ばむばんか惰隠洞

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2008-01-19 [長年日記]

[Oldbooks] 荒海の英雄ハーフハイド

画像の説明商売モノに手を付けるシリーズ。「ハーフハイド」ものはこれまでにもちょこちょこと出入りはあったんだけど、まとめて5冊揃ったのは初めてだったので、記念に読んでみた。ちなみに第1巻、「ベニン湾の戦雲」が訳出された時点で、すでにこのシリーズは本国では15冊程度が出ているらしいんだけど、どうもこちらでは5冊で訳が止ってしまったみたい。人気出なかったんでしょうかね。

さてこのシリーズ、数多の海洋冒険小説が割と狙ってこない、19世紀末を舞台に、愛国心にあふれ、技量も申し分ないのだが、自らの短気と押さえきれない正義感が反抗的な態度に表われてしまい、なかなか出世できない英国海軍大尉、セントビンセント・ハーフハイドがさまざまな特殊任務に挑戦する(させられる)、ってなお話。んで実はハーフハイドくんは、このシリーズが始まる以前の士官候補生時代、乗艦をロシア艦に撃沈され、自身はロシアの捕虜となり、そこでロシア皇帝の縁続きの貴族に可愛がられてそこでロシア語を習得、その後無事脱走して本国にたどり着く、という、冒険小説一冊分の経験をしているわけで、そのあたりが、ヒーローらしからぬ、どこか反抗的な態度を形成させる一助になってるのかも知れない。というわけで各巻のお話はというと…

ベニン湾の戦雲
9784150405960西アフリカで暗躍するロシアの陰謀を暴くべく、ベニン湾に送り込まれるハーフハイド。待ち受けるのは、捕虜時代に彼を厚遇してくれた(故にかわいさ余って肉三百グラム…じゃなかった、憎さ百倍、な)ゴルジンスキー大公の艦隊。忠実な部下となる士官候補生、ランコーンくん登場。
女王陛下の火山島
9784150406578太平洋に出現した火山島を英国領とすべく、老朽の機帆船で現地に向わされるハーフハイド。ランコーンくんも元気に活躍、貴重な理解者である上官、バシンホーン艦長登場。今回もゴルジンスキー大公がお相手。ゲストで日本海軍も登場。
ビスマルクの野望
9784150407032英国海軍の新造計画の図面を持ってドイツに亡命しようとしている海軍高官の追跡を命じられたハーフハイド。ランコーンくん、バシンホーン艦長に加えて、英国の警察官、トッドハンター氏がゲスト出演。
ロシア艦隊の猛追
9784150407230ようやく指揮艦を得て張り切るハーフハイドに、またも降りかかる無理難題。敵はおなじみゴルジンスキー大公。今回から困った上官、ワトキス大佐が登場して話をややこしくする。
スペインからの刺客
9784150407629ビクトリア女王暗殺を企むスペイン高官の企てを掴んだ英国陸軍大佐の救出に向うハーフハイドたち。今回もワトキス大佐がかき回し役でいろいろやらかしてくれる。

と言うような感じ。黙っていればいいものを、一言余計なことを言っては上司に睨まれる主人公、頭ガチガチ、融通が利かないクセに自分ではデキると思ってる上官たち、強力なのか抜け作なのか、良くわからない敵キャラのみなさまと、決してふざけてやってるわけじゃないんだが、それでもあちこちに配されたユーモラスなシーン、そして良く言えばユニーク、悪く言えば少々荒唐無稽なクライマックスが用意されていて、総じてマンガチックというか、肩のこらない楽しい読み物になっている。5巻で止っちゃってるのはちょっと惜しいかも。

マンガチック、と書いたけど、実際読んでる間、私の頭の中ではビジュアルが結構簡単に出来上がってて、それもサクサク読んでいけた理由なのかも。ええ、青池先生、これマンガにしませんか? ってことで(w。


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