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はふう。
って、たかだか8冊の本を引っ張り出して梱包して発送するのに、ほとんど二日かかってしまったというのはいかがなものか。いやまあちょうど次の本の追加と重なっちゃったってところもあるんだけど。もちっと効率よくしてやらんといかんなあ。
F1キンダーガーテン 佐藤琢磨スペシャルインタビュー。なかなかいい話。特に終盤の、去年ミハエルにメットごっつんされたあとのエピソードが興味深い。やっぱりトイレってのは、オトコが一番わだかまりなく話のできる場所なのかも。
ただ、なんだな、"ジャンプの前にはちぢこまなければならない"のは確かだし、今年のタクは良い具合に力を抜いた走りをしているとも思うけど、彼の場合年齢を考えたら、いつまでも縮まってちゃいかんのだよなあ。ホントだったらとっくに一回目のジャンプに成功してなきゃいけない年齢。残り時間が少なくなってきてると思うんだが、タクの大ブレイク、はあるのかなあ。
昨日古本屋に追加した本の中に、そこそこまとまった数の航空事故を扱った本が含まれてて。ちょっと興味を引かれたので何冊か読んでみた。
日航123便の事故って私が社会人になって初めて経験した、全然知らない人のお葬式の手伝いをすることになった、その原因だったりする。当時勤めてた会社の大口クライアントさんの一社であった、日本最大の広告代理店につとめてらっしゃった方がこの便に乗っておられまして。たしか宝塚のご自宅でのお通夜、告別式、お葬式の間、わたしゃ喪章を巻いて交通整理のようなことをしていた憶えがある。そんな縁もあるしもともと飛行機には興味があるので、こういう切り口でいくつかの本が並んでると、読んでみようかって気にもなろうってもので。
速読気味なので大事なところを読み飛ばしちゃってるかも知れないし、それ以前に正直マジメに読むのがアホらしくなっちゃう本もあったのだけど、とりあえず読んだのは4タイトル。
藤田日出男「隠された証言 日航123便墜落事故」(2003年)。著者は元日航の乗務員で、同時に社内の事故調査員の役職に就いていた人。かなり早い時点で事故現場に乗り込み、すさまじいその現場を目の当たりにしている。本書序盤で語られるこのあたりの描写は非常に強烈。ただ、その酸鼻を極めた事故現場に到着するまでに、二転、三転する墜落現場の情報や、実は早い時点で自衛隊や米軍が123便の墜落場所をかなり正確に特定できていたにもかかわらず、救助活動への着手に致命的なタイムラグがあったことなど、徐々にこの事故に関する不可解な事柄が浮き上がってくる。独自の調査を続ける内に浮かび上がってきたものとは…。
4人の生存者がおり、しかもその人達の証言から、墜落からしばらくの間、他にも生存者がいたらしいことが分かっているだけに、なぜ自衛隊も警察も、積極的に救助活動を行えなかったのか? という疑問から導き出されるのは、日本政府にはこの事故で、生存者がいて欲しくはなかったのではないのか? という仮説。ではそれは何のために? ってあたりを追っていく。取材をはじめ、いくつかの事実を明らかにしていく前半はそこそこ読ませるが、後半やや失速気味な印象。
この手の大規模事故ではいつも言われることではあるけれど、運輸省の事故調査委員会が出した結論があまりに雑なものであったことも含め、その裏に事故の原因をボーイング社の整備ミス、とすることで747自体の欠陥の可能性を包み隠すことが日米の"国益"に繋がる、という高度に政治的な判断があったのではないか、という説自体は説得力があると思うが、その説を展開していく上で重要な役割を果たす内通者の登場あたりから、展開に少々嘘くささというか、嘘じゃないにしてもその表現方法にどうも上手くないなあと思わせるところが目立ってしまって、却って説得力が失速していく感じ。中盤以降が、ノビー落合の出来の悪いレプリカみたいな展開になっちゃうのが惜しいね。てことで次。
池田昌昭「JAL123便 空白の14時間 -御巣鷹山ファイル 3-」(1999年)。どこに出しても恥ずかしくないトンデモ本。著者によればあの事故は、自衛隊による、ファイヤビー改造型のミサイルの実験台になったものであって、救助作業の初動の遅れも意図されたものであり、123便は最初のミサイルでコントロールを失ったあと、御巣鷹山付近に配置された特殊部隊が放った"撃墜ミサイル"(だってそう書いてあるんだもん)でとどめを刺されたものであるんだそうな。
著者がどういう人間なのか良くわからんけど、とにかくこの人は自分で何も取材してない。何かにつけて妙に宗教的方向に走ったセンテンスを盛り込みたがる。そもそも文章があまりにヘタ。途中でマジメに読む気が失せちゃった。
ただ、ラストに著者が勝手に妄想して書き上げた、真のボイスレコーダー、みたいなものの内容はあんまり。これは亡くなった人たちに失礼であろう。気分悪くなる。次ッ。
山本善明「墜落の背景―日航機はなぜ落ちたか」(1999年)。こちらは長く日航の事故処理担当者にあった人の本。主に語られるのは1982年の逆噴射機長の事故……といって分かる人の数はもしかして今や少ないですか。「逆噴射」も「機長、やめてください」も当時の流行語だったんだが。
123便の事故についてはご本人は直接関わっておられないので、事故調の、やや拙速に過ぎ、矛盾の多い結論に疑問を投げかけるに留まってるが、メインになる逆噴射機長による事故関連の記事はなかなか興味深かった。センセーションよりも記録を重視した、押さえた筆致も好感が持てる。じっくり読む価値があるかも知れない。が、今回はすっ飛ばし気味に読んで次いこう。
米田憲司「御巣鷹の謎を追う -日航123便事故20年-」(2005年)。著者は「赤旗」の記者。事故現場近くの民家を取材基地として使わせていただく際に、そのおうちの方と、
喜三郎さんやみよいさんは「生まれて初めて共産党の人を見た」といった。同僚記者が「別に変わってないでしょう」というと、二人は大笑いしていた。
なぁんて会話があった様子がインサートされるのは狙ってるのかそうでもないのか(^^;)。
ま、それはともかくこれはかなりの労作。もともとは前述の藤田日出男氏との共著の形を予定していたのが、藤田氏の健康が優れないために単独での出版と言うことになったらしい。そのせいか、随所で藤田氏の著作から引いたとおぼしき部分がある。ただ、それ以外にも丹念な取材がされていて大変結構。付録のDVDには著者が独自に入手したボイスレコーダーの音声と、123便の飛行経路を再現したCGが収録されている。いままで新聞やネットなどで公表されていたボイスレコーダーの内容を改めて検証するって意味でも貴重な資料になってると言えるだろう。著者の米田氏も、やはり初動の遅れと事故調のあまりに性急な結論づけにはかなり批判的な立場を取っている。反面でミサイル撃墜説などについても、可能性はゼロではないにしてもやはり数字としてはずいぶん低いものになるのではないか、ということをちゃんと述べていたりする。そのうえで展開される事故の本当の原因、の説のいくつかにはかなり頷けるものがあるような気がする。一冊押さえておくならこれかな、というところ。
それにしても(昔から言われていることだが)、日本における事故調査ってのが、いつまでたっても"誰が悪いのか"を決める(探しているとすら言えないことが多いように思う)ことに終始して、"なぜ事故が起きたのか"、"同じことが起きない"ようにするためにはどうしたらいいのか、への突っ込んだ考察が見られないのは困ったものだと思う。
古本稼業の先輩、珊瑚海さんから、事故直後の救助作業の遅れについて、1986年のジャンボ機事故と放射性物質というサイトを教えていただいた(いつもありがとうございます)。ううむ、実に興味深いねえこれは。前 | 2006年 6月 |
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