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ウェン・スペンサー 著/赤尾秀子 訳
カバーイラスト エナミカツミ
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN4-15-011572-9 \940(税別)
並行宇宙的に存在していた人間界とエルフたちの世界。21世紀後半、中国によって実用化された超空間ジャンプ装置は、二つの世界に定期的に開閉するゲートを産み出してしまった。この影響でピッツバーグ周辺は、一月おきに人間界とエルフ界を行き来する特異点になってしまう。科学と魔法が共に存在するピッツバーグでジャンク屋を営むのが18歳の天才少女、ティンカー。ピッツバーグが地球側に戻る"シャットダウン"現象が発動する直前、彼女の前には魔法で制御される獰猛な戦闘犬たちの姿が…。だが彼らの目的は厳密にはティンカーではなく……
まーたハヤカワはこげな表紙使ってからにー、と憮然とした気分で読み始めたんだけど、あはははは、このカバーイラストのチョイスは、本作に限ってはまったく正しい選択だ。だってこれ、どこを切ってもアメリカンライトノベル、としか思えない小説だもの(あれっ、なぜか今頭の中に『あるみかんばいおりんす』って単語が浮かんじゃったぞ、なぜだろう。久美子映画見るのだもの。全然関係ない話です、無視してください)。
と、ライトノベルを読まないワタシは思ってしまったのだけど、実際のところライトノベルと呼ばれるジャンルの作品を読み慣れている人が本作を読んだらどういう感想を持つのか、ってのはちょっと興味がある。ライトノベル読みでない私はこれを正しいライトノベルであると(つまり巷間云われるライトノベルってヤツは、こういうモノなのかな、と、勝手に)感じたんだが、実際にそのジャンルの作品をたくさん読んでる人たちにとって、こいつはライトノベルと判定できるモノなのか、ってあたりにちょっと興味があるわけですね。良かったらどなたかツッコミ入れてください。
お話はつまり、まあ血筋のおかげもあるんだけど電子工学やら量子コンピュータやら理系にでたらめに強い反面政治だの歴史だのには全然興味がなく、自分の才覚でちょっと不思議な世界でたくましく生きている自分はちっともそうは思わないんだけど周りのみんなは"キレイだキレイだ"と言ってくれてる女の子が、ひょんな事で知り合ったエルフの王子様に見初められ、でも私そんなキレイでもないし育ちだって良くないしがさつだし野蛮だし人間よりはるかに綺麗なエルフなんかと釣り合うわけないじゃないでもちょっとエルフとのセックスには興味あるかもーとか思ってたら、当のエルフの王子様の方はばかだなあキミみたいに綺麗でステキな女の子はエルフにだって存在しないよキミを初めて見たときからその虜になっちゃったんだよだからキミはエルフにしちゃうもんね僕の○○○○できゃーなんてことするの、ってなんで私の耳とんがってるのとかいってたら私たちをつけ狙ってる連中も出てきて一体どうなっちゃうのこれから。
ぜえぜえ(^^;)。田中哲弥さん風にまとめてみましたがどうだったでしょうか。だいたいこういう話だったと思うんですが(w。
なんというか、マキャフリィが今20代で、編集者が徳間とか角川のヒトだったら、こういう話描いたかもなあ、って感じ。ま、日本だったらこの本1冊、4つぐらいに分けていただろうとも思うけどね。軽く楽しめる本であることは確かで、それなりに伏線への始末の付け方なんかも抜かりはない。良くも悪くもイノセントなアメリカ人的思想のパターンはちょっと「おいおい」と思う(日本はまだしも、中国へのこの扱い、大丈夫か? と余計なお世話的に心配になっちゃったですよ)けど、読んでる間はそれなりに楽しい時間を過ごせる作品であるのは確か。ただこれ、SFとしてどうなんだ? ここに何か新しいワンダーはあったか? ってあたりでうーんと考え込んじゃう。読み終えて素直に「面白かった」と思える反面、「これを面白がるのはオレにとってええことなんじゃろか?」と言う気分も同時に湧いてきたりしてるわけで、そこらへん何やら微妙。
(★★★)
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へえ。ハヤカワもこういうの出すんですね。ある意味おもしろそうだ。近所にあるかなあ>青い背。しんじくにいけばあることは間違いなし。<br><br>わたしもライトノベルはほとんど読みませんが、ブキーポップは読んでるのと、かつて岬兄悟[ラブペア](とりみきイラスト)を読んでましたが あればかなりライトでしたわ。いや、そういう相対区分じゃなくてね>自分。
ええ、ある意味なかなか面白いのですよ、うん(w。