ばむばんか惰隠洞

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2006-07-16 [長年日記]

[Day] 今日はオフミ (24:16)

J&P Hotlineから続く由緒正しき「SFXぱらだいす」のオフミは、Sぱら的には新年会という体たらく。祇園じゃこんちきちんが聞こえるこの季節に、ワシらは「あけましておめでとうございます」とか挨拶してたりする。さて今回は「沈没オフ」。

私とTUX導師は朝イチで「ポセイドン」、そのあとみんな揃って「日本沈没」の予定だったのだけれど、9時過ぎに梅田に着いてナビオに行ったらすでに係員のお兄ちゃん、「『日本沈没』は15時の回まで満席です」とかがなってらっしゃる。うへ。

とりあえず「ポセイドン」のチケット(あたりまえだがこっちは余裕で取れた)は押さえて、TUX道師に三番街シネマの方に回っていただいて、どうにか16:25の回の確保に成功。助かりました。

てことで、詳しい感想はあとで書きますが、なんですな、どっちの映画も、「さあみんな、これからやるのは(お船|日本)が沈んじゃうお話だってのは知ってるよねー? それじゃあ映画を始めるよー」で始まっちゃうような映画。まいったねこりゃどうも。

映画→お茶→映画→呑み、で、いつもながらたいへん楽しゅうございました。ちょっと飲み過ぎたかな、と思ったんで最初の飲みで引き上げちゃって申し訳なかったです。

[Chinema] ポセイドン

劇場版パンフ スタッフ
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
製作:ウォルフガング・ペーターゼン/マイク・フレイス/アキヴァ・ゴールズマン/ダンカン・ヘンダーソン
製作総指揮:シーラ・アレン/ケヴィン・バーンズ/ジョン・J・ジャシュニ/ベン・ワイスブレン
原作:ポール・ギャリコ
脚本:マーク・プロトセヴィッチ
音楽:クラウス・バデルト
出演
カート・ラッセル
ジョシュ・ルーカス
ジャシンダ・バレット
リチャード・ドレイファス
ジミー・ベネット/エミー・ロッサム
マイク・ヴォーゲル/ミア・マエストロ
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/poseidon/

言わずと知れた1972年公開のパニック大作、「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイク。

冒頭でポセイドン号が堂々たる姿を見せる。いかにも今風なクルーズ客船風味の、船首から船尾までイヤっちゅーほどデッキを積み重ねたスタイリング。しかも赤地のふっとい帯にでかでかと白で書かれた"POSEIDON"の船名。ああなんて下品な船なんだ。これ見た瞬間わたしゃ「沈んでしまえ」と思っちまったです。ええもうブンドル局長の声で(w。

かつてのポセイドン号は確か(以下、旧作については私の記憶のみで書きますんで、間違ってるところが多々あるかと思いますが、そこは御容赦)、確かに一世を風靡した豪華客船であったのだけれども、寄る年波には勝てず、これを最後に引退、という航海中の船だったはず。で、彼女の進路上で海底地震(だったかな)が報告されていて、船長が進路変更か何かを提言したにもかかわらず、船会社の社主に拒否されて津波の元に一直線に進むことに…というような、最初に豪華客船が津波に遭ってしまう必然性、ってものがちゃんと説明されていたように記憶している。で、今回のバージョンでは、というと、

ニューイヤーパーティーの浮かれた気分が伝染している、最新式の機器でかためられたブリッジ。船員も御機嫌で歌なんか歌ってる。と、腕利き(とおぼしき)航海士、「まてッ、静かにしろッ!」……ごごごごごごごごご……「つなみだーっ」「正対するんだー」「間に合わないー」……どっぷーん。

待てやこら(^^;)。

そりゃお船がひっくり返ってからが本題、って映画であることは確かだが、だからってこれはあんまりではないかね。これから何千人かが死ぬのである。前置きも、理由もなしにそういうことが起きるのは現実世界ではあり得る話だがこれは映画だぞ。何かが起きるためには、それが起きることを観客に納得させる何かが必要になると思うのだが。

というわけでこいつはただひたすら、船がひっくり返り、そのあとひっくり返った船がどういう風に壊れていくか、をシミュレートすることに血道を上げた映画。そこはそれなりに(いやかなり)よくできているので、スペクタキュラな映像マジック大会を90分ばかり楽しんでお家に帰る、ってんなら問題なし。反面、旧作でももっとも印象深かった、逆さになったトイレみたいな、見慣れたものが全然違う見え方をする世界に迷い込んだワンダー、ってのはかなり希薄。最新鋭の下品な船は、上下の区別が付かんような構造になっとるのかも知らんけど。良く分からんけど大変なことになってる密室を、良く分からん人たちが闇雲にごそごそ移動してるだけ、のお話になっちゃってるのが実に困ったものだ。技術的チャレンジとその成果物は素晴らしいと思うのだが、それが人間ドラマの方の大事な部分を圧迫してしまったような印象がある。

おそらく最初に上がった脚本では、それなりにそれぞれの登場人物のキャラクタについての掘り下げもあったのだと思う。でなければ序盤のリチャード・ドレイファス(年取ったなあ。そりゃ粘土コネコネから四半世紀以上経ってるもんなあ)のシーンとか、無い話だったろうし。ただ、それが見せたいスペクタクルと尺の関係でどんどん切られて行っちゃって、気がついたらこんなん出来ましたー、な映画になっちゃった?

というかあれですよ、ほんとのところこの映画、「今のCGIクオリティで船がひっくり返る映像撮ったら凄いでしょうなあ」「いやでもそれやったら『ポセイドン・アドベンチャー』のパクリ言われまっせ」「ほうか、したらもう一回あの映画作ったらええんとちゃうん、それいこ、それ」なんてなノリで出来た映画だったりして。

ま、映像見てる分には退屈しないけど、そんだけ。テレビ画面で見てもあんまり楽しくないだろうけど、1800円出す価値があるか、といわれると簡単に首を縦には振れない映画な訳で、困ったもんだ。お船がもっと上品だったら、オジサンはもう星半分、付けてあげたんだけど、あれじゃあなあ。

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ペーターゼン水モノ映画の傑作。これが撮れたのに、何でこんなもんが出来ちゃったんだろう。あたしゃ情けないよ。

(★★)

[Chinema] 日本沈没

劇場版パンフ スタッフ
監督:樋口真嗣
エグゼクティブプロデューサー:濱名一哉
プロデューサー:中沢敏明
脚本:加藤正人
原作:小松左京
音楽:岩代太郎
特技監督:神谷誠
監督補:尾上克郎
出演
草彅剛
柴咲コウ
及川光博/福田麻由子
吉田日出子
柄本明/國村隼
石坂浩二(特別出演)
豊川悦司
大地真央
公式サイト:http://www.nc06.jp/(このサイト最悪やなあ)

言わずと知れた1973年公開のパニック大作、「日本沈没」のリメイク。

この映画を3割ほど余分に楽しむ方法、というか条件があります。まずどんな形であれ旧・「日本沈没」を観ていること、それから(旧作のあとで)ガイナックス製作のアニメーション、「トップをねらえ!」を観てること(時間がないなら、せめて最終の第5、6話だけでも)、あと、「ローレライ」を小説、映画両方見ておいたり、ガイナックス(ゼネプロ、でも)という集団がどういう連中であるのかだいたい掴んでたり、昭和の東宝特撮映画の基本パターンってヤツがどんなもんか、ってあたりを押さえているとさらに結構でしょう。これで3割程度はこの映画を余分に楽しめる、というか退屈が3割ほど減る、と思う。

上映時間は2時間15分だが体感時間は2時間半ぐらいになるか。つまりは腑抜けた映画な訳だ、基本は。旧作には過剰なほどの危機を煽る感覚、ってのが充ち満ちていて、これが映画に有無を言わせぬ説得力のようなものを与えていた、と思う。火薬バカの無茶なパイロ攻勢も、あの映画にあってはちゃんと居場所を確保していたのだと、新作を観て再確認した。ショウちゃんって凄かったんだ、なんて思う日が来るとは思わなかったぜ(^^;)。

とにかくどこに勝算を見いだしたのかが分からないまま、あやふやに始まった映画は、なんだかみみっちいお涙頂戴のクライマックスを経て幕を閉じる。日本民族の未来がどうしたこうしたより先に、惚れた女の未来を保証しようとする男のお話がメインといえるわけで、佐原健二かあんたは。

それはそれでお話の作り方としてはアリだと思うが、我らのヒーロー樋口真嗣(なんだよ、間違いなく)が一体「日本沈没」のどこに萌え(あえてこっちで)たのか、そこらがちょっと見えてこないのがいらだたしい。基本的に私は樋口真嗣は応援したい人なんですけど、今の所まだ、個別のパートでの印象的なカットだったり、特定のキャラクタ造形、みたいな部分で「おお」と思うところがあるんだけれども一本の映画をトータルで観たところでは、やはりどうにも力不足感、みたいなものが先に来るのが辛い。

多分冒頭で草彅クンと麻由子ちゃん(キュートな美少女!)を救いに、さっそうと飛んでくる柴咲コウを乗せたヘリコのシーンは、彼にしか撮れない、でたらめにカッコいいシーンだと思う。あと、大地真央が演じる危機管理大臣の造形がモロにアニメ系"デキる女"の典型で、しかもこれがビシッとハマってるあたりに、これまでの監督さんとは明らかに違う絵が見えている監督なのだな、と思わせる片鱗を見たりもするのだけれど、それでもトータルな観点からしたらやっぱりいろんなところが足りてない。劇場用パンフなど見ると、あえて特撮パートは"押さえた"表現で行った、ようなことが書かれていたけど、残念ながらそれも、"足りない"感を増進させる効果しか上げてなかったんじゃないかな、とは思った。

ていうか個人的には、この映画で一番重要な台詞が、「トップをねらえ!」でのそれと一言一句違わんものであることに、どうにも引っかかりを感じてしまってしょうがないのですよ。日本特撮映画の金字塔のリメイクに挑戦しながら、その実そこに妙に旧来からの"戦友"であるガイナックス的ノリを巧妙に埋め込んでいる感じがしてしまって。

深読み、つーか素っ頓狂な読みでしかないじゃんそれ、といわれると返す言葉もありませんのですが。

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この辺を前もって見ておくとちょっとだけ幸福かも

(★★☆)

本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]
TUX (2006-07-17 02:30)

●「飲み過ぎて帰る」なんて、乱土さんにあるまじき(笑)事態だったので、お加減でも悪いのかとちょっと心配してたんですが、そういうワケでもなかったようで…なによりッス。<br><br>●今回も実にハシゴ向きの、名実共に沈没映画でしたねぇ(殴)

もんちぃ (2006-07-18 17:43)

Yahoo!ムービーに「1万年後にわだつみ2000が再浮上して、小野寺君が高度な人工島に発展した日本列島に帰還するラストシーンはなぜカットしたのかな?」ってなツッコミがあり、あいたたたと思ったのはナイショだよ。つか、マジメに映画撮れ。>樋口っちゃん

rover (2006-07-18 21:18)

あいたたた(^^;)。

noki (2006-07-23 22:24)

昨日みてきましたが。。。。<br>んーー。。。歳食ったせいかお涙頂戴ドラマにちょっとだけ(。´Д⊂)<br>ときたけど後はまぁ、、その、、、あれだ、、なぁ。。。(・∀・;)<br>な気分を満喫してきました。。<br>これから前作のDVDでも見直すかなぁ・・・

taoy@笹塚 (2006-07-24 01:23)

やっと見ました。主人公二人、不要でしたな。<br>あ、日本沈没ですけどね。

rover (2006-07-24 10:28)

不要っつーか、出すなら出すでもうちょっと、どうにかしてあげようよってとこですわなあ。


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