ばむばんか惰隠洞

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2006-07-23 [長年日記]

[Day] 今日はプチオフ (21:39)

TUX導師と二人でインデアンカレー(こればっか)→茜屋でコーヒー(最近の定番)、それから「時をかける少女」鑑賞。大阪(あと神戸も)では昨日からの公開で、昨日はオール立ち見が出たとか。で、今日の分も立ち見がちらほら。まあ100席ちょいの小屋なんで、しょうがないですが。

詳しくは改めて書きますが、うん、今年の夏はこれが見られたから他はもうどうでも良いやってぐらい、素晴らしくステキな映画。

あとは軽く飲んでお開き。途中下車してさらに飲もうかな、どうしようかな、と思いながらうつらうつらしてる間に三宮過ぎちゃったので、妙に健康的な時間に帰宅してしまったわ。

[Chinema] 時をかける少女

劇場版パンフ スタッフ
監督:細田守
原作:筒井康隆(角川文庫刊)
脚本:奥寺佐渡子
キャラクターデザイン:貞本義行
美術監督:山本二三
音楽:吉田潔
配給:角川ヘラルド映画
声の出演
仲里依紗
石田卓也/板倉光隆
原沙知絵
谷村美月/垣内彩未/関戸優希
公式サイト:http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/

都内の高校に通う紺野真琴は、元気いっぱいでちょっと周りが見えなくなるときもあるけれど、それ以外はごく普通の女の子。そんな彼女がふと立ち寄った理科実験室で見かけた人影。引き込まれるように中に入った真琴は、そこでふしぎな体験をすることに…。

とてつもなく気持ちの良い映画。おそらく歴代「時かけ」中、もっともセコい話(w なのではないかと思うのだが、そのセコさというのは、コッ恥ずかしい言葉を使うならば"等身大"の魅力に満ちあふれたそれ。もしかしたら全世界規模で大変な影響を与えてしまうかも知れない時間跳躍、という能力を手にした女の子がその能力を駆使してやらかすことの数々が、あまりにセコく、それ故どうしようもなくかわいらしく、ついでにちょっぴり切ない。「うんうん、そりゃそうしちゃうよな」と苦笑いしてたものが、いつしか「分かるけど、それはキミも辛いぜ」なんてオッサン臭く心の中で忠告してる自分がいる。完全に作り手の術中にハマっちゃってるわけですな(苦笑)。

そのセコさに有無を言わせぬ説得力を持たせているのが脚本のうまさ。そしてそのセコさをセコいと感じさせず、この世界の中ではこれはこれでとても重要なことなんだよな、と思わせてくれる演出のうまさに心から拍手を。実はテレビや劇場での予告編で、妙に大丈夫かこれ、と思っちゃうような作画スタイルを目にして少々気になっていたんだけど、で、実際映画がはじまってしばらくは、今時のアニメとしてこれはどうよ的な感じもかすかにあったんだけど、そいつがドンピシャにハマった脚本、演出、画面構成の完成度で動きまくるとき、今風がどうしたなんて事はどうでも良くなり、次々に繰り出される"絵"の持つパワーに引き込まれてしまい、気がついたらえーもう終わりかよ、もうちょっと見せてくれよと思っちゃう、つまりこれは一番若々しく、元気いっぱいの頃のジブリ(というか宮崎駿)作品が持っていた魅力をものの見事に再現して見せた映画、と言えるかも知れない。脚本に隙はなく、演出の随所にまだ貧乏だった頃の宮崎駿が繰り出して見せた、省エネなのに効果抜群のセルワークが炸裂する。そこを見てるだけでも楽しいし、そこに余裕はあっても無駄はない。素晴らしい。どうして細田守に「ハウル」を撮らせなかったんだと思う反面、おかげでこっちが見れたんだから結果的にはオレら、トクしたのかな、なんて思っちゃった。

なんですな、浅野真弓が着ていたちょっと重そうなセーラー服が、知世ちゃんの軽快なブレザーに替わり、そして真琴のやたら動きやすそうなポロシャツ(でいいのかな?)とスカート姿に変わっていく。そのたびに女の子たちはクソ重たいものをかなぐり捨ててより活動的に、元気になってくるんだなあなどと、妙なところで感心した。そんな"今の"女の子を見守ってるんだか放置してるんだか良く分からん先代の"時をかけた"少女の何ともいえん(反則、ともいう)存在感もいい。つまりは年頃の女の子は、やろうと思ったら出来ないことなんて何もないんだよ、ってメッセージ、んでも一回ぐらいは失恋もしとこうな、って親心(^^;)。いろんなものがすんなり詰まっている割に詰め込み感がないのは、今の日本で最強なのは乙女なんだ、ってのがコンセンサスとして出来上がっているからなのかなあ、などと足りないアタマで無理に考察してみたり。

何はともあれ素晴らしく元気が良く、そしてええオッサンの胸をきゅんと言わせてくれる映画。若い人はどう感じるのだろう。その意外なほどトラッドなジブリ的方法論からしても、案外年少さんが観ても充分に楽しめる作品になっていると思うのだけれど。

いやこれ、ヒットして欲しいです。惰隠洞は「時をかける少女」を応援します。応援しますとも、ええ。

B00005HRBL

伝説の(w 知世ちゃんバージョン。こちらもなかなか。

(★★★★☆)

[Comics][Books] お買い物

機動戦士ガンダムthe origin 13(ルウム編・前)(安彦良和/著)安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」(13 ルウム編・前)。安彦さんはドズルとかランバ・ラルとか、好きなんだなあと思った。次巻でいよいよ、シャアが戦艦5隻沈めるとことか三連星がレビル将軍を捕虜にするところが見れるわけですな。

あとはSF文庫。あの超クソ分厚かった「啓示空間」のレナルズの新作でこれまた超クソ分厚い「カズムシティ」とか、またその手のカバーかよハヤカワー、なウェン・スペンサー「ティンカー」とか。まあこっちは読んだら感想上げます。

本日のツッコミ(全8件) [ツッコミを入れる]
まなたけ (2006-07-23 23:59)

あう!良いですな「時かけ」<br>なんか週刊アスキーに監督のインタビュー載ってて「今の女の子は自分で決める自由を持てるようになった、けどそれって全部、自分で決めないといけないってことで」なんて載ってて、ちょいと良い映画っぽいなぁ〜と思ってたんですが。

rover (2006-07-24 00:06)

良いですよー。オジサン胸きゅんきゅん言ってます(w。

TUX (2006-07-24 00:09)

●良かったですよー。可笑しゅうて、やがて切ない…みたいな。<br><br>●きゅうん!きゅうん!(阿呆)

TUX (2006-07-25 00:49)

●あううう(落涙)roverさん、ヒドい。レビューを見たら、もう一度見に行きたくなりました「時をかける少女」(爆)<br><br>●今週中にもう一度行ってしまいそうな予感(阿呆)

rover (2006-07-25 23:03)

オレモナー(^^;)>もう一回観たい

taoy@笹塚 (2006-07-27 04:44)

見ました。素晴らしい。正しいリメイク。いやもうホントに良かったっす。ハイ。

すみ (2006-10-15 20:11)

今日、時をかける少女NOTEBOOKというのを読みまして。本作のストーリーのあまりのよさに涙しました。<br>恐ろしいことにこの映画は都市部ではいまだ部分上映してるので、すみは今週見てきます。

rover (2006-10-15 21:50)

へい。神戸でもまだ見れます(^o^)。もう一回見に行くか、1000円サービスの日に自爆覚悟で「アタゴオル」を見に行くか、ちょっと思案中。


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