ばむばんか惰隠洞

«前の日記(2012-04-13) 最新 次の日記(2012-04-15)» 編集

カテゴリ一覧

Anime | AV | Baseball | Books | CGI | Chinema | Comics | CS | Day | DVD | Event | F1 | Games | Hobby | HTML | Kindle | Misc | mixi | News | Oldbooks | PC | Photo | SpFX | Stage | tDiary | Tour | TV | web | 逸級介護士


2012-04-14 [長年日記]

[F1] 見損ねた魚は大きい(中国GP予選)

そんな言い回しはない。中国GPだよ。21:00にLiveTimingに繋いだってとっくに予選は終わっとるよ。かなりいろんな事があったみたいですね。ベッテルまさかのQ1ノックアウト、ロズベルグのポールに可夢偉4位とな。チームメイトのミハエルとペレスもちゃんとトップ10に入ってると言うことは、メルセデスとザウバーの速さは今のところ本物なんだろうか。期待したいっすね。

[Books] NOVA 7 書き下ろし日本SFコレクション

NOVA : 書き下ろし日本SFコレクション 7(大森望/編集) 大森望 責任編集
カバーイラスト 西島大介
カバーデザイン 佐々木暁
河出文庫
ISBN978-4-309-41136-1 \950(税別)

「すこしふしぎ」ならぬ「すこしふわっふわ」かな

前作書き下ろしの日本SFアンソロジー第7弾。10編を収録。

ということで、いつものヤツです。それでは感想。さくっといきます

「スペース地獄篇」 宮内悠介

別なタイトル付けるなら「メスクリンっぽい・タウンの兎たち」みたいな(そうか?)。スカしたようで実はちゃんとSFしていた前作がとても面白かったんだけど、こちらもなかなか。主人公君が意外にできる人物だった、ってあたりが見えてくるあたりも楽しくて。これからも時々出てきて欲しいっす。

「コズミックロマンスカルテット with E」 小川一水

FTLを実現した人類。外宇宙の知的生命体との外交交渉に赴く使節の前に突然現れた異星人は、いきなり結婚を迫る全裸の美女だった…。小川一水、こう言う話も書くんだな(良い意味で浪花節的なメンタリティ濃いめの人だと思い込んでいたので)。こんなスラプスティクもいけるのね。そしてオチは意外にグッド・オールド・日本SFって感じだったりする。

「灼熱のヴィーナス」 谷甲州

谷甲州が送るガテン系宇宙SFシリーズ再登場。そうか、表紙が黄色い「NOVA」には谷作品が載るんだな(w。今回は堂嶋さんの登場が遅めでちょっとやきもきしちゃったぜ。しかも前のお話で堂嶋さんの良きパートナーとなったはずの彼の出番も…。今回はハードSF部分よりもいわゆる官僚制的な何かに対する批判的な態度が少し前に出てしまっちゃったかな。

「土星人襲来」 増田俊也

今年話題になった「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」の著者による、若干ピンキッシュな不条理系SF。なんというか、いきなり自分の前に「宇宙人です」って言うヤツが現れたら、その時の対応というか気の持ちようってこうだよなあ、ってところの説得力がかなり強力で、納得できて、すげーウザい(w。

「社内肝試し大会に関するメモ」 北野勇作

「社員食堂の恐怖」と同じ世界観の許で語られる、日常に入り込む少し不思議。いつもの北野作品に比べるとかなりオーソドックスな作りで、北野作品ではなかなか味わう事の出来ない、「懐かしさ」みたいなものを感じてしまった。意外にじわっと来るね。

「植物標本集(ハーベラム)」 藤田雅矢

NOVA 1」以来の登場と言うことなんだけど妙に既視感があるのは、間に「冬至草」という植物系のお話があったからなのかしら。こちらもオーソドックスというか悪く言うなら「投げた」と言えるのか。個人的には若干「投げた」感の方が強いかも知れない。悪い投げ方ではないと思うんだけど、投げるんなら投げるで、こちらの想像のためにもうひとネタ、仕込んで欲しかったような気はするの。

「開閉式」 西崎憲

日常に紛れ込むちょっと不思議で怖いお話。こちらは仕込みの少なさがお話に余韻を与えている、と言えるのかな。ソフィスティケイトされた筒井康隆…違うか。

「ヒツギとイオリ」 壁井ユカコ

感覚障害をもつ僕、イオリの新しい「友人」としてママが選んだヒツギ、彼には特別な「能力」があって…。比較的緩めの話の多い今回のアンソロジーの中では、文字通り「痛さ」が前に来るようなお話。で、その痛さの「リアル」とその先にあるものの「リアル」の按配がかなりいい。ジュヴナイルにしては痛すぎて、ライトノベルにしては良心的すぎる、なかなか面白いバランスのお話だな、と思った。

「リンナチューン」 扇智史

想い人の記憶をライブラリに残し、改竄し続ける人にとってのリアルはどこにある? みたいな。大森望さんの解説が割にすんなりと納得できる(これは自分にとっては割と画期的なのよ、特に『すんなりと』ってとこが)。若干早めに語られるトゥイスト要素も良いと思う。

「サムライ・ポテト」 片瀬二郎

コロ介ミーツ押井守、みたいな。良い感じに切ないお話でございました

総じて「軽い」という感触はあったんだけど、これはこれで「今様」という感じではあるのかな。面白かったと思います。全体にふわっとした感じがあって、そこを楽しめるかどうかかな。

★★★☆


Google search
www.bumbunker.com
Web
2012年
4月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

ここ1週間分の話題

傑作です

懐かしさ満点

妖精を観るには…

ジュヴナイルとしてなかなか良質

バナーが必要ならこちらを
バナー素材

古本屋やってます
特殊古本屋 軽石庵

2003年9月までのサイト

巡回先
ROVER's HATENA

あすなひろし追悼サイト
あすなひろし追悼サイト

twitter / karuishian
«前の日記(2012-04-13) 最新 次の日記(2012-04-15)» 編集
©1996-2020 乱土 労馬:l-rover@kobe.email.ne.jp