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コニー・ウィリス 著/大森望 訳
イラストレーション ケスイダ
カバー写真 ©オリオンプレス
ヴィレッジブックス
ISBN4-7897-2438-7 \950(税別)
ISBN4-7897-2439-5 \950(税別)
認知心理学者、ジョアンナが取り組んでいるテーマはNDE(臨死体験)の科学的検証。迷路のような大病院を駆けずり回り、臨死=宗教体験の説に固執するベストセラー作家からの一方的な高説をかわしつつ、日々心停止状態からこちらに戻ってきた患者からの聞き取り調査を送る日々。そんな彼女の研究を、飛躍的に奨めることが出来るかも知れない提案が、新参の神経内科医、リチャードによってもたらされる。彼のプロジェクトでは、特殊な薬物を用いて、健康な人間に一時的にNDEに近い幻覚を体験させることで、この現象の本質に迫ろうというものだった。共同で研究を開始した二人は少しずつ成果を上げていくのだが、やがてプロジェクトの先に避けられない暗礁が横たわっている事も明らかになってきた……
話題の臨死体験SF、ようやく文庫に落ちてくれました。いやもうなんだな、文庫上下巻、1200ページを軽く超える大ボリュームを一気に読ませるウィリスの筆捌きは圧倒的。メディカル・サスペンスとしての完成度、随所に挟まる軽いコメディ要素、さほど濃くはないけど抜かりもない医学SFとしての部分、隙のないキャラクタの作り方、そういった様々の要素が、それぞれものすごい密度でぶち込まれ、その全てが上手い具合に絡み合い、そして感動的なクライマックスを演出している。これはまたすごい本だ、と素直に納得できる。頭では。
でも何でだろう。感動はしなかったぞ。猛烈に完成度が高く、面白さも文句ないのに、涙腺ぶっつーん、ってとこまでは行かなかったなあ。それなりに予想を覆す展開もあくまで許容範囲内だったしなあ。
んー。
自分に臨死体験があったのかどうか、確証はないんだけど、私、喘息の発作でしばらく呼吸停止したことがありまして。その時なにかを見たような、聞いたような記憶はあって、でもそのことをあとでカミさんに話したらそんなこと(そんな音)はなかった、と言う返事をもらったことがありまして。ここら辺のことは立花隆の「臨死体験」の感想でもちょこっと書いてるんですけど、つまりはそれなのかなあ。「そうはならねえんじゃねえか?」って、無意識のうちに本書で語られるNDEの描写を否定してしまっていたのかな、なんて思った。確かに本書で述べられるような「トンネル」に類似するようなものはあったように思うし、時間の観念が全く異なるものになる(自分じゃ何時間も死んでたつもりだったけど、後で聞いたら意識がなかったのは数分だったけど、完全に息止まってたのは1分足らずの事だったらしいし)、てのもわかる。んだけど、そこから先の体験になると、どうも「そうかなあ」って思っちゃって。もしかして死にが足りなかった? 心臓が止まらないとダメ? (w。
そこでちょっと違和感感じたせいか、すばらしく良くできたお話なんだけど妙に冷静に、「ふんふん、なるほど良くできてるねえ」と思いながら読んでしまったかも知れない。もったいないことをしたかもな。
(★★★★)
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モニタのアームを取り付けて、CRTの上に設置して、<br>縦長デュアルモニタというのはどうでしょうね。
今はね、CRTの上に板を渡して、そこに空気清浄機2号を置いてるんですよ、あっはっは。