ばむばんか惰隠洞

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2006-01-21 [長年日記]

[Day] こんだカミさんダウン (17:33)

正しくはカミさん→オレ、で再びカミさんに戻ったわけだが。

とりあえず月曜から後期試験らしいので、倅には移さんようにしとかんと、ってまあそういうことを気にする倅にも見えないけど。

ま、カミさんはいないものとして、晩飯の算段でもしようかの。

[Books] クルスク大戦車戦 (24:04)

41022192694102219277 デイヴィッド・L・ロビンズ 著/村上和久 訳
カバー装画 佐竹政夫
新潮文庫
ISBN4-10-221926-9 \743(税別)
ISBN4-10-221927-7 \743(税別)

東でおきた「バルジ大作戦」

1943年、スターリングラードの大敗で、独ソ間の戦力バランスは大きく動こうとしていた。時を同じくするように、地中海では米英軍のイタリア侵攻の噂も、日々現実味を増している。今、ソ連に一撃を与え、その意図をくじくことが出来なければ、ドイツは危険極まりない二正面での戦闘を余儀なくされることになる。ここにいたりヒトラーの戦術的"カン"は、ソ連軍勢力が大きく突出したクルスク方面に注目する。ここにくさびを打ち込むことでソ連軍に大打撃を与え、敵が立ち直るまでの貴重な時間が稼げるだろう。だが、その意図はすでに、ソ連側でも察知していることだったのだ…。

史上最大の大戦車戦を背景に描かれる、独ソの戦士たちの物語。

ちょっとなあなタイトルとカバーイラストで少々引き気味になってしまうのだけれど、大傑作「鼠たちの戦争」、なかなかの佳作「戦火の果て」のD・L・ロビンズ。ここは著者を信じて読んでみたんだけれど、うん、なかなかの出来。全体的なノリ(特にドイツ軍サイド)は「バルジ大作戦」なんだけど、こちらはドイツの砲火に叩きまくられるのがヤンキーじゃなくコサック。共産革命がどうのこうの、ろーどーしゃがどうのこうのと言う以前に、草原の自由民であったコサックの兵士たちが、心ならずも政治だの国体だのにつきあわされつつ、それでも戦士の誇りを失わないで戦いの場にその身を置く、ってあたりの構図がなかなか新鮮。

ソ連側のキイ・パースンであるディミトリィとワレンティンは、T-34戦車のクルーにして親と子。奔放なコサックの気質が抜けないディミトリィに対して、新生ソ連の申し子みたいな、個人よりも「主義」を前に置くワレンティンの葛藤がかなり興味深い。このあたりはここまでの作品でもこの著者がしばしばやってきた、キャラクタの掘り下げ、みたいな部分が前に出ていて好印象。対するドイツ側のメインになるのは、スペイン人でありながらドイツでの栄光を追い求める元闘牛士のルイス。彼は伝説的な闘牛士であった父を超えるために、自らは戦場での栄光を追いもとめ、史上最大の戦車戦の舞台へとその身を進めていく。ここにディミトリィの娘で攻撃機パイロットのカーチャ、ルイスの上官で情報将校(にして○○、なわけだが)のブライト、と言った人物が脇を固め、併せて数千両と言われる戦車が参加した、史上最大の戦車戦のスペクタクルが展開する。

「鼠たち…」がきわめて個人レベルの、「戦火の…」が個人の営みと同時に戦争指導者、という一種の「神」の視点から見た戦争を描いた作品だったとしたら、こちらは実に、戦車のペリスコープに代表される、常に入ってくる情報量が限られた状態に置かれた人々が、その限られた視界の中で見る史上空前の大会戦、という趣向。それぞれの目に映る戦争は、あくまで局地的なものではあるけれど、それらが有機的に繋がると、そこには巨大な戦場が見えてくる、と言うわけですな。

お話なのでティーガーが少々神懸かり的に強いんじゃないかそれは的な部分もある(んまあ実際すさまじく強かったらしいですけど)し、設定上かなり良い感じに見えたキャスティングが、最後の方でうまく機能していないように感じられるところもあって、そこらは少々惜しいと感じるのだけれど、総じて「まじめ」な造りになっててそこは好印象。まあなんだ、小林源文の劇画も悪くはないけど、それだけで納得する前に、こういうのも読んでおこうよね、ってところで(^^;)

ロビンズ作品としては、やはり「鼠たちの戦争」が素晴らしく読み応えがあると思うんですが、やはりこの方の小説が持ってる「誠実さ」みたいなものは、私結構好きです。

(★★★☆)

鼠たちの戦争 上巻(Robbins,DavidL/著 村上和久/翻訳 ロビンズデイヴィッド・L./著)鼠たちの戦争 下巻(Robbins,DavidL/著 村上和久/翻訳 ロビンズデイヴィッド・L./著)戦火の果て 上巻(Robbins,DavidL/著 村上和久/翻訳 ロビンズデイヴィッド・L./著)戦火の果て 下巻(Robbins,DavidL/著 村上和久/翻訳 ロビンズデイヴィッド・L./著)

ロビンズの独ソ戦シリーズ。「鼠たちの戦争」は映画「スターリングラード」の原作本。クルスク戦については光人社NF文庫の独ソ大戦車戦―クルスク史上最大の激突あたりも資料としては有用かも知れない。これ、たぶん昔懐かしい「第二次世界大戦ブックス」の復刊版だと思います。

[TV] 定期視聴番組 (24:51)

「ウルトラマンマックス」、「BLOOD+」。いやあ、今頃でお恥ずかしいんですが、エリー役の満島ひかり嬢ってば「モスラ2」のこましゃくれたクソ小娘キュートな美少女だったんですな。いやあ、いい女になったもんだ。

と言うところで「マックス」(#30:「勇気を胸に」進化怪獣ラゴラスエヴォ登場)。

これはあれね、拗ねるイデ隊員編。ってなんか「水戸黄門」みたいになってきたなあ。変身グッズを盗まれる回、はもうやったっけか、したら次はニセウルトラマン編?これもそのうちやりそうではあるよなあ。

お話そのものは、ややダーク風味傾向でスタートしたし、脚本が小中千昭氏だってんで必要以上に心配したけどそこまで困ったちゃんな話というわけでもなく、それなりに筋が通ってて、見せ場もちゃんとある、悪くないエピソードだったんじゃないかな。

んで次回予告見ると、まーたクセ球くさーい雰囲気満点なあたりで、わたしゃ頭抱えちゃうんですけど。

「BLOOD+」のほうは、さらに何が何だかよくわかりませんわ。OP、EDともにどうにも魅力のないものに変わっちゃったし。


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