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フジテレビ739で深夜にやってたヤツ。録画して観戦。今回は前回ほどにハミルトンのすごさやGP2のガチンコぶりが際だつようなこともなく、どっちかというとおとなしめなレースであったか。そうは言っても同一チームでトップを走ってたプレマとハミルトンが第1レースで終盤に絡んであわや、ってなシーンがあり、それでもどちらもけろりと(別に相手を非難するようなこともなく)翌日のレースに臨んだりしている(らしい、ような報道であった)あたりがGP2らしいと言えるのかな。
吉本くんは残念ながら良いとこ無し、ネルソンの息子も決して遅くはないんだけど、オレら結果だけはすでに知ってるわけで、このあとに来るのがハミルトンの鉄板のごとき勝ちっぷりな訳で、このあたりフジテレビさんには放送スケジュールをもうちょっと考えてもらえたら嬉しいんだけど、とは思った。「F速」の船田編集長のボイス、なかなかレディキラーな渋い美声なんで、もうちょっと彼をプッシュしつつタイムテーブルを考慮してくれると良いんじゃないですかね。吉本くんってアイドルの顔も持ってはるんでしょ?
んと、左サイドのamazonのリンク、ベータテスト(なのかな?)中の「おまかせリンク」とやらに変更してみた。あまぞんに任せるとどうなるのか、ちょっと様子見てみる。
ジェフリー・A・ランディス 著/小野田和子 訳
カバーイラスト 田中光
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ.
ハヤカワ文庫SF
ISBN4-15-011562-1 \940(税別)
人類史上三番目の有人火星観測隊を乗せた探査船、<ドン・キホーテ>は、今まさに火星へと着陸しようとしていた。だが、乗員たちはみな知っていた。彼らの最重要ミッションは火星着陸でも現地での調査行動でもないことを。彼らにはまだひとつ"人類初"の栄誉を受けてしかるべきミッションが残っていたのだ。それは火星からの無事帰還。そう、彼らに先立つ2度の調査隊は、共に火星に到達していながらついにそこから地球への帰還を果たせていなかったのだ。
あっけないほどすんなりと成功した着陸シークエンス、あとは第2次調査隊が使うことなく火星に残していった帰還船<ダルシネア>を使い、地球に向けての帰還ミッションをこなせばいい。だが、一見なんの問題もなく火星で彼らを待っていたかに見えた<ダルシネア>をチェックしていた隊員の一人、ライアンには<ダルシネア>が返すデータは微妙な違和感しか感じられないものだった…
NASAで"マーズ・パスファインダー"などのプロジェクトにも参画していた現役の研究者であり科学者でもある著者が、自らの"仕事場"とも言うべき火星を舞台に描くハードSFアドベンチャー。火星探査の最前線にいる人物が描く宇宙開発の"現場"は、些細な見落としも許されない、そしてそこまでシビアに徹してもなお、それ以上の些細さをついてくる宇宙の怖さ、予想のつかなさを思い知らされる世界。主人公たちの前に火星に挑戦し、壮途半ばで倒れてしまったチームの、根本的な敗因が実はほにゃらら(ここは読んでのお楽しみ)だったり、地球上でのシミュレーションでは予想できなかった火星環境の微妙な差異が物語の中では想像を絶する困難となって登場人物の前に立ちふさがってくるあたりの厳しさと、そのシビアさゆえの面白さはかなりの物。とにかく"わかる限り、説明のつく理由を用意する"ってスタンスは私の大好きなハードSFのパターンであるので、本作もかなり楽しく読んでいけた。
ドラマ部分もかなり頑張っていて、<ドン・キホーテ>の乗員たちそれぞれにそれなりの分量が割かれ、その人間ドラマの部分にも充分考慮がされているのだけれど、こちらの方はやや力足らずだったか、と思えなくもない。キャラクタのそれぞれの独自性とか、そこから来るモチベーションのありかとか、そのとっかかりはそれなりに納得できる物ではあるのだが、変わった物ばかりが集まると、それは案外ありきたりに見えてしまう、みたいな、少々あからさまな"作った"感が、人間ドラマの部分からは感じられてしまうのがちょっと惜しいかな、と言うところ。やや早急なカットバックの手法も、こと本作に関してはうまく機能していないのじゃないかな、とは感じた。もう少しそこの話をしてくれよ、ってところで唐突にシチュエーションが変わってしまう、ような気がしてしまって。長ければいいと言うものでもないけどちっとは長めに書かなくちゃいけない部分もあると思うわけで、そのあたりの分量の塩梅にもう一声、練り込みが欲しかったような気はする。そこに注力するのか、そんな暇があったらSFとしての完成度に力を注ぐべきだったのか、それは作品によって違って来るものではあるのだろうけど。
わたしゃこの作品、ハードSFであってなおかつプロパーSFであると思うので、SFになじみのない人にも読んでもらうためにも、もうちょっと"物語"側も考慮してくれたらよかったかな、とは思っている。つまらんことが宇宙では実はとてつもなく致命的なのよ、ってあたりの語りのうまさはさすが現役、って思うだけにあえてSFとしての完成度を捨てても、"物語"としての面白さに、もうちょっと気を遣ってくれてもよかったんじゃないかな、なんて。
(★★★☆)
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