地球に飛来したイワクラ・ナガオ彗星。規模こそ小さかったが、彗星から派生した小隕石は、大阪、守口を中心とする関西地方に多大な損害を与えた。そしてその3年後、隕石落下地点をその起点とするかのように、「麗腐病」と呼ばれる奇病がじわじわと世界を浸食していく。そして20年、ハイテクと猥雑が混在するこの街でいま、ひとつの非合法ドラッグの噂が若者たちのネットワークを中心にじわじわと広がっていた…

いろんなところで谷甲州氏の「エリコ」を思い起こしてしまう作品。猥雑な近未来の関西、次々とぶち込まれるSF的アイデア、そして日本SFが本来持っていた「種」であったり、そのまた上にあるかも知れない何かへの思索、みたいなものを盛り込んでラストまで突っ走る。「エリコ」がその持ち味にジェンダーを絡めたポルノグラフィックな要素を色濃く持っていたのと同様、こちらでもやはりジェンダーが結構な比重を持っているあたりは、いわゆるフェミニズムSFの(一時的な)台頭以降には無視できない流れだったりするということなのかな。あと、こっちでは「エリコ」以上にワイドスクリーン・バロック的な小道具が満載でそこも楽しい。

通して読んだ印象は、そうだな、カエアンの聖衣な幼年期の終わり、ちょっとサイバーパンク風味、みたいな感じでかなり楽しく読めた。ただあれだ、「かめくん」なんかでも感じた、"気持ちは凄くわかるんだけどそれを持ち出されるとこっちは妙にケツのあたりがむずがゆいのよ"感もあって少々微妙ではありますな。ここらは牧野氏のソノラマ文庫のあれとかで感じたものを、ごくわずかではあるけどやっぱりこの作品でも何ヶ所かで感じてしまったわけで、なんて言うんでしょうね、こう、気持ちはわかる、でもそこでそれを持ち出されると、オレの中でのSF読んでるぞな快感、みたいなものがちょいとばかり削がれちゃうわけで、ええい言ってしまえ、「仮面ライダー」持ち出されちゃぶちこわしなんだよオレ的には。

すいませんね、私にとって(昭和の)「仮面ライダー」って、どっちかというと興醒めアイテムなんですよ。この本、かなり面白いと思うんだけど同時に興醒めアイテムに活躍されちゃったあたりでちょっぴり残念賞側にシフトしちゃったかなあ、つーとこでしょうか。

どーでもいい話なんだけど、クライマックスで出てくる"桃色の粘度の高い何か"、ってのは、本書の文脈からしてやっぱりスーパースカルピーなのかねえ、とか思った。あと、やっぱりこのカバーは、ちょっとなあ…。

てあたりで、そこそこ楽しんだけどでたらめにおもしりゃぁぁぁ、ってとこまではいかなかったかなあ。

(★★★☆)

[Books] ドーバーの伏兵気弱な海尉ジェラルドの冒険 (25:53)

本書カバー エドウィン・トーマス 著/高津幸枝 訳
カバーイラスト 小野利明
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫NV
ISBN4-15-041080-1 \900(税別)

HMで出せよ

参加し、生き延びさえすればほとんどの将兵は何らかの叙勲に与れたはずのトラファルガルの海戦で、叙勲の対象となり得なかった不名誉な兵士の一人、それが私、英国海軍海尉、マーティン・ジェラルドだ。戦闘前に酔いつぶれ、世紀の大海戦に参加しながら何一つ戦いに参与することなく生き延びた私は艦隊の主力艦である戦列艦勤務の海尉から本国沿岸で密輸業者を取り締まるカッター船勤務へと言う、事実上の体のいい左遷の左遷の憂き目に遭う。そんな私が新しい勤務地に出頭するまさに前日、思いもよらないトラブルに巻き込まれてしまうとは。事の起こりはやはり酒だった…。

胆力なし、酒好き、女に弱く行く先々で災難に遭遇してしまう船乗りを主役に据えたシリーズ。ハヤカワも海洋冒険ものの範疇に入れたいと思ってNV側に入れたのだろうけれど、一作目を読む限りは、とてもじゃないけど私やあなたが期待する、海洋冒険小説のテイストには満ちあふれていない。端からはダメ人間に見られてるし、実際褒められたところがそんなにある訳じゃないんだけど、それでもひとつには運、それからダメ人間なりに、それでも頭の回転とかいざというときの肝の据え方とかでそれなりに見るべきところも持っている人物が、なんとか自分の苦境を好転させようとがんばるお話、って訳で、いわゆる「水モノ」を期待して読むとちょっとがっかりしちゃうかも。んじゃあ近代英国を舞台にしたミステリとして読めば面白いか、といわれるとそっちも少々怪しいのだけれど。

なんつーかなあ、「トラ、トラ、トラ!」だと思って読み始めた本が「陸奥爆沈」(いやこれはこれで良い本ですが)だった、みたいな恨みは残るかも。軽いミステリとしてはたぶん、水準作なんだと思う。んでも海洋冒険小説としては不満が残るし、歴史ミステリとしてはツッコミが少々浅い、と感じてしまう。つまらなくはないけど、キャラの書き込みなんかでどうにも浅いよなあ、と思ってしまうところはある。そのあたりは少々残念かも知れない。どちらかというとこれはミステリのジャンルに入るべき本だよね、というところ。続編では様子が違うのかも知れないけど、どんなもんだろな。

全体に悪くはないんだけど、かといって夢中になって続きが待ち遠しくなってしまう、ってところまでは行ってない感じ。主人公のキャラ造形も、そのデフォルトのダメぶりがうまく活きてない感じがあって、大変に魅力的、というところまでは行っていない感じだな。とりあえず続きに期待…したもんだかどうだか、やや微妙。

(★★★)


2005-06-05 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (23:28)

メリハリなくダラダラと仕事しながら「ウルトラマンネクサス」、「種デス」、「ツバサ・クロニクル」、「鋼の錬金術師」、「ローゼンメイデン」、「砂ぼうず」、「交響詩編エウレカセブン」、「魔法戦隊マジレンジャー」、「仮面ライダー響鬼」、「ふたりはプリキュアMH」。月曜深夜の「エマ」も今ごろになってようやく鑑賞してたりして。さて、もはや残り話数は片手で指折れるとこまで来ちゃった「ネクサス」なんだけど、今週のお話なんて、お話としての完成度の高さは結構なものがあるような気がする。その救いのなさっぷりは相変わらずなんだけど。このシビアさ自体はそこそこ評価してあげてもいいと思うんだけどなあ。なんというかわたくし的には「ネクサス」って、「セブン」の正当な後継者だったような気がする。ま、わたしゃ「セブン」あんまり好きじゃないんだけどさ(苦藁)。

さてデス様の方は、前半が復讐鬼になっちゃった赤目君、後半はやっぱり悪役だったシャア議長、というようなお話。戦争がなくならないのは戦争を起こして儲けたいものがいるからだ、というのはまあ黒い幽霊の頃からの定番なわけで、ここにシャア議長がどういう思惑で登場したのか、ってあたりに興味が移る、のかな?

深夜の三本はBGV状態。あ、ハガレンは面白いです。

で、「エウレカセブン」は、レントン君の成長物語を描きつつ、その背景にある「世界」の説明をし始めたって感じか。ここまで放置気味になってる様々なテクニカルタームがちょっとずつ明かされていくのかな。

「マジレンジャー」はあんまり面白くなく、「響鬼」はいつも通り楽しめた、か。トドロキさんのキャラが面白いですな。マイク握ると人格変わるタイプ? 来週はザンキさんにこってり油絞られるんだろうか。

ところでなぜ、プリキュアは本来見せ場であるはずのバトルシーンになると作画レベルがすかぽーんと落ちるんであろうか。戦いとは格好悪いものだ、と小さいお友達に教えたい、とか?(まさかな)

[Day] メリハリなく…(23:59)

仕事がダラダラ続く日々。かなわんなあこういうのは。きいっとなってやらなきゃいかんほどでもなく、かといってどよーんと放ったらかしにしといていいってほどにはヌルい仕事でもなく。オンとオフの区別が曖昧なまま、気がつくと一日のほとんどが待機状態で終っちゃうってのは一番嫌なパターンかも。どーっと仕事やってどーっと遊ぶのが、一番いいんだけどな。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

noki [http://noki.cocolog-nifty.com/nokis_vital_sign_blog/ 休みの日が..]

ROVER [最近は平日もメリハリなさげなのが問題で(^^;)。 ちゃんと、というかある程度でいいからタイムテーブルを作ってやって..]


2005-06-06 [長年日記] この日を編集

[TV] 月曜時代劇 (22:41)

「名奉行 大岡越前」が微妙に面白い。閻魔大王のお像に罪ひっかぶせて本来の下手人(もちろん善人)の罪は問わない、とか、結構「大岡裁き」にトリッキーな要素持ち込んでたりするのが結構楽しい。大岡様が奉行所の職員たちからは割とけむたがられてたり、お奉行が裁きをやってるとき、フスマの後ろでその職員たちが盗み聞きしてたり、突然変なことをお奉行様が言うもんだから、書記官の手がふと止まっちゃったり、妙に細かいところが面白かったりするのね。加藤剛版の人情話もいいけど、こういうのも悪くないかも。いろんなところで「暴れん坊将軍」スタイルの流用ではあるんだけども。

んで将軍様よろしく街に出て自分で捜査を行うお奉行様の手足になって働くのが若い同心、池田大介。どっかで見たような、そうでもないような、って思ってたんだけどやっと判った。このおにいちゃん、カリスマ整体師ことアバレブルーでありました。お奉行様とはツーカーの老門番で恐竜屋のマスター、奥村公延(幻庵先生ですわなー)だったり、意外に爆竜な時代劇だったりするのも楽しいかも。まあ特撮役者さんが時代劇に顔を出すのは良くある話だけども。

それはそれとして、今日でいったん「水戸黄門」が終っちゃうのは悲しいなあ。お昼の将軍様の再放送が、本放送の時に放映時間帯が夜7時になっちゃって見ることができなかった、無印(順番の上では"X"になるんですが)シリーズが始まったのは歓迎なんだけどね。

[Comics] お買い物 (23:24)

ゆうきまさみ「鉄腕バーディー」(9)。うわー、ウフコックの大群だー。ちょっと萌えー(ぉぃぉぃ)。こういうノリはゆうきまさみ、うまいよなあ。

[PC] 何がいかんのか判らんのだけど (23:56)

OpenOffice.orgの不調なのか。そもそも使っているマシンが不調なのか良くわからないのだけれど、ここのところOOoのデータが前触れなしに吹き飛ぶことが多くてやや閉口。古本屋のデータはOOoで管理しているのでね。これが吹き飛ぶと大変なんですわ。とりあえずVer.2.00ベータ版であるところのVer.1.9.79から1.9.104に上げてみたんだがさてどうか。そう言えば仕事絡みでも、OOoのデータが、微妙に元(Excelの)データとは違う結果になっちゃって、そこで一手間余計に必要になってしまったりすることがあったりするし、てかそれでまさに今、ちょっとドタバタしちゃったし、オフィススイーツのデータの共用性ってのも、案外頼りにならんものだなあとは思ったり。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

りつこ [バーディ。何気なく買ったのがリメイク?前の物でしたわ。1巻で終わっちゃっいましたよね、あれ。 しかし小中千昭によるO..]

ROVER [ううむ、OVAは見たことないんですが、ゆうきさんの絵はアニパロ時代からかなり好きです。特にお尻の垂れ具合がわたくし好..]


2005-06-07 [長年日記] この日を編集

[PC] がっく、で _| ̄|○ だそうな (13:39)

ジャストシステムからメール、【本日公開!155個の省入力データ ATOKがもっとあなた好みに!】だって。ATOKの省入力モード用のデータがいろいろ追加。「インターネット掲示板データ」やら「自動車用語データ」やら「お遍路さんデータ」(!)やら。「懐かしのヒーロー・ヒロイン名データ」なんてのもある。「たいようの」でホルスとダグラムとエステバンがほいちょと出せるんですな。

ってこら、「ファイバード」は?

むう、このデータ集、勇者シリーズが入ってないぞ。あ、エルドラン系もアウトじゃん。ダメじゃん(ぉぃぉぃ)。ああでも「てつじん」でしっかり鉄人タイガーセブンは出てくるな。「かいけつ」で候補に「かいけつタマゴン」があったりするのか。おお、ライオン丸は「かいけつ」、「ふううん」両対応だ(w。「うちゅう」の候補の中には宇宙ッ子ジュン……。アクロバンチは出てくるけどJ9は出てこない。どういう基準でデータにしてるんだろう、濃いんだか薄いんだか、イマイチ判りませんな。

って昼間っから何やってんだオレ。

[Books] 天空の秘宝 ギャラクティック・バウンティ (25:55)

本書カバー `ウィリアム・C・ディーツ 著/斉藤伯好 訳
カバーイラスト 佐伯経多&新間大吾
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN4-15-011510-9 \740(税別)

紋切りヒーロー、(お)約束通りの大活躍

もと地球帝國航宙軍大尉、いまは帝国が賞金をかけたお尋ね者を追うバウンティ・ハンターとして生きるサム・マッケイド。今、彼は長い追跡行の末、地球にいた。百万クレジットの超大物をようやくその手でしとめるその瞬間がやってきた、と思ったその次の瞬間、マッケイドの運命は大きく変わっていくことになったのだ…。

「戦闘機甲兵団レギオン」のディーツのこれがデビュー作。本邦デビューの「レギオン」も、ミリタリーSFとして、あくまでそこそこな印象だったわけで、webには残ってないんだけどJPH時代のログ見てみたらばわたし、「レギオン」については

口にするのも恥ずかしいぐらいありがちなシチュエーション、日本のアニメ見過ぎだよの設定で暴走する(笑)ミリタリー・スペースオペラの快作………と一応言っておこう(苦笑)。

なんて書いてた。んで作家デビュー作である本作も、やっぱり気恥ずかしさにみちみちた一作であると言えるかなあ。ほんとに、読んでるこっちが恥ずかしい気持ちになっちゃうような作品なのだよね。いくつか、これはSFでないと有効にはならないよね、って言う展開もあるにはあるのだけれど、基本ラインはもう、口にするのも気恥ずかしくなるようなお約束の展開にお約束のキャラクタライズ。しかも作者の手腕がまだまだなものだから、肝心のキャラクタの味もイマイチこっちに伝わってこないわ、伏線らしい伏線が全く機能していないわ、総じて、世にも珍しい本体がカバーに負けちゃった本、という出来映えになってしまっているなあ、といったところ。

幾つか面白いアイデアもあるし、読んでる分にはいい暇つぶしにはなると思うんだけど、どうなんだろね、この、ディーツさんの作品ってのは日本で受けるタイプのSFなのかそうじゃないのか、少々心配になる手合いの作品ではあるような気がする。この前大阪の古本屋さんを回ってたときに、なぜかディーツの「レギオン」、上下分冊の上巻だけが100円ワゴンに並んでたのをあらあらと見たような憶えがあるんだけれど、んー、そういう評価に落ち着いちゃう人なんでありましょうか。X-BOXのゲーム、HALOのノヴェライズを担当したり、件の「レギオン」やこのマッケイドのシリーズ、本国ではそれなりに続編も出てたりするようで、肩肘張らないエンタティンメントの人としてはそれなりの存在価値はあるようにも思えるんだけど。

んまあ「レギオン」が93年で、次のが出るまでに10年以上のタイムラグができちゃってる時点で、日本じゃ受けないタイプの作家さんなのかも知れないけれど、わたしゃこういうタイプも決して嫌いじゃあないんですが。

この人がいなくても別に悲しくない、ってあたりでこの作家さんには辛いよなあ、とも思いますけどね。

(★★☆)

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

noki [_| ̄|○   見合い話ツブレターーーーー で、、四十路の独り者路線は当分続きます。(w  相手の返事のしかたが自分..]

ROVER [人とのやりとりって、お互いにお互いの予想を超えてしまうところがありますから…。えげつない話ですが、お互いを縛ったあと..]

noki [相手との微妙な価値観のずれもこちらとしては認める方向だったんだけど向こうは一向にそれを認めない方針であったので決裂と..]


2005-06-09 [長年日記] この日を編集

[Chinema] ふうむ… (10:59)

「仮面ライダー THE FIRST」公式サイト。とりあえずトップのみですが。

んまあワタシ、どの仮面ライダーからも体内の特撮成分にスパークする物を感じなかった(ああでもジャングラーだけはちろっと火がついたかも)人間なので、これ見ても「へえ」ぐらいしか思わないんだけども、このコスプレっぽさはどうしたもんだろなあ、って気はする。

個人的にはこのデザインラインができるのなら、今こそ「コマンダーゼロ」を映画化してくれ、とか思ったり思わなかったり(w。

[tDiary] Ver.2.1.1

開発版がリリース。むう、ruby 1.8.2以降のみをサポート、なのか。XREAは今のところ1.8.1だなあ。前n日分、次n日分、の表示ができるようになったらしく、この機能の恩恵にはあずかりまくりたい気がするんだけれど。も今のところはまだ、あわてて入れたら痛い目を見そうな気がするな。少し情報収集した方が良さそうだな。

本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]

寸゛ [高野八誠の名前が見えますが、つまりアグル君が二号なんですかね。なんか線が細すぎる気がしますが‥‥(龍騎を観てないので..]

でした [ 旧作は、あのちょっとだぶついた野暮ったいスーツが味だったので、 あまりスマートになっちゃうと、違和感がありますな。..]

TUX [●あくまで個人的シュミの話なんですが、例のS.I.Cに通じる「悪ふざけ感」はぬぐえないですねぇ。 ●なにより「原点..]

もんちぃ [コ、コマンダーゼロ!オレも観てみてえ〜。好きだったんだよ。]

ROVER [あの肩パッドみた瞬間、「あっ、電磁ブレイカー!」と思ってしまった私です(^^;)]

noki [いやね。。。もう、、、あの「ライア」が「力の2号」役ですか・・・ _| ̄|○。。。。。。。。。。。Zガンダムの「新訳..]


2005-06-10 [長年日記] この日を編集

[Books] あのぉひぃかぁわぁした、やぁくそぉくぅはくーだぁけーてちーったあ♪ (14:45)

おおっ、生まれて初めて例のシリーズの新刊が本屋に並んでるのを見ても手を出さなかったぞ。おめでとう自分、おめでとうオレ。

[Books] ニューヨーク大聖堂 (24:48)

本書カバー ネルソン・デミル 著/白石朗 訳
カバー装画 影山徹
カバーデザイン 岩郷重力
講談社文庫
ISBN4-06-275089-9 \857
ISBN4-06-275090-2 \857

押さえた筆致が心地よい1090枚

3月17日。「聖パトリックの日」を迎えたニューヨークは例年通りのお祭り騒ぎのただ中にあった。アイルランド系アメリカ人たちにとって、そしてニューヨークにとっても最大級のお祭りのひとつであるこの日。だがその223回目の祭りの開幕を前に、警備に当るニューヨーク市警のメンバーには穏やかならざる知らせがもたらされる。過激で知られるIRAの中でもとびきり戦闘的な一団がアイルランドを離れ、どうやらアメリカに潜入しているらしいと言うのだ。英国情報部からその情報を得た市警の情報担当警部補、バークは「フィアナ騎士団」を名乗るそのグループの動静を追跡し、彼らの狙いを察知する。だが時すでに遅く「フィアナ騎士団」はアメリカ最大の大聖堂にメンバーを潜入させ、祭りに参加していた英国総領事、かつてのIRAの闘士でいまは英国とアイルランドの宥和運動を行う女性、そして枢機卿と一人の神父を人質に、大聖堂の占拠に成功してしまう。12時間のタイムリミットの内に彼らの要求が呑まれなければ、人質は殺害され壮麗な大聖堂は瓦礫と化してしまうのだ。様々な思惑を秘めつつ結集した救出チームは事態の打開に全力を尽くすのだが…。

デミル1981年の作品。ハヤカワで、「ネルソン・ドミル」名義で発表した「バビロン脱出」などと同時期の作品というわけで、彼のキャリアの中では初期の物に属すると言える訳なんだけど、それでも日本語版にして1090ページ。多少活字が大きいとはいえ1090ページ。まだまだ海の物とも山の物とも判らん状態であろう新鋭に、これだけの長尺を編集者が許した、ってあたりがデミルの大器ぶりを表わしていると言えるのか。日本で言うなら福井晴敏みたいな扱いなんだろうか。

そのデミル、「バビロン脱出」は確かに面白かったけどいろんなところでデミルらしさ、みたいなものを小説から読み取ることができるってところまでは行っていなかったような気がするのに対して、こちらはかなり、その後のデミル作品のフォーマットみたいな物がそこここで散見できるな、と感じられて興味深い。会話のウィットはその後のジョン・コーリーものなんかにも通じる物があるな、と思う反面、あれほどには軽口が過ぎる印象もなく、全体に抑制が効いている。この、抑制の効き具合がもしかしたらお話のそこここで、どちらかというと冗長な印象を与えてしまっているのでは?、という恨みが出そうではあるけれども、で、正直冗長と思えるところもあるにはあるのだけど、うん、わたくし的にここまでは許容できる範囲だな。何より最近のデミル作品で顕著な、やや鼻につく軽口の連発がいい具合に押さえられていて、そこに好印象を持つ。

最近のデミルは、照れ隠しなのかそこでウィットを見せたいのか、はたまた訳者さんの匙加減がうまくないのか良くわからないのだけど、どうにも不要な軽口が多すぎる気がして、その辺少々不満もあったのだけれど、作家としてのキャリアもまだ浅い時期に出版された本に、こうも気合の入った一作があったとは。いやあ恐れ入りました。

アイルランド絡み、ということでなかなか難しい問題がお話に関連してくるし、その影響でキャラクタライジングの部分で、やや舌足らずになってしまったかな、と思えるところもあるにはある。幾つかの伏線のオチの付け方にそれでいいのかな? と思うところもある。警察小説として、最後が力押しで、それが結構な分量になってるってのは個人的に少々趣味じゃない(やはり最後の最後まで知略のぶつかり合いで攻めて欲しいのですね)ってところもあったりするけど、やはりデミルは読ませるね。楽しい読書タイムを過ごせることは保証できます。

(★★★☆)

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

adarmine [すいません。無意識というか習慣に負けました。]

ROVER [いやあ、かなり愉快なカバーイラスト(あれはグラ爺?)だったので、一瞬買おうかな、とも思ったんですが…。]

まなたけ [おめでとう!おめでとう!!おめでとう!!! タンタンターンタ♪タタタ、タタンタ♪(エヴァのBGM) …すいません。..]

すみけん [おお、ひさびさに日記を見たら解脱ですか。おいでませ涅槃。]


2005-06-11 [長年日記] この日を編集

[Day] あらま (13:14)

居間のVHS/DVDレコーダーがお隠れになったくさい。弱ったのう、今週はF1ウィークなんじゃが。

[TV] 定期視聴番組 (20:59)

「エマ」、「ウルトラマンネクサス」、「種デス」、「ツバサ・クロニクル」。ネクサスはあと二回。こうなってくるともうちょっと、続きが見たいような気もして来ちゃうな。ほとんど1クール分がばっさりやられては、話が見えないことおびただしい。ただまあ、見ることのできなかったエピソードがたとえ全部見ることができたとしても、やっぱりお話の全容は見えないまま終るんだろうな、って気もしないではないけど。

デス様はいろいろ動いておりましたな。赤目君ついにキラに勝つ。でもまあこの番組、キャラクターが死ぬときには、うれしそうに念入りな人死に描写があるはずだから、誰もキラが死んでるなんて思いやしないわけで。

宇宙にあがった天然娘はシャア議長と談判する気なんかなくて、ひたすら軍備拡張に余念がなかったらしい、ちうのが予告でちらりと。ドムはエターナルに積まれるモビルスーツなんですな。名前はドム・トローペン…ああちがった、ドム・トルーパーっつうのか、なるほど。

ところでドムを運用する際には三人のバカ、もとい三人のエース級パイロットが不可欠かと思うんだが、その辺はどうするんだろ。乗ってくれそうなのはイザークとディアッカぐらいしか残ってないような気がするんだが。ああ、捕虜になったフラガ少佐の劣化コピー? 確かに三連星のリーダー役にはいい人選かもしれんけど、それはそれでちょっとなさそうな話だなあ。

[Books] タフの方舟 2 天の果実 (23:56)

本書カバー ジョージ・R・R・マーティン 著/酒井昭伸 訳
カバーイラスト 末弥純
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫SF
ISBN4-15-011516-8 \700(税別)

なんとかしてよ、まがつがみー

太古の地球の環境戦略宇宙船「方舟」を手に入れ、宇宙商人から環境エンジニアへと転身したハヴィランド・タフ。いま彼は「方舟」号の修繕作業を行った惑星、ス=ウスラムをめざしていた。「方舟」号の回収費用の半額を返済するための5年ぶりの訪問。だが、かつてタフの環境エンジニアの初仕事として、爆発的に増大する人口問題で破滅の危機を救うことに成功したス=ウスラムには、新たな問題が発生している様子。そしてもちろん、タフはそのことも、うすうすと察してはいたのだった…。

帯が凄いね。イーガン、チャンがわからなくても、この本の面白さはわかります。イーガンもチャンもあんまり売れませんか、ハヤカワさん(w。

さて、発表順とは別に、タフの活躍を時系列に沿う形で並べ直した連作短編。2巻の第2話、第3話が発表順的には第1話、第2話にあたり、その後1巻の第3話が続き、それからス=ウスラムのエピソードが続く、というような並びになっていた物らしい。で、発表順の1作目、2作目のタフには、確かに1巻の帯にあった、「あこぎな宇宙商人」的ニュアンスがなくもないな、という感じはある。最初の2作でタフのキャラクタが固まってきて、それらを踏まえた上で、SFとしての意識のうまい具合な拡がり具合が傑作「守護者」(第1巻第3話)に繋がり、その流れに乗る形で出来上がったのが「鋼鉄のウィドウ」三部作(『パンと魚』、『タフ再臨』、『天の果実』)ということになるのだな。本来アンソロジーの中の一遍として考えられたお話における、タフというキャラクタと「方舟」号のアイデアが、それぐらい優れていたんでしょう。環境を自由自在に操れる、いまは喪われたテクノロジーを手にしながら、それを大それた野望に使うのではなく、長く自らを置いていた、商人の世界の道徳観を完全に遵守する形でのみ力をふるうタフという、作者がキャラクタに課した「縛り」がうまく機能している、ってあたりがキャラクタ側の造りのうまさ。古代のオーバーテクノロジー満載で、宇宙のあらゆる場所に環境的な影響を与えることができる全長30Kmを超える巨大宇宙船、という生物学的四次元ポケットがアイデア側のヒットなんだな。ってああ、これ、大人向けの「ドラえもん」なのか。いま気がついた(w

のびたくんがそうであるように、タフが行く先々の惑星では思慮の浅い欲望だったりやむにやまれぬ窮状だったりに困り果て、なんとかそれを一気に解決してくれる夢の相手もを心待ちにしているわけだ。で、そこに現われるのがタフ。でも、タフにはタフなりのルールも限界もあるから、お客からリクエストがあったときに出せるアイテムにだってそれなりの制限が付く。そのことを前もってタフはちゃんと注意する(商人の倫理がありますもん)のだけれど、お客の方はそれをつい軽く見ちゃって、最初うまくいってたものがいつの間にかトラブルの種に…って流れはまんまドラえもんだよね。タフと「方舟」の出会いを描く「禍つ星」はテレビの2時間スペシャル、「鋼鉄のウィドウ」三部作ってのは映画版、って感じかな。

で、テレビ版2時間スペシャルはそこそこ楽しめる物になっていたけれど、映画版の方はどうだろう、少しばかりメッセージ性を込めすぎちゃって、本来のファンのお友達にはちょっと引かれる結果になっちゃった、というところだろうか。人口爆発で破滅寸前の星を救う方法はあるのか、真に根本的な解決方法とはなんなのか、ってあたりでのタフと「鋼鉄のウィドウ」ことトリー・ミューン(やや年配ではあるけど大変に魅力的)の丁々発止は確かに読ませるが、どうだろ、ここは少々、誰にも答えようがない問題にまで首を突っ込んでしまった恨みがないでもないような気もする。第1巻の最後を飾る「守護者」が、この辺のSF的アイデアとテーマとしての問題意識のバランスが絶妙で、すばらしく良い出来だったのに比べると少々残念か。2巻はボリュームが少々足りないと感じるのだけれど、そのわりにバラエティに富んだお話が並んでいて、本、という単位でなら1巻以上に楽しめたのだが、ラストで少しだけ、それもありだろうけどさあ、って気になってしまったな。全体としてはとても楽しめる、SFらしいSFを読んだ気分を満喫させてもらったのでおおむね満足なんですが。

それにしても。

「禍つ星」のお話から始まって「禍つ神」の登場でお話を締める方に持っていく。訳者、酒井さんもいい仕事してるよなあ。訳者あとがきも楽しかったね。

(★★★★)

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

すみけん [禍つ神というと まかすい が脳裏に浮かびます。悪い習性です。]


2005-06-12 [長年日記] この日を編集

[F1] カナダGP予選 (12:56)

録画して見ることがかなわない状況なので、がんばって夜更かし。翌日が非常に眠たいわけです。

さて予選。ようやくそこそこの順番で出走できることになったBAR、ちゃんと走ったらそれなりのポジションに付けるってのを証明できたかな、てかジェンソン速い。タクも悪くなかった。めざましい速さが見えてくる様な走りじゃあないんだけど、全体にスムーズだったんだろうな。

作戦の違いもあるんだろうけど、同じようにスムーズに走れているのにもう一歩ジェンソンに届かないあたりが興味深いかも。ウィリアムズとトヨタがちょい遅め。ルーベンスが止まっちゃったのは、あれはやっぱりフリー走行で送風機くっつけたままピットアウトした(けんさわレポート参照)のが理由だったりするのかしらん。

なんてな展開で最終的にトップシックスはジェンソン、ミハエル、フェルナンド、ジャンカルロ、ファンパブロにタク。ジャックも8位につけてるけど、予選番長で終らんことを祈りたい気分。

てことで今夜も夜更かしかなあ…。

[TV] 定期視聴番組 (23:17)

「鋼の錬金術師」、「ローゼンメイデン」、「砂ぼうず」、「交響詩編エウレカセブン」、「魔法戦隊マジレンジャー」、「仮面ライダー響鬼」、「ふたりはプリキュアMH」。

「エウレカ」(#09:ペーパームーン・シャイン)がかなーりわたくし好みな展開であった。うんうんそうさそうなんだ、難しいことはわかんなくても、男の子は多少無理してでも女の子のためにがんばらなきゃいけないのさ。ボーイ・ミーツ・ガールなジュヴナイルはこうでなくっちゃね。その裏で、この世界のいろんな謎やら何やらの一端がちょいと見えてくるような回。なかなか楽しかった。ティプトリーおばさん、ってそのネーミングはどうかと思ったけど。別に男装してないし。

「マジレンジャー」(#18:力をあわせて〜マージ・ジルマ・ジー・ジンガ〜)は区切りのエピソード。まあ普通に面白かったんじゃないかな、というのは「マジレンジャー」においてはかなり褒めてることになったりするわけだけども。ウルザードさんとの絡みが多くなると、小津家の皆さんのセリフの分量が減って、その分全体に芝居が見やすくなるなあ、と。

響鬼(二十之巻 清める音)はワタシ、先週の予告で勝手に、舞い上がっちゃった明日夢君とトドロキさんが、先輩諸氏にお灸を据えられて反省するような展開なのかな、と予想してたんだけど全然違ってた。トドロキさんのパフォーマンスの裏には自分の力不足を痛感してて、仕事を済ませてもなおどこかに不安が残ってる、そんな気持ちを払拭したいって気持ちが込められてたのね、なるほど。

それにしてもなんだなあ、ザンキさんとトドロキさんの間に漂う妙なエロっぽい空気はいったい何なんだろう。今週なんかザンキさん、トドロキさんの尻を拭いてやるぜ、とまで言ってるぞ。妖しいぞこの二人、などと思ってしまうのは、私の心が汚れているからでありましょうか…。

[TV] いや、いいんですけどね (23:42)

初代ウルトラマン特捜隊再結成へ(asahi.com)。「ウルトラマンマックス」に旧科特隊メンバーが続々出演決定、という話らしい。まさかあのオレンジの服は着てこないですよね?

て言うかマックスのデザインからして、むしろ出てもらってうれしいのはウルトラ警備隊のメンバーなんじゃないの? なんてちょっぴり思ったりして。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

TUX [●エウレカはチビどもが「モーリス」「メーテル」「リンク」というあたりで…おっほっほ(笑) ●轟鬼さんは、なんか最近..]

ROVER [先週のエピソードではエウレカやレントンが「メーテルぅ!」って叫ぶもんですから、別の番組が始まったのかと思っちゃったで..]


2005-06-13 [長年日記] この日を編集

[F1] カナダGP決勝 (14:56)

がんばって夜更かしして観戦。ううんBAR、そこまで波乱のレースの演出役に徹しなくてもいいじゃないかーって感じで。序盤はルノーのスタートダッシュの良さをアピールし、終盤はペースカーを入れてファンパブロの黒旗を呼ぶ、という。タクの方もジャックの鼻先壊したり、20周遅れでレースに復帰してさらに自分のマシンをボロボロにしちゃったり。

モントリオールは全戦を通じて最もブレーキに厳しいサーキットだそうだけど、タクのマシンの壊れ方はすさまじかったなあ。他にもコーナリングミスでタイヤのショルダーを真っ白にしてしまうマシンが多かったけど、あれもブレーキの問題なんかもあるんだろうな。予選が結構きれいに見えただけに、ここまで荒れたレースになるとはね。完走11台かぁ。

結果はキミ、ミハエル、ルーベンスがお立ち台。パッとしないなあと思ってたのに、気がついたらなぜか上位に来ているフェラーリはさすが。このあたりがBARとの底力の違いって感じかな。

川井ちゃんによると、モントリオールではBARは他のトップチームに比べて10Kmほど最高速が低いってことだったけど、そこまでダウンフォースに不安があるのか? この先速いサーキットが少なくないと思うんだけど、大丈夫なのかね、そんなんで。

[web] 祝、復活 (15:06)

大好きな「それだけは聞かんとってくれ」、実に3年ぶりの新作だ。ぱちぱちぱち。ちなみにここで言及されているカツカレーのお話とは、第339回のこと。カレーの話だけに、併せて読まれると一層香ばしかろう。時々でいいですから、これからも新作よろしくお願いしますー。

[TV] 月曜時代劇 (23:41)

黄門様のない月曜日は淋しいなあ。んさて、大岡様の方も来週でいったん終了なのね。次はまた村上平次なのね。うーん…。

んまあ今週の大岡様は、これぞ大岡裁きだろうの子供の腕引っぱり合戦編で、それはそれで面白かったけどね。子役がうまいなあと思ってたら小林翼クンだった。見たことある顔だなあと思ってたんだけど、大五郎ヘッドの印象が強すぎたか、とっさに彼だとわからなかったですよ、不覚。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

TUX [●いやー、「それだけは聞かんとってくれ」の再開、めでたいですなあ。なんか無性にカツカレーが食いたくなってきました(笑..]

ROVER [昨日のお昼はレトルトのカレー、今日の晩飯はどうやらカツのようです。と言うわけで脳内で合成してみます(w。]


2005-06-14 [長年日記] この日を編集

[Books] 海を見る人 (24:06)

海を見る人(小林泰三/著) 小林泰三 著
カバーイラスト 鶴田謙二
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫JA
ISBN4-15-030797-0 \700

一人ぽつねんと浜辺に座り、遠く海を眺める一人の老人。彼が目にしている物は遠い恋の記憶。そして見られている物は悲しい今その瞬間だった…。表題作他6編で構成された、ハードSF短編集。

「目を擦る女」に続く小林泰三の短編集。前のがなんというか、すばらしく懐かしい味わいに満ちた短編集であった訳だが、今回もまた、懐かしさに満ちあふれた物になっている。ただし今回の"懐かしさ"は前回とはちょっと毛色が違っていて、ごくごく個人的な回想になってしまいますが、'80年代初頭、当時続々と訳出されていた、ニーヴンらの作品に代表されるハードSFに初めてぶち当たったときの、「いや、なんか凄いことがここでは起きているのだろうけれど、えーとえーと、つまりその仕掛けはどういうもの?」という、当惑が先に立ったような読後感を味わっていた自分がいたなあ、懐かしいなあ、というそれな訳だったりする。こういうの読んでオロオロしてたよなあ、SFがちょっと自分の手に届くところの先に行っちゃいそうだなあ、と思った、あの記憶が蘇りますな。鶴田謙二の柔らかいイラスト、カジシン作品かい、と思っちゃう帯の惹句で勝手にイメージをつくり、無防備に本書のページを開いた次の瞬間、わたしゃちょっぴり本書の編集者を呪いたくなったよ(w。

本書に収録された7編はすべて、どこに出しても恥ずかしくないハードSFだ。著者の小林さんは"あとがき"の中で「ハードSFの素養がなくても、ファンタジーとして充分楽しめる物になっている」(大意)と書かれているが、これは半分あたってて、半分外れだと思う。ファンタジーとして充分楽しめるのは間違いないが、ハードSFと言う物を、"わかる"かどうかは別として、少なくともその読み方をある程度訓練した人でないと、この本は楽しめないんじゃないかしら。ここは飛ばし気味に読んでも大丈夫、ってあたりの匙加減がわからないと、要らんところで苦労しそうだなあと言う気はする。もちろんワタシみたいに「ええいここも飛ばしてしまえー。たぶん大丈夫だろー」などと自分を過信してもいかんのですけどね。

そんなこんなで、それなりに読み手を選びそうな本ではある。ちょっとした読むコツがあれば、叙情あり、ユーモアあり(ちょっとブラックだけどな)、独自のパースペクティブありと、バリエーションに富んだ短編を楽しめると思うのだけれどもね。

ということで収録作品ごとに短いコメントを。ネタバレもあるかも知れないので前もって謝っておきます。ごめん。

時計の中のレンズ

一発目からもろに"ノウンスペース"のイメージがあったので、個人的には「カバーのイメージはいったん忘れた方が良さそうだ」などと言う気にさせていただいた。ちょっと「インテグラル・ツリー」の雰囲気を感じたかな。ただ、ここで語られる世界はもう少し念が入っている。アイデア側の仕掛けを語る必要が結構ある分、ストーリー側にもう一歩、ふくらみが足りなかった恨みは残るかも知れない。

独裁者の掟

これは構成の妙にこちらが幻惑されてしまった。落ち着いて読めば登場人物の立ち位置がパラグラフごとに微妙に変わっているのに、それに気付かなかったこっちの負け。ちょっと光瀬龍のジュブナイルSFのテイストがあると思った。

天獄と地国

これのどこが面白いかというと…って、と学会じゃないんだから。で、これのどこに真の面白さがあるのか、解説で知るか読んでるうちに「ははん」と思うかで読者のハードSF者係数がわかるような作品。もちろんワタシは解説読んで「な、なんだってー」と思ったクチです。アイデア的にはニーヴン風味なれど、お話のトーンはベンフォードっぽいですね。正体がわかったあとは、本作こそ本書の白眉のような気がしてくる。

キャッシュ

電脳ハードSF、あるいは小林泰三的「マトリックス」って感じですかね。

母と子と渦を旋る冒険

なぜか童話仕立て。なのだが扱っている内容のスケールはとてつもなく大きい。話の本室とは関係ないんだが、キャラクタのネーミングがなぜそうなのか、を考えると夜も眠れないような気になってしまう。なぜ×××なんだ? 普通にススムくん、とかじゃなぜダメなんだ? ああ気になる。

海を見る人

前の短編集でもチーラ人、またはメスクリンな世界を描いた短編があったように記憶しているが、本書の根っ子もそれ。有り体に言ってしまえば地球人に恋したチーラ人の話なんですな。美しい話ではある。が、ちょっと先に設定ありきな感もなしとしないな。

ハードSF的に(スター・トレックの)転送装置をちゃんと定義しよう、そこからさらに何が見えてくるか考えてみよう、な作品、だと思う。だって途中で登場する宇宙船の名前が(^^;)…。お話の結末が割と早い段階で割れちゃうのが惜しかったかなあ。

というところで。全体としては実に楽しく読ませていただいたのだけど、「タフの方舟」同様、本の体裁でなんだかなーこれは感が残ってしまう恨みはある。なんかこう、カバーイラストやら帯やら愚にもつかん巻末マンガやら、要らんことやり過ぎなんではないかいな、と。ここまでやらんとハヤカワの本は売れない状態になってるんでありましょうか。それはそれで困ったことではありますなあ。もちろんそういう部分とは別に、本書自体は充分に楽しい一冊であるわけで、そこを貶めようとか言う気は全然ないのですけど。

ハヤカワ文庫がぬえ系のイラストレーターさんを多用し始めた(とはつまりワシらがハヤカワ文庫を買い始めた頃)時に、もしかしたら古くから(例えば『銀背』からの)のSFファンは、今の私と同じ気分を感じたりしたんでしょうかね。それだけの話であれば良いんだけど、と、これは余計な話ではありました。

(★★★☆)

[Day] 家族の疑惑 (24:29)

さっきお酒のあてに、と思って冷蔵庫を開けて、新生公司の焼豚を引っ張り出したときに気がついた。夕方までは誰も手を付けてなかったヱビスビール6本パック、2本なくなってる。ん?

買い物から帰ったカミさんが缶ビの栓を開けることは良くある。あるけど二本は飲まん。オレは今日はビール飲んでない。なんで二本減ってるんだ?

もしかして、キミ?>倅

ここまでずーっと、風呂上がりにはヨーグルトとかぜりーとか、なかなかお子ちゃまなモンを喰ってたキミ、もしかして風呂上がりにはビールでぷはー、に方針切り替えた?

うーむ。

父としてはうれしいような、酒代がかなわんなー、なような気分ですわあ。


2005-06-15 [長年日記] この日を編集

[Oldbooks] ひたすら梱包の日 (22:43)

昨日のお昼に追加した40冊ほどの文庫が、お客さんの何かに火を付けたのか、その後わらわらと注文が舞い込んで。ひいひい言いながら本の探索、梱包、発送準備。まだ完了してません(つoT)。

これまでも新しい本を入れたあとに瞬殺気味に注文いただくことはあったんだけど、今回のは量がハンパないですわ。梱包用品が凄い勢いで減っていくなあ。

ありがたいんだけど大変だこりゃ。もうひとがんばり。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

星ひかり(相変わらず意味不明ですみません) [どもども、ごぶさたしております。すっかり隠遁して普通の人として暮らしておりましたのに…久々に見てみたらば「非A」とは..]

ROVER [ほほほ、若奥様も背中に「SF」と焼き印押されてるようですね(w。]


2005-06-16 [長年日記] この日を編集

[web] 今日のspam (22:44)

前にも一度引っかかりそうになったネタ。古本屋の番頭宛に届いたメール。「SFで癒し」さんって方から、Subjectが「夏に向けてSFゲット!」。本文は■お気に入りのSFいますか?■で始まる。

いやはや、古本屋の方に来たメールだけに一瞬騙されかかった。SFいますか?でようやく気がついたよ。

それにしてもなんだな、今やwebでSF、っていったらそっち系の方が主流だったりするんだろうか。ヘタにここで「もっと激しいSFが欲しい」とか「ロマンティックなSFが欲しい」とか口走ると、愉快なメールが殺到することになるのかしらん。

[Day] 久しぶりにお出かけ (22:56)

発送も一段落したし(ホントはしてない)、久しぶりに背取り旅。成果、一冊。とほほ。とりあえず田舎では手に入れることが困難なコミックスを確保して帰宅。久しぶりに長田→三宮→元町→新開地の背取りフルセットしたら足へろへろ。いかんな、ここんとこ座敷牢に幽閉された殿様みたいな生活しとるんで、足が弱ってきてるかも。

[Comics] お買い物 (23:02)

で、三冊ゲットだぜ。石川雅之「もやしもん」(1)、唐沢なをき「がんばれ!みどりちゃん」(1)、須藤真澄「どんぐりくん」(3)。いやあ、噂には聞いていたが「もやしもん」、面白すぎ。最近「モーニング」も買う気ナッシングだし、「イブニング」に乗り換えようかしら。「みどりちゃん」は、さすが薬屋の倅。で先日ゆずの訃報に触れただけに、「どんぐりくん」はちょっとほろりとしてしまいますな。ところで(2)って買ってたっけ?>御家族一同

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

TUX [●SF…Star Fighterですか(違殴) ●もやしもん、今、なんか学祭で凄いことになってます(笑)  乱土さ..]

ROVER [いや私、一瞬 Science Meditation 研究サイト、とか立ち上げたら面白いかもなあと思ったですよ。よく考..]


2005-06-17 [長年日記] この日を編集

[Comics] お買い物 (22:39)

本誌カバーって古本なんですけどね。ちばこなみ「湯けむり人魚姫(マーメイド)」(1)。ええと、昔々「少年キャプテン」ってコミック誌があって、そこで連載されてた「みんなでお茶だ!」ってマンガが、途中から特撮趣味全開の学園コメディになっててかなり楽しかった憶えがあるのだった。当時のペンネームは粉味。こちらの名前ではその他に「必勝!試験に出る女子高生」と「ジャれんじゃねえ!」があった。「必勝…」は「お茶」のプレストーリーみたいな意味合いもあったかな。売れちゃったんで確認できませぬ。で、その後「ちばこなみ」と名前を変えて、富士見ファンタジアで発表したのがこの作品。1994年初版、ってもう一昔前の話なんだな。でもこの後、彼女はどうもマンガ家は廃業しちゃったらしい。残念。手堅く楽しいマンガを書けるタイプの人だと思ったのだが。

高橋留美子のアシさんの経験もある人なんで、女性の胸からお尻にかけてのラインのぷりっ、きゅっ、ぽん、って感じはお師匠さんのそれに通じる物がありますですな。お話そのものはまあええとその普通で、粉味名義の時の、突然の暴走モードを期待していた私はちょっと残念な気分ではあった。掲載誌が「コミックドラゴン」? ああそれで箸にも棒にもかからん普通なロマコメ描かされる羽目になっちゃったのかなー、などと邪推したりして。

ま、とりあえずたっぷり楽しませてもらった後は、古本屋に売り飛ばすのだ。ぐふふふふ(おにあくまー)。

[web] 池田秀一の声で (23:12)

いかん、また腰原さんとこで死ぬほど笑ってしまった。マブ、君さいこーだよ(^o^)

[Books] 星空の二人 (23:42)

本書カバー 谷甲州 著
カバーイラスト 水樹和佳子
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫JA
ISBN4-15-030798-9 \680

原点回帰でもないんだろうけど

見覚えのない顔だった。同僚の航宙士たちの顔はだいたい見知っていたはずなのだけれど。その、少年の様な顔立ちの航宙士に声をかけた麗奈は、自分が声をかけた相手が、今はもう100年以上に渡って深宇宙で活動を続ける、屈指のキャリアを持った航宙士のごく若い頃の姿であったことを知る。相手の名は鷹郁。数十日のタイムラグを隔てた通信の逢瀬を重ねるうち、麗奈は鷹郁に恋していた。だが…。表題作他7編で構成された短編集。

「海を見る人」でも感じたのだけれど、最近のJAの、おもにSFSFしたSF(なんだそりゃ)の方面に、妙にこちらが読んでて「なんだか懐かしいな」と思わせる作品が多いような気がするのだけれど、これもその系統。ただしこちらちょっと、今までのとは毛色が変わっていて、著者の代表作である「航空宇宙軍史」シリーズに久々に再会した、その懐かしさなのかも知れない。件のシリーズの後、骨太な山岳小説や「エリコ」なんちゅー卒倒物の作品が並んだ谷甲州が、久しぶりに(SFファンが待ってた)本来の立ち位置に帰ってきたのかな、という感じか。ただ、それをして読んでるこちらが「懐かしいな」と思うというのは、それはそれで問題があるような気もするけれど。

各話ごとの感想は書かないけど、おおむね本書は「航空宇宙軍史」シリーズに通じる宇宙SFと著者には珍しい、エッチでグロいおバカSF(こっちは少数ですが)が並び、んでそれらをまとめるかのように、プラトニックな宇宙SFの書下ろし作品で締める、という構成になっている。私、「SFバカ本」って大嫌いで、最初の2、3冊読んで買うのやめちゃったんで、そっち方面に谷甲州が書いてたとは知らなかったってこともあり、そういうのを読めたってあたりは収穫だったんだけど、ふむ、それ以外はどうだろう。特に宇宙SFサイド。

解説で林譲治氏が、(谷甲州の作品には)ヒーローはいないがプロがいる、と書いてらっしゃって、そこには私も同意するのだが、このプロたちは、自らがプロであるがゆえに、面白いお話に必要な微妙なほつれみたいな物をお話に落っことしてくれない恨みがあるように感じるのだった(そんな私が『航空宇宙軍史』で好きなのは、シャチが主役の『星の墓標』だったりして)。むしろ本としては好きになれない「バカ本」に収録されたバカSFの方が、予想もしていなかった分楽しめたような気はする。弥勒や宇宙を支える大亀がホーキングの宇宙論やペンローズの宇宙論で悩むなんてことがあるかー? ってツッコミはさておいても。

てことでまあ、そこそこだったかな、って感じの一冊。私、水樹和佳子の絵があんまり好きじゃないんで、そこも(著者には責任がないにもかかわらず)減点対象になっちゃうんだけども。

(★★★)

本日のツッコミ(全9件) [ツッコミを入れる]

Before...

taoy@笹塚 [なんかまたまた、海外からツッコミスパムが入ってますな。 ってのは置いといて。 もやしもん、良いっすよねぇ。いやぁ、..]

ROVER [あっ、これはご丁寧な連絡痛み入ります>sionneさん。いやあ、移転されるというのは読んでたのですが、移転先を確認し..]

nico [operaをバージョンアップしたら、RSSで anonimousを拾い捲り状態になりました。 更新情報を通知してくれ..]

ROVER [うわあ、なんだこりゃ(つoT)。tDiaryはある程度のコメントスパムはフィルタリングしてくれるんだけど、こいつは新..]

たかはし@梅丘 [>ちばこなみさん  一月、みなもと先生の原画展で始めてお会いしました。今は、近藤ゆたかさんの奥様ですね。達者で楽しか..]

ROVER [おおう、寿退社だったのかー(w。]

れんや [>自らがプロであるがゆえに、面白いお話に必要な微妙なほつれみたいな物をお話に落っことしてくれない恨みがあるように感じ..]

rover [なるほどなあ、確かにそりゃそうですね。書いてる自分が身体で知ってる部分だものな。]


2005-06-18 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (23:42)

「ウルトラマンネクサス」、「種デス」、「ツバサ・クロニクル」。あと一回しか残ってないっちゅうのに、この上まだ「おそろしいこと」とやらが起こるんですか、「ネクサス」は。予告を見る限りふくたいちょーが4人目のデュナミストってことになりそうな雰囲気だけどそうなのかな? 同じく予告を見ると、コモン君もなんか飛び込んでる感じだし。ウルトラタッチ?

デス様は、「運命」が赤目君に、「伝説」がアスランに差し出された、話なんだけどアスランはこれには乗らないんだろうね。来週はアスラン脱出と見せかけて実は番組の大部分は必殺、今までのおさらいアタックになりそうな予感。するてえと伝説ガンダムに乗るのは、最近めっきり策士ぶりを発揮してる樽生綾波くん?

「ツバサ・クロニクル」はまあ…。それよりその後の「みんなのうた」の「レレの青い空」がかなりお気に入りな今日この頃。♪ぽろんとひっけばぁー♪

[Books] オデッセイの脅威を暴け ダーク・ピット・シリーズ(17) (24:42)

41021703594102170367 クライブ・カッスラー 著/中山善之 訳
カバー装画 岡本三紀夫
新潮文庫
ISBN4-10-217035-9 \667(税別)
ISBN4-10-217036-7 \667(税別)

ボライソー、ドラえもん、ダーク・ピット

残された「木馬」は空だった。街を守る人々は、ようやく攻城戦が終了したと歓喜に身を任せた。だが、攻め手の思惑はそこにはなかった。そしてその「時」はやってきた…

2000年以上立った現在、ダーク・ピットの双子の子供たち、ダーク・ジュニアとサマーはカリブ海の海洋調査に参加していた。そこで彼らは、本来そこにはあり得ない物を海底から発見する……

そして迫り来る超弩級のハリケーン、その進路上の浮かぶ豪華ホテル、そのオーナーの秘められた秘密、共産中国と組んだ謎多きコングロマリットの思惑が入り乱れ、話は世界規模の大陰謀に。さあどう立ち向かうピットとジョルディーノの名コンビ、そして前作で突然現われたピットの子供たちも完全と陰謀に立ち向かう…、とまあそんなお話。ほとんどトンデモ側な歴史的大どんでん返しを宝探しのテーマに、そっちのテーマにも深く関わるひとつの集団を黒幕に据えた現代の大謀略をもう一方に据えたダーク・ピット・シリーズ最新作。 いやあ、前作のラストでピットの子供たちが登場した、なんて話あったっけ? と思わずどぎまぎしてしまった。ていうかいまだにそんな話があったっけー、って感じで。

読んでいくうちに、どうやらこの子供たちは「スターバック号を奪回せよ」のエピソードに登場した女性とピットの忘れ形見ってことらしい、てのはわかった。でもそりゃちょっといくら何でも無理ありすぎなんじゃないかなー、とは思うよな。いわゆる「ピットもの」の正史とは言えない作品な訳だし。

んまあ少々唐突に見えたピットの子供たちの登場に続く展開も、いつものピットもののそれを押さえつつも明らかに、ちょっと違った匂いを醸してると感じられるわけで、何よりこれまでのどの作品よりも、ピットたちがぎりぎりのピンチに立っていないって感じられるあたりは大きいかも。子供がいた、って事が判ったとたん、どこかで「守り」に入ってしまう自分を意識してしまうダーク・ピット、って図は、それはまあそれなりに新鮮と言えないことはないけれども。

お話の展開そのものは、いつものダーク・ピットもののフォーマットに沿った展開で、それなりに楽しめるものになっている(やはりピットとアルの苦労要素が、いつもに比べると少々希薄なような気はしてしまうけど)のだけど、やはり作者が長く続いているシリーズにここらで新しい血を、と企画したのだなって感じはあからさまで、そこらで読む人の評価は分かれるかも。少なくとも本作では、ダークの後を継ぐ双子に、こいつらに任せて大丈夫かな? 的な心配は残らないでもないかも。まあ、サンデッカー提督は副大統領、大ピットはNUMA長官、たぶんアルはそれまでのダークの地位に近いところに就くだろうし、お馴染みのメンバーも健在なんだから、双子の前途は明るいのだろうけれどもね。

既に本国では、シリーズ最新作が、息子、ダーク・カッスラー(ああややこしい)との共著で上梓されていて、そちらも好評なのだとか。シリーズ中の世代交代がうまく行ったかどうかの評価は、そちらに譲るべきなんでしょうな。

正直、あんまり期待できないような予感もあるんだけど(^^;)。

(★★★)

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2005-06-19 [長年日記] この日を編集

[F1] アメリカGP予選 (15:23)

わあい、すっかり忘れてたよ。ヤルノがポール取ったのか、さすが予選番長。バトン3位、タク8位。また偶数グリッドかい。

それはともかくタイヤ絡みでゴタゴタしているらしいですな。なに?全開区間がヤヴァい? なんだそりゃ。ヤヴァいタイヤなら換えさせてあげても良いんじゃないの? 相変わらずなにがなんだか。

[TV] 定期視聴番組 (15:36)

今週は少なめに「鋼の錬金術師」、「ローゼンメイデン」、「砂ぼうず」、「交響詩編エウレカセブン」。「エウレカ」がちょっとわたくしのあまり好きじゃない方向に行こうとしてるような感じがちょっとして、先行きちょっぴり心配になってきた。突然セカイとか言われるとワタシちょっと引いちゃいますよー。

[Day] さてお出かけ (16:46)

本日は弊社戦略会議につきこれよりお出かけ。会議室はたちきやを予定。会議になるのか、それ。

呑んだ酒とりあえず電車のあるうちに帰れて良かった良かった。途中からノリタケねーさんにも参加していただき、なかなか愉快な会議と相成りました。今回の会議室のドリンクは、どちらかというと旨口系、が多かったかな。とりあえず呑んだ酒を並べてみるよ。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

nico [アメリカ   ってつっこみいれてもいいですか?]

ROVER [あうあー、おっしゃるとおりでございますー。ツッコミ上等、ちうか深く感謝、です。]

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2005-06-20 [長年日記] この日を編集

[F1] なんだこりゃ(USGP決勝) (11:47)

結局タイヤ問題に有効な解はなかったらしく、ミシュランユーザーは全車フォーメーションラップをこなした後にそそくさとピットに引き上げ、BSタイヤユーザー6台のみでスタートという無茶なレースになっちゃった。ドタバタしてもどうにか折り合い付けるのかな、と思ってたんだけど、一応FIAは筋を通したってことなんだろうな。

まあそれもひとつのやり方だとは思うけど、どうでしょね、せっかくお客さんもたくさん集まってくれてるんだし、このレースに限り全車タイヤ交換オーケー、とか、そんな特例を設けてくれても良かったんじゃないかな。

それにしても一斉に走らないって決断をしたってことは、それほどにヤヴァいタイヤを持ち込んできてたわけで、そこんとこのミシュランの責任はやはり大きいと思うけど。

というわけでアメリカのお客さん、怒りはもっともだけど、モノを投げるんなら目標はそこじゃないと思うぞ。

今見終わったんだけど、うわあ、ミハエルとルーベンス、すんげー険悪だね。どうなるんでしょ、この二人。

[News] 訃報 (13:18)

映画字幕翻訳者、岡枝慎二氏。あなたのおかげでたくさんの映画を楽しむことができました。合掌。

[Chinema] (テキ)サスの暗黒卿 (21:39)

yomoyomoさんの日記を経由して、オレの書いた「スターウォーズ」評を配給会社が検閲!(町山智浩アメリカ日記)と悪の帝国=ブッシュのアメリカ!?(西森マリーのUSA通信)。ほほう、そう言う話を聞くと見に行きたい感がやや増しますですなー。

まあ、町山さんの方は、ブッシュやネオコンに遠慮したっちゅーよりは、例の、ちょっとでも後で何か言われそうな文言は、片っ端から「自粛」しちゃう日本の出版メディアの体質が良く出てるって感じがするし、後者はどうなんでしょう、ルーカス卿に架空の世界の話に社会批判を込めた寓話などという凝ったものを作る力量があるとは、ワタクシにはとても思えないのでありますが(w。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]

nico [コンフェデを見てああとりあえず勝ててよかったと思いチャンネルを変える といつものちゃらけた雰囲気が少なかった。 何事..]

ROVER [10周以上走ったら危険になる、ってところに、そないに自信があったんですかねえ、ミシュランは。]

noki [US GP・・・・もう、、、ね。・。。チェッカー受けたのをぼやーっとしながらみてましたよ。  で、、眠気に勝てずにリ..]

ROVER [あそこではしゃぎ回るわけにも行かないだろうけど、それでもフェラーリのお二人さん、なんかぴりぴりした空気が漂っておりま..]

bongo [weight loss phentermine http://www.network.axe.cc Phenterm..]


2005-06-21 [長年日記] この日を編集

[Day] 演歌の底力 (23:45)

こう、古本屋さんが商品を梱包したりする単純作業の時って、つい鼻歌が出てくるものなんだけど、気がついたら最近のワタシ、作業中に唄ってる歌って「♪くろまっめ、まめまめ、いそふらぼんぼんぼん」か「♪かゆみーかゆみーかゆみでかー」が非常に多いことに気がついて妙に滅入ってしまった。いや、いくら鼻歌だって「♪かなしいこぉーとーぉがあぁーるとぉー」ぐらい渋く唸っておきたいじゃない、個人イメージ的に(うつけ者ッ)。でもとっさに口をついて出るのは氷川きよし。ううーむ。

やっぱりしっかり鍛えられた歌声ってのは耳に残るものなのかしら。演歌恐るべし。

んでも今テレビCFで一番気に入ってるのは、引っ越しのサカイだったりするんですが。あの気の狂いっぷりが好き。甘えん坊、日々辛抱、んーリンボー!

もしかして関西限定?

[F1] 踏んだり蹴ったり (23:58)

BARとアメリカGPと執行猶予(1-800-F1 News)。レースにスカかましたミシュラン勢の中でも、BARだけは貧乏クジぶりがややグレードアップするかも知れない、という話。いやはや、なんでそこまで苛められなくちゃいかんのだろうね。

ついでに、Nifty F1の今回のGPに関する噂のまとめ。あくまで噂ですからね。もうひとつNifty F1から、デニス氏、「アメリカはF1を愛していないだろう」。それはそうだがロン、あなた方の働きひとつで、アメリカはF1をもっと愛するようになってくれたのではないのかね。あれしかやりようがなかった、とはとても思えないんだけどね。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

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2005-06-22 [長年日記] この日を編集

[Books] 囚人護送艦、流刑大陸へ 英国海軍の雄 ジャック・オーブリー 5 (24:15)

4150410836囚人護送艦、流刑大陸へ 下(O'Brian,Patrick/著 大森洋子/翻訳 オブライアンパトリック/著) パトリック・オブライアン 著/大森洋子 訳
カバーイラスト Jeoff Hunt
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫NV
ISBN4-15-041083-6 \700(税別)
ISBN4-15-041084-4 \700(税別)

パンの木はどこに行った?

モーリシャス要塞での功績で、ようやく本国でもそれなりの名士としての地位を得たジャック・オーブリー。だが、立派な邸宅を構え、ようやく借金生活から逃れることができたとはいえ、やはりジャックは海の男。陸(おか)ではどうにも本調子とは言い難い。悠々自適な名士暮らしの中で、いろいろな事業などに手を出しもするのだが、海の上とはやはり勝手が違う様子。そんな、心のどこかに悶々としたものを秘めていたジャックの元に、ようやく新しい任務が。やや旧式ながらも改修工事を施された54門艦、レパード号を得てジャックが臨む新任務とは、しかし彼の理想からはほど遠いものだった。流刑となった囚人たちのボタニー湾への輸送任務。しかもその囚人たちの中には、軍艦には不吉とされる女性囚人たちも含まれていたのだ……

オーブリーものの第5作。今回はバウンティ号のブライ艦長がお話の背景に重要な意味を含ませる意味で登場する(ただし本人は登場しないんだけどね)。ストーリー全体のトーンも、オーブリー的バウンティ号の物語のなぞり直し、的な色合いが強いかな。オブライアン的にはブライ艦長よりも"バウンティ"で反乱を起こした水兵たちの方により感情移入できる、と考えているのかな、というような印象がストーリーからは匂ってくる。まあブライ艦長に問題あり、とするスタンスは映画なんかでもお馴染みではあるけどね。

そこは興味深いし、相変わらず感じる敢えて王道を外した帆船モノを書こうとしているように見えるオブライアンのスタイルを、決して否定しようとは思わないのだけれども、どうだろう、口当たりを変えたいと思ってやったのかも知れない幾つかの"定番はずし"が、お話の面白さ、という点でどうもうまくない方向に行ってしまってるんじゃないかという気がしてしまうのだった。お話のスジとしては決して悪くない。でもお話そのものは面白くない、というか心底盛り上がれないぞ、と。

こういうタイプの小説、やはり"定番"って物をあまり甘く見て欲しくない気がするなあと思う。定番が定番たり得るのは、それが読む人にとって最大公約数的に満足感を与えることができる可能性を秘めたものであるわけだし、それだからこそ定番をしっかり定番として昨日させるのは難しいわけで。残念ながらオーブリー物はまだ、定番のフォーマットの中で読者を満足させる職人芸のレベルにも、新しい切り口とその魅力を大きくアピールできるほどのお話の"強さ"にも、今のところは達していないんじゃないかという気はする。もっと面白くなりそうなのに、そうならないままお話が終ってしまう、という欲求不満を、このシリーズでは毎回感じてしまうんだよな。

(★★☆)

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2005-06-23 [長年日記] この日を編集

[web] 今日(まで)のspam (22:57)

こういう展開なら、今までもらってた分もしばらく残しておくんだったなあと思ってしまった。いや、何日か前に、小島奈央さんという方からメールもらいましてな、なんでも私がExcelのワークシート添付メールを彼女に送りつけたらしくて、心当たりありますか、って内容だったのね。んで、Office持ってない私がそんなもんくっつけられるわけない(こともないけど)んではて、とは思ったんだけど、送り主の名前が妙に作ったモンくさいんで、放置してたら翌日また彼女からメールが来て、ごめんなさい、昨日のは勘違いでした、って。

訳わからんけどそれなりに解決したのかなー、と一安心しつつなんか釈然としない物を感じてたら、今朝になってまた来てたね、奈央ちゃんからのメール。

何もする事が無く、迷惑かと思いつつメールに手が伸びてしまいました。

メル友をお願いしたとは言え、何も知らない私にメールするのも微妙ですよね…。 一応自己紹介しておきます。
32歳で、先週離婚したばかりです。子供は居ません。 今は実家に一時的に住んでいます。
離婚の原因は…夫の浮気です。 2週間も家に帰って来なかった時期があったりとずっと前から怪しかったのですが。
色々と調べた結果、会社の部下と浮気を2年していた事が発覚して。 まぁ、よくある話ですが自分にまかさ起こるとは思いませんでした。
こんな話をするのは少し気が引けたのですがお話を聞いてくれる相手もいなくて。
勝手に私一人盛り上がって迷惑をかけるのも嫌なのでこの辺で。 またメールしてしまうかもしれませんがお願いしますね。

小島 奈央

むう、最近のspamはずいぶん手の込んだ事するんだなあ。それにしてもExcelワークシート添付メールの問い合わせが、遠回しなメル友依頼であったとは。さすがにそこまでは気が回らなかったぜ。

などといいつつ実は、これで終わりかなー、もう少し続きが来ないかなー、とか思ってたりもする私。

[web] そのうちジェンソンバトン、なんてのも出てきそうな勢いだ (23:32)

…が、そう言う話じゃあありませぬ。Musical Batonに端を発して、本やらコミックやら、いろんな物のバトン大会が発生してるようで。で、サイコドクター風野さんの冗談ネタがカレーバトン。とりあえずバトンそのものにはコミットしようとは思わないんだけど、興味深かったのはこのネタの中で、風野先生が挙げてるマイ・フェイヴァリット・カレー・トップ5。この中に湯島デリーのカシミールカレーってのがあって。

デリーのカシミール、と聞いただけで口の中に唾液が湧いて出てくるんですが、わたしゃ湯島のデリーなんて知らない。私が知ってるデリーは、富山県は高岡市にあったカレーハウス・デリー。ただしここではない(移転した可能性はあるけど)。ワシが高校生の頃、末広町にあった(すまんね、超地域限定で)カレー屋さん。で、ここで一番辛いカレーがカシミール、であったのだな。辛いの大好きな私はどって事無かったけど、そういうの苦手なツレのカモン君は顔真っ赤にして喰ってたなあ。あら懐かしい。

湯島デリーのカシミールもやはり極辛なんであろうか。つか日本に「デリー」というカレー屋は何軒くらいあるのだろう。それらの「デリー」には、必ず「カシミール」というメニューが用意されているのであろうか、んでもってそれらのカシミールは、やっぱり極辛カレーなんであろうか。ううむ、書いてるだけで唾液が溢れてくるなあ。

本日のツッコミ(全8件) [ツッコミを入れる]

TUX [●わっはっは、手が込んでますなあ。なんか安モンの探偵ドラマとか見てるみたい(笑) ●そういえば、先日私の所へは、私..]

ROVER [最近のspamは結構手がこんでますよね。Sujectにも工夫が見られますわ。 ただ、そこまで凝ったspamを飛ばすだ..]

首領 [はじめまして。 まだ続きはあるみたいですよ。 http://asciidotpc.jp/yomi/mmail_bn/..]

taoy@笹塚 [湯島デリーのカシミールは辛いです。ココイチの7辛の数倍辛いです。体調が良くないと食べられません…。うぅ、食べたくなっ..]

ROVER [んでしゃぱしゃぱのルーにごろんとしたお肉とニンジンが二個ほど入ってたりするんでしょうか。ううむ、オレも喰いたくなって..]

寸゛ [http://www.delhi.co.jp/text/ueno/u02.html これらしいです。店舗は通勤途上に..]

ROVER [あああ、見るからに辛(゜Д゜)ウマー、な感じが……。]

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2005-06-24 [長年日記] この日を編集

[web] 今日のspam(待ってたぜ、奈央ちゃん) (11:28)

いやあ、寝てる間に奈央ちゃん、ちゃんと次のを送ってくれてたなあ(w。

実家に居るからと言って親に甘えようと思ってたのですが…出戻りなんだからと言う理由で家事は私がさせられています。

離婚後の良い気分転換だとは思うんですけど。
親には毎日、毎日、言われるんです。 早く恋人の一人でも作ったら?って。
確かにこっちに戻って来てから私の周りには異性の気配がしませんが…気分なんてそう上手に切り替えられないですから…。
それと、思ったんですがやはり私が何処に住んでいるのか気なりますよね?
実は実家と住んでいた家は隣の県なので(^^ヾ 戻っているとは言えない感じです。
ただ、あくまで今はメールでの関係ですからあえてそこは知らなくてもいいのでは?そう思って言わないんです。
もし、これが実際に会うと言う話になるのなら少しは違いますがそれは私は今は考えてないので。
こっちに戻って来てから少し変わったと言えばデジカメを買って色々と写真を撮るようになりました。 風景の写真、空の写真、自分の写真。日記の様に撮っています。
別に何でもないんですが。
新らしい事を始めるのって少しですが違いますよね。
何か今興味あってしてる事ってありますか?
長くなってしまってごめんなさい(^-^;

小島 奈央

ううん香ばしい。オジサンなんだかちょっと奈央ちゃんのこと、応援したくなって来ちゃったよ。POPFileのspam設定、外してあげようかしら(ぉぃぉぃ)…。

うお、昨日のツッコミ欄に「首領」さんからの情報が。なるほど、全7通で今朝のはその内の第5弾なんですな。あと2回楽しめるんだ。首領さん、どうもありがとうございました。

[Day] さー仕事すっかー (22:47)

それにしても「指定データが到着後24時間以内に納品」、って面白い納期の切り方するクライアント様だこと。んまあたぶん24時間もかからんと思うので、アタリだけつけて実作業は明日、でなんとかなりそうな仕事ではありますが。

それにしても最近はXHTMLで記述したら、ケータイコンテンツとして通用しちゃうのか。知らなかったぜ。

本日のツッコミ(全7件) [ツッコミを入れる]

すみけん [いいなあ。SPAMもたまには読んでみるもんですね。]

ROVER [「奥様バレーボールチーム」とか「奥様会から温泉ツアーのお知らせ」なんてのも微笑ましいですよー。spamフィルタがいろ..]

noki [最近こっちにくるspamは「RE:〜」っていうのが増えてますね。これだとSUBJECTだけだとはじけないと思ってるん..]

すみけん [あ、うちもきました。「矢口里奈」さんでした。POPfileをとおりぬけました。やるなー。 これをspamと学習させる..]

TXJ [こんにちは。これと同じ物でしょうか? http://homepage2.nifty.com/m_kamada/di2..]

ROVER [そそそ、文字化けの具合までいっしょですね。>TXJさん]

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2005-06-25 [長年日記] この日を編集

[TV] 定期視聴番組 (23:05)

「ウルトラマンネクサス」、「種デス」、「ツバサ・クロニクル」。「ネクサス」は最終回。ううむ、普通に良くできた回、であったと思うのよね。こうなると出だしのあんまりな暗黒路線が恨まれるな。ビーストの昏さ、人間的じゃない部分を強調しようとしたあまり、番組全体をあまりな非人間的雰囲気が支配しちゃったような。番組が昏いトーンを持つこと自体は否定しないんだけど、雰囲気として昏くても、いろいろ楽しい部分をつくってあげるのが子供番組としての仁義だと思うんだけど、どうもこのシリーズは意気込みばかりが先走り、ちょっとばかり仁義を欠いた造りでスタートしちまったのが痛かったよねえ。あの暗黒路線が、せめて第2クールの後半ぐらいまでずれ込んでたら、その後の展開も違ってたかも知れないのにね。

それはそれとして、最後の最後に登場したネクサスのコモン君バージョン、"銀色の巨人"というコンセプト自体はけっして悪くないと思うし、口あたりの造形にも妙な初代っぽさがあってそこは悪くないな、と思ったんだけど、いや、思っただけに、なんだそのモビルスーツみたいな背中は、とか思ったです。しかもなーも戦闘の役に立ってないし。

デス様はシャア議長と樽生綾波のいかがわしさがいや増すエピソード。アスランが脱走するならルナマリアが手助けするのかな、と思ったんだけど意表を突いて手伝ってくれたのはメイリンの方でしたな。あ、もしかしてこれは、脱出行の途中でメイリン死亡→ルナマリアぶち切れ、という展開のための伏線かしら、とか思ったり。なんにしてもアスラン頭悪すぎ。あのシャア議長の口上であれば、論破するための材料はアスランの方にいくらでもあったでしょうに。ニセラクスに遠慮した、にしてもザフトの超エリートのはずの彼にしては何とも歯がゆい。キラ・ヤマトの影響なのかな(シャア議長の声で)。

シャア議長は、ザフトの兵隊さんたちを全員クエス・パラヤにしたいんだろうね。一番クエス化が進んでる樽生君はまず生き延びられないだろうし、赤目君もうまく行ってハサウェイ、な末路なのかな。ま、そんなことより赤目君には、もうちょっと主人公らしい働きを見せて欲しいとこですな。

[web] 今日もspam (23:59)

紹介したかったんだけど、メールが残ってなくてちょっと淋しい。いや、奈央ちゃんからのspamだったんですけど、首領さんのツッコミにあった文面とは微妙にニュアンスが違ってて、なんかこう、一段と奈央ちゃんを応援したいと思わせちゃうような内容で。紹介したかったんだけど、おかしいなあ、POPFileが弾いても、鶴亀のWindowを閉じなければゴミ箱には残ってるはずなんだけど、消えちゃってる。

なかなかこう、オジサン心を「助けてあげたい」という方向に動かしてくれる佳品であったように思うんですが、もったいないことだ。

奈央ちゃんメール、だいたい0:30〜1:00AMの間に届くみたいなんで、あと小一時間で完結編が届くことになりそうなワケで、んー、なんか間違った方向に期待は膨らむばかりです。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

TUX [●最後のアレは「ウルトラマンノア」とか呼ばれてたやつじゃないですか?円谷の何周年記念かなんかで突然現れた… ●邪推..]

ROVER [ああそうか、ウルトラマンノアなんだー。 あれってやっぱり ULTRA N プロジェクト(だったっけ?)とかなんとか言..]

ASA [エヴァトラマンだから背中の板は重要なのです。あと腹筋。]

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2005-06-26 酔っ払って寝ちゃいました [長年日記] この日を編集

[Day] お出かけ

先週のたちきや戦略会議で渡しておけばすんだ物を、酔っ払って肝心な物を渡し損ねるからこういう事になる。この前のDoGAのDVDなど持ってもんちぃ師匠宅を訪問。DoGAビデオなど鑑賞しながら飲み。ごちそうさまでございました。

んで、もんちぃ師匠宅でちょっと遊ばせてもらったのがPS2用の「グランド・セフト・オートⅢ」。神奈川県で有害図書指定喰らったゲームなんだけど、さすが有害図書、でたらめに面白い。実に良く練り込まれた箱庭感覚がステキだわ。続編「バイス・シティー」の方も変な方向に一気に突き抜けちゃっててナイス。猛烈に自由度が高く、洋ゲーらしい不親切さも良い。いやー、久しぶりに面白いゲームを見たなー、って最近全然ゲームしてなかったんだけど。

[TV] 定期視聴番組

今週は少なめ。「交響詩編エウレカセブン」、「仮面ライダー響鬼」、「ふたりはプリキュアMH」。わあ、あきらがずぶ濡れだー(そこかい)。後は酒入ってたんで良く覚えてないや。てへ。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

もんちぃ [ご無事で何より。で、ガシャポンのファミコンをお忘れですぜ(笑)。]

ROVER [あー、しまっつ……。]

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2005-06-27 [長年日記] この日を編集

[Day] 暑い… (19:11)

昨日半日近く、冷房の効いたもんちぃ師匠宅にいたもんだから、その反動で今日の暑さは一段と堪える(我が家のエアコンは3年前から壊れているのだ)。手が汗ばんでくるんで古本の梱包にはさらなる慎重さが要求されるです。今日はしょっちゅう手を洗ってたような気がするな。

本業の方のちょこまかした修正と古本屋の方のちょこまかした作業をやってるウチにもう晩飯タイムだ。効率悪いのう。

[News] どーでもいいけど (23:29)

今日の朝日新聞の夕刊(大阪版)のトップ記事の見出しが、「暴走族、高齢化」。なんか妙に笑えた。近いうちに高齢暴走族ケアビジネス、なんてものが登場するかも知れんなー、なんてね。

[Books] 戦略・戦術分析[詳解]独ソ戦全史 「史上最大の地上戦」の実像 (24:55)

4059011738 デビッド・M・グランツ&ジョナサン・M・ハウス 共著/守屋純 訳
カバー写真 ノーボスチ通信社 提供
学研M文庫
ISBN4-05-901173-8 \1300(税別)

人の命は史上最安値

1941年の"バルバロッサ"作戦から1945年のベルリン攻防戦に至るドイツ、ソビエト間の戦史を、おもにソ連側の公文書を丹念に検討することで再構築した、ソ連から見た独ソ戦の戦略、戦術に関する総括。ソ連崩壊によって、それまで閲覧不能だった幾つかの記録に比較的容易にアクセスできるようになったこと、そしてそれらの記述については、既に西側で刊行されている膨大な戦史や研究書とのクロスチェックによって、これまた比較的容易にその信憑性が確認できるようになってきたことから著わされた、ソ連側の指導者の立場から見る独ソ戦の全貌。

一般的に独ソ戦というのは、ヒトラーの天才的なカンと、脂の乗りきっていたドイツ軍の熟練度によって一方的にソ連が追いまくられたのだが、そのヒトラーのカンの変な方向への逸脱が戦闘の長期化を招き、それがナポレオンをすらはねのけた"冬将軍"の到来を呼び、一気に進撃の止まったドイツ軍に数で優るソ連軍が反撃を開始して…、みたいな展開で語られる物だけど、で、それは確かにそうなんだけどそれだけじゃあないよ、と。

ドイツがまだヴェルサイユ体制下でやりたいことの多くに手をつけかねている1920年代に、ソ連では共産革命直後の、戦力で劣るボルシェビキ側の軍の運用において、"機動戦"の重要性が既に認識されており、それを実現するには高度に機械化された戦闘部隊が必要になる、という認識がなされていた、というあたりでまずは驚かされる。実際に1930年代に、ソ連は快速のBT戦車(アメリカのクリスティー型)と小型のT-26(原型は英国のヴィッカーズ6トン軽戦車)を数千両のオーダーで生産している。戦術の検討も極めて進んでいて、著者たちが言うように、もしドイツが1930年代にソ連に侵入していたら、もしかしたらドイツは初戦で叩きつぶされていたかも知れない(チェコ併合前だったらその確率はさらに跳ね上がるだろうね)。ところが、順調に伸びていこうとしていたソ連軍の組織に対して、職業軍人という人種に猜疑心を募らせるスターリンが要らぬ粛清の嵐を吹かせてしまったものだから、強力な陸軍国として発展するはずだったソ連軍はたちまち腑抜けた集団になってしまう。そしてその腑抜けぶりが抜けきれない時期にドイツが攻め込んできたもんだからさあ大変。そもそもまだドイツとは戦争したくなかったソ連側は、全く有効な抵抗ができないまま、莫大な損害を被ることになってしまう。

独ソ戦の経緯ってのは、つまるところ二人の独裁者のゆとりの差、なのだね。当初、それなりに(心の底ではナチ嫌いなんだけど)結果を出してきた国防軍の将軍たちに自由にやらせるゆとりがあったヒトラーと、なにせ国が出来てまだ間がないソ連で、何より自分の権力基盤を安定させたい、という強迫観念で軍人たちに自由裁量権を持たすことを嫌ったスターリンの余裕の無さが、そのまま独ソの戦果につながっているという感じ。これが長く苦しい戦いの経緯で、有能な将軍に自由にやらせれば、自ずと結果は手にはいるのだ(失敗もあるけど)、と思えるようになった、つまりそれだけ余裕が出来たスターリンと、とにかく何を言っても失敗ばかりしている将軍たち(すべてが将軍たちの責任というわけでもないのだけれど)に信用がおけなくなり、どんな小さいところまでも自分でコントロールせずにはいられなくなってしまった、つまりは余裕のなくなったヒトラーとの差がそのまま戦局の推移に現われていると言うことなのだろう。その辺はまあ、西側の戦記物など既に読んでいる状況を裏付けするものではあるけれど、それらの戦史がともすれば、"バルバロッサ"作戦以降のソ連軍の"蒸気ローラー"ぶりを強調するのに対して、本書では、実はソ連軍もまた、ロジスティクスの限界に近いところで苦労していた、というのが判ってくるあたりも興味深い。

あたりまえだよね。100万を超える兵士が死傷、または捕虜になるような損害というのはちょっと常軌を逸しているもの。何かの本で、軍の指揮官というのは、自分の軍の30%が喪われたらその戦いは負け戦である事を覚悟する、みたいな記述があったことを思い出したけど、とにかくこの独ソ戦というのは、そういう一般的な認識が全く通用しない。ソ連軍の歩兵部隊では、第一波で突撃する舞台の損耗率は戦争中を通じて50%、というのを指揮官も認識していたという。膨大な数の人命をつぎ込んで、その命の無駄遣いの上にソ連の生存はあったということ。最終的にソ連の大戦での死傷、行方不明者の数は3000万人にのぼるという。それだけの損害を出してなお、国家として生存し得た国の恐ろしさをひしひしと感じるし、そんな国でもひとたび民衆が蜂起したら、意外なほどあっけなく体制が崩壊してしまうというのも興味深いところではある。すべては大戦における経験から、国を守る、ということに過剰なまでに注力してしまったがゆえの結果、というあたりの皮肉も含めて。

ひたすら淡々と、時系列に沿って独ソ戦の戦略、戦術を検証していく本で、物語的面白さという点ではとても高い点数つけられたものじゃあないのだけれど、読んでいくうちに、ここで淡々と語られる事実の浦で、一体いかほどの悲嘆があったのか、に思いを寄せるととたんにシュンとならざるを得ないような本。パウル・カレル「バルバロッサ作戦」、「焦土作戦」、ハリソン・ソールズベリ「攻防900日」、あと、「第二次世界大戦ブックス」の独ソ戦関連書物などもあわせて読んでみることをお奨めします。

それにしても人の命が軽いわ。泣けてくるほど軽い。なにか軋轢があると、大陸系の人種というのはここまで苛烈なことをやってしまうものなんであろうか。ああ、島国の人間でも似たようなことはやっちゃうよなあ。教育や何やかやでどうにか出来そうな気もする反面、そういう、きれい事では根本的には解決できない部分ってのもありそうな気はして、一体どうしたら良いんだろうと言う気にもなってしまいますな。

(★★★)

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TrackBack [http://d.hatena.ne.jp/rover/20050627#p1 古本屋番頭日記 [Review] よ..]


2005-06-28 [長年日記] この日を編集

[tDiary] まーたコメントspamが… (20:39)

来とるなあ。とりあえずコメントspamフィルタがかなり古いままだったので新しいのに換えてみた。これで収まってくれると良いんだけど。

あーあと、このコメントspamフィルタのバージョンが古いもので、Trackback受信がうまく行ってなかったと言うことに今ごろ気がついた。バカですね、オレ。というわけでTrackbackも復活。一応はてなから飛ばしてみてうまく行ったので、たぶんうまく行くんでしょう。ちょい様子見。

ほとんど使わないんだけどね、

[Day] うわあ… (24:55)

おれカネゴンさんの日記を経由して、危険な正露丸の服用。あらららら、なんとしたことだ。あたしゃこれを読む直前にちょっとお腹が緩くなっちゃって、思わず正露丸をオーバードーピング気味に服用してしまったですよ。うーむ、さすがに戦場でしっかり効果を発揮しなくてはいけないという出自を持つ正露丸、実はモルヒネとかと同様なコンセプトで開発された薬であったのか。そりゃなんにでも効くわけだ。

オレ、強力な薬大好きなので正露丸にも一定の信頼をおいてたのだけど、こりゃちょっと考えを改めないといけないかも知れないな。それでなくても喘息方面でステロイドと気管支拡張剤に依存してるんだから。

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2005-06-29 [長年日記] この日を編集

[Day] ぎょぎょっ (15:41)

雷が鳴ってるなあ…

[Day] ごろごろ (22:08)

昨日からずっとお腹の調子が悪い。んでも昨日あんなの読んじゃったもんだから、正露丸飲むのもちとためらわれる。うーん、微妙にお腹ぐるぐるな感じ。同じもの喰ってるのになんでご家族様には症状が出ないのであろうか。なんか盛った?>妻

オレを殺しても金にならんぞー。

[Books] ヒューマン -人類- ネアンデルタール・パララックス 2 (24:01)

ヒューマン : 人類(Sawyer,RobertJ/著 内田昌之/翻訳 ソウヤーロバート・J./著) ロバート・J・ソウヤー 著/内田昌之 訳
カバーイラスト L.O.S.164+WONDER WORKZ。
カバーデザイン 岩郷重力+T.K
ハヤカワ文庫SF
ISBN4-15-011520-6 \920(税別)

多元宇宙で総懺悔

それまでただひとつだった宇宙、ただひとつだった地球は、4万年前のある異変が元でそれ以降、いくつもの並行宇宙となってそれぞれが独自の進化を遂げていた。そんなひとつの"地球"、ホモ・サピエンスが滅び、ネアンデルタール人が生き延びた地球での量子コンピュータによる実験が、彼らの地球と我々の地球を結びつける。その時の事故がもとでこちらの地球に飛ばされたネアンデルタール人、ポンターは、ホモ・サピエンスの地球と自分たちの地球の文化、文明レベルの進歩の仕方の差に恐れ、驚き、感銘を受け、やがて自分たちの世界への帰還に成功した。その時から、二つの地球では、もうひとつの地球に対し、どのようなアプローチが取られるべきか、についての模索が始まるのだった。交流か、拒絶か、それとも略取か……

んーむ、「帝国の逆襲」がパッとしないからといって「ホイルス星系誌・第2部」がまるごと面白くないってワケではないよなあ、という話かなあ。幾つか「ほほう」とか「なるほどね」とこちらをニヤリとさせてくれるフィーチャーはあるにはあるが、どうだろ、全体としては少々無邪気に過ぎる小説になってしまっているような感じがする。

このお話の隠れたテーマ(あ、別に隠れちゃいないか)は、「今のアメリカ○○」(○○、にはまあSF、なりイズム、なり社会、なり、その辺のワードを適宜入れてもらったら)に対するやんわりした異議申し立てだ。それ自体は前作でもある程度は語られていたけれど、前作がひとりアメリカ、というのでなく、ホモ・サピエンスの(さらに言うならキリスト教的宗教観の)思考パターンに支配された世界に対する、やっぱりやんわりとした異議申し立てであったと記憶するのだけれど、本作ではその、やんわりとした、奥ゆかしい部分がある程度取り去られてしまった分、読んでるこっちは少々鼻白んでしまうような展開に直面してしまったな、と。

アメリカンウェイへの異議申し立ては結構なんだけど、アメリカの世紀の前の世紀に君臨してたのは英帝国な訳で、米帝(わあ、懐かしい単語だこと)への批判をするあなたの国の宗主国が、その一つ前の世紀に世界規模で何をやらかしたかについては言及なしなのかよ、おめでてーな、とオジサンなんかは思っちゃう訳なんですが。アメリカンウェイの伸張の上で亡くなった人々のお気持ちに何らかの棹を挿す気持ちはないけれど、あなたがこの本で主張していることの幾つかは、あまりに物事をシンプルに割り切ってしまっているのではないかなあと言う気はする。ベトナムにおける戦死者の名を悼む壁でのポンターとメアリのやりとりは、ある意味本書の白眉だと思うのだけれど、残念ながら最終的に落ち着くところは"お約束"の範囲内でしかないような気がするのだよな。ソウヤーはいつも、かなり深いところまで行っときながら肝心の部分には斬り込んでいない、という印象を持つのだけれど本書もそんな感じ。違うだろそれは、という気は、ちょっぴりだけどしてしまう。

ソウヤーSF、大好きなんだけどこれはどうかな、ちょっとナイーブな部分の扱いを失敗してしまったような気がする。お話の中で自分の旧作に言及してみたり、細かいところでくすくす出来るのですけど。

(★★★)


2005-06-30 [長年日記] この日を編集

[Books] フラクタルの女神 (24:20)

4488720013 アン・ハリス 著/河野佐知 訳
カバーイラスト D.K(エルスウェア)
カバーデザイン WONDER WORKZ.
創元SF文庫
ISBN4-488-72001-3 \920(税別)

5年遅かった…

荒廃したデトロイト。今ここに暮らすのは、日々の糧に汲々とし、明日を知れぬ日々を送る者ばかり。あまりにささいな理由から家族の一人を喪ったとき、マグノリアはこんな暮らしに見切りをつけた。だが、生まれた街を飛び出したから、それで事態が良くなるはずもなく。マグノリアがニューヨークで出会った男は、ポルノフィルムの製作で日銭を稼ぐ街のちんぴら。だが、そのちんぴらを叩きのめすマグノリアの姿を偶然目にした男の一人が人口生命体研究の第一人者であったことから、彼女の運命は大きく動いていくことになるのだった…。

著者のアン・ハリスは解説によると、一貫してカオス理論とバイオテクノロジーをテーマにした作品を発表している作家なのだそうだ。本書でもその二つのテーマは重要な意味をもつ。特に本書ではカオス、というかフラクタルの方はかなりお話に深く関わってくる。ついでに女性作家、ということで特にそちら方面への意識が強く向くのか、ジェンダー関連に対してもそれなりの関心が向けられているようだ。

フラクタル、って言葉が初めて話題になったのっていつごろだったろう。マンデルブロー集合を描画するソフト、なんてのが話題になったのって、日本じゃあまだパソコンといえば即窮鉢を指していた時代だと思うんだけど、どうでしたか。フラクタル、が先でその後カオス理論の話が取りざたされた、ような記憶があるんだけどどうだったかなあ。

などと無駄話っぽく話を進めているのには訳があって、それは、この本、5年ばかり出るのが遅かったな、というところにあるのだな。原書の刊行は1996年。それから2,3年のタイムラグで翻訳されていたら、もっとこちらは盛り上がれたのじゃないかという気がしてしまう。カオスなりフラクタルなりに対しての解説部分が、今となっては少々余計なこと的ニュアンスを持ってしまっているのだね。良くわからんけどその話はもう聞いたよ、と。そこでちょいと、いやかなり"ワンダー"要素が削がれてしまった恨みがあってかなり惜しい。奇しくも「パラサイト・イブ」が同じ年に出ているのだけど、それと前後する形でこの本が登場していたら、評価はずいぶん変わったのではないかな。ちょっと寝かしすぎ、だったかも知れない。

ストーリーの方はSF的アイデア部分に比べると、ある意味ずいぶんと先取りがうまく行ってる感じで、パワフルな女性キャラとどうにもさえない男性キャラ、ってキャスティングは悪くないし、短い章立てでお話をたたみかけてくる手法も、(まあデビュー作なんだし)洗練されてるとは言えないけどそんなに悪いと言うほどの物でもない。重要なポジションにあるキャラクターが多すぎてストーリーが終盤に向けてうまく収束してない恨みはあるけど、それでもそこそこ楽しめる筋立てではあると思うだけに、SF的なアイデア部分で、ホントに知ってるかどうかは別にして、「あ、その話は知ってる」と読者に思わせてしまっては損だよなあ、というところ。とっちらかった所はあるけど、総じて悪くない印象だっただけにそのあたりは惜しかったな。最新(かつ比較的地に足をつけた)のサイエンス事情を取り込むタイプのSFが抱える弱点と言えるのかも知れないけど。

というわけでお話自体はそこそこ楽しみつつ、2005年に読むSFとしてはどうよ、という所に引っかかりを残すような一冊ではありました。惜しいね。

あと、このカバーイラストは絶対違うと思う。

(★★★☆)

[tDiary] コメントspam (24:27)

むう、完全にはブロックしきれないみたいだな。もう一声、何か対策しないといけないのかも。いまちょっと瞬間的に本業でわたふたしてるんで、これが一段落したら情報収集するです。

本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]

加賀須野 旭 [ROVER様はじめまして。いつも楽しく読ませて頂いております。 フラクタルと言えば「.fif」ファイル形式が印象深い..]

ROVER [懐かしいですね、デイジーアート。私もしばらく使ってました。画像フォーマットはカタログデータ的な得失とは別の所で淘汰さ..]

TrackBack [http://blog.livedoor.jp/ichimi_10/archives/27014168.html 日..]

主婦いちみ [はじめまして! 自分ちの記事を書くために放浪してたら、こちらの記事にめぐり合うことができました。 私も労馬さまのよう..]

ROVER [ご丁寧にどうもです。知的と言うよりは恥的、もしくは痴的な所ですが、気が向いたらまた覗いてやってくださいませ。]

bongo [weight loss phentermine http://www.network.axe.cc Phenterm..]


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ここ1週間分の話題

傑作です

懐かしさ満点

妖精を観るには…

ジュヴナイルとしてなかなか良質

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