ばむばんか惰隠洞

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2004-03-05 [長年日記]

[F1] 開幕だー

というわけでいよいよ今年のF1も開幕。金曜日のフリー走行ではジェンソンが4位につけたそうですな。去年のレギュレーション変更もかなり大がかりだったけど、今年のそれもずいぶんとドラスティックな物なんで、特に序盤はいろいろありそうだな。 3月からフジテレビ721の視聴を再開してて、さっそく昨日やってた「F1開幕直前スペシャル」の再放送(2/26放映)を見てたんだけど、これまであんまり情報仕入れてなかったこともあったせいで、いやーなかなか勉強になりました。見所たくさんあるんだね。

レギュレーションの変更

ローンチコントロールやオートマティック・ミッションが禁止になった、てことでドライバーの腕が問われるシーズンになる、のかと思ってちょっと期待したんだけど事はそう単純なものでもなさそう。ローンチコントロールは禁止されたけどアンチストール機構は禁止されてないので、こちらを最大限利用することでローンチコントロールに近い機構が実現される可能性が高いんだって。まあレギュレーションの抜け穴を突くのはいつものことだけど、なかなか昔のようなF1には戻れないんだね。

予選ルール

今年は金、土の二日にわたる予選じゃなく、土曜日に一気に予選を行うことに。一回目の予選の出走順は前レースの結果順の上位から、二回目は去年と同様。翌日天候が激変したらかなわん、みたいな声が高かったのかな。レギュレーションとも絡むけど、ドライバー一人につき、1レースに1エンジン、のレギュレーションと、エンジンを積み替えた場合強制的に順位を10位落とす、つーのもまあなんだ、下位チームにとっては一種バクチが打てる余地が出来たって事なのかな。

新マシン

なんとなく、webで公開されてる写真だけ見てああだこうだと想像してたんだけど、番組での津川さんの解説がかなり楽しかった。貧乏チームの制限の中で精一杯やってるミナルディ、今年も攻め切れてないトヨタ、なんか偶然すごく出来が良いマシンが出来ちゃったけど、この先大丈夫なのかBAR、オリジナリティが光るルノー、やけにテンション低いマクラーレン、もしかしてこいつはすごくピーキーなマシンなんじゃないかのウィリアムズ、逆にピーキーすぎた去年の反省が活かされてるとしたら今年も怖いぞフェラーリ、だそうです。

ドライバー

今宮さん曰く、ミナルディのジャンマリア・ブルーニがなかなか注目株らしいですな。シーズン途中で他のチームに引き抜かれないことを祈るです

てなあたりで。さあどうなるかな、明日は予選だ。

[Books] 南太平洋、波乱の追撃戦 英国海軍の雄 ジャック・オーブリー(10)

本書カバー パトリック・オブライアン 著/高橋泰邦・高津幸枝 訳
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫NV
ISBN4-15-041056-9 \700(税別)
ISBN4-15-041057-7 \700(税別)

オーブリー、マチュリンらと共に幾多の冒険をくぐり抜けてきたフリゲート、サープライズ号。いよいよ彼女にも艦齢の限界が来ようとしていた。今、サープライズ号はおそらく最後になるであろう任務を帯び、再び洋上にある。その任務とは、英国の捕鯨船団を次々と拿捕しているアメリカのフリゲート、ノーフォーク号の捕捉。不足している乗組員の補充にも満足できないまま、サープライズ号は大西洋を南下、吼える南緯40度を超え、ホーン岬を回頭して太平洋へと向かう………

「ジャック・オーブリー」ものはどうもこう、毎度こちらの期待を微妙に外してくれる傾向があるんだけど、今回の作品もそう。しかも三作目まで訳出されたシリーズの、今回は(映画『マスター・アンド・コマンダー』を見据えた)間を跳ばした10作目、というあたりもちぐはぐ感を加速する結果になっていると思う、と、いうか、そもそも映画化タイアップするならするで、もうちょっとやりようがあったんじゃないか、と思わせる結果になってしまっているのだよね。

このシリーズを読んでなくて、なおかついわゆる海洋冒険小説のパターンになじみのない人が、「映画の原作だから」という理由でこの本を購入して、読んだらば、その人はまず間違いなく映画を見る気をなくすんじゃないかと思うんだけどなあ。

オブライエンのこのシリーズって、それ以前にでた先輩シリーズとの差別化を図るため、という意図があるのかどうかはわからないけど、あえて定番帆船海洋冒険小説のお約束を外して来るところがあって、そこがこのシリーズ読んでてしばしばイライラする原因になってるんだけど、ちょっと間を飛ばしたこの巻、そのイライラ感が思い切り頂点までいっちゃう展開の本なのだよね。

一応帆船物の黄金パターン、てのがどういうものかというと、オープニング→敵との小当たり→内輪でのいざこざ→陸戦→内輪でのいざこざ、ちょっぴり恋愛も→ラストの海戦(おおむねこちら側が不利)、という展開だと思うのだけど、このシリーズは頑なくらいこのフォーマットに沿うことを嫌う傾向があって、それがマイナスに働いてるなあ、損してるなあ、と毎回思ってしまうわけなんでした。パターンに浸る快感、を毎回味あわせてもらえないのね。で、そこそここのジャンルを読んでる私が「うーん」と思っちゃうものを、初めての人が読んだらどうなっちゃうんだろう、と、余計なお世話的心配をしてしまうわけですが。もちろん映画の方はそれなりに見せ場を用意してくるとは思うんだけど。

そんなこんなで映画化で浮かれて、変なこと(間を飛ばすようなこと)しないで、順番に訳出してもらった方がなんぼか良かったんだけどなあ、と思った一冊でした。映画を見に行こうと思ってる人は読むべからず、このシリーズにつき合っていこうと思う人は、買うだけ買っておいて読むのは正しい順番に合わせて、って読み方された方が良いと思います。

(★★☆)


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