ばむばんか惰隠洞

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2004-07-02 [長年日記]

[CS] お金は払ってもいいと思ってるのに

スカパー!のパーフェクトチョイスで「おジャ魔女どれみ ナ・イ・ショ」が始まってるんだけど、1話420円のPPVなんだけど、それでも良いから見ておきたいな、と思う作品なんだけど…、これ、コピーガードつき放送なんですな。うーむそれはちょっと…。

最新作だし、このあとDVD販売も控えているだろうし、という思惑は判るんだけど、すんげー見たいんだけど、DVD買うほどじゃないし、PPVで金払うのは良いけど、録画できないんじゃなあ、と思う中途半端な人間は少数派なんでありましょうか。微妙に儲け損なってるような気がしないでもないんだけどなあ。そのうちアニマックスあたりで再放送されたりするんですかね。どっちにしろ、ワシ、アニマックス契約してないから見れないけど。1年ぐらいじーっとして、地上波に落ちてくるのを待つしかないのかのう。しくしく。

[Books] 渦動破壊者 レンズマン・シリーズ(7)

本書カバー E・E・スミス 著/小隅黎 訳
カバーイラスト 生頼範義
カバーデザイン 岩郷重力+WONDER WORKZ.
創元SF文庫
ISBN4-488-60322-X \780(税別)

原子力エネルギーの普及が社会にもたらした一種の公害、"渦動"。それは原子爆発によって飛び出し、惑星上をさまよう桁外れのエネルギー。それを完全に取り除くことは極めて困難と考えられていた。そんな危険きわまる渦動のひとつが度重なる偶然の結果直撃してしまった一軒の家。皮肉にもそこは、渦動制御の研究機関の中心人物、ニール・クラウド博士の、愛する家族の住む家だったのだ。悲嘆に暮れるクラウド。だが彼はまさにその時、渦動に対するひとつの大きなインスピレーションを得る。自らの超人的な計算能力と、上司であり友人のレンズマン、フィルの助けを借りて、クラウドは渦動に立ち向かい、重傷を負いつつもその除去に見事成功した。それが銀河文明にただ一人の、"渦動破壊者"誕生の瞬間だったのだ…。

鈴蘭台の田舎では入手できなくて、三宮まで出かけてようやく確保。「三惑星連合」と同じくこいつも恥ずかしながら未読だったもの。ただ、このタイトルのインパクトは大きくて、厨房の頃の私は「渦動破壊者ってのは、一体どんな巨大な悪党なんだろう」と勝手に想像を逞しくしていたのでした。だってワルモノっぽいじゃん、ねえ。まさか善玉の称号だったとは(^^;)。

お話は「第二段階レンズマン」の物語が完結した時代。宇宙海賊ボスコーンの脅威は取り除かれたけれどそれで宇宙から悪党がいなくなったわけではなく、また、原子力の広範な利用が"渦動"という恐るべき公害を産み出している時代。今はまだその被害は小さなもので済んでいるが、放っておけば惑星を飲み込みかねないこの脅威に、銀河文明の知的生物たちは等しく漠然とした不安を抱いている。愛する家族を失うのと引き替えに、渦動の除去方法を確立し、"ストーム"の渾名を頂戴してしまったクラウドだが、彼の卓越した計算と推理の能力を代替わりできるコンピュータもない状態で、彼は一人、孤独に"渦動"の除去作業を進めていく。そんな彼が、ひょんなきっかけで自分の「チーム」といえる仲間たちと巡り会う一方、宇宙には恐るべき"渦動"を自分たちの悪事の隠れ蓑に利用とする輩も現れて…みたいなお話。

いくつかの読み切り短編の集まりに、しばらく時間を空けて追加された最終章が追加された、という体裁や、同じ時期に銀河文明最大のヒーローであるキムボール・キニスンがまだ健在である、ということもあってお話はかなりコンパクト。まあ言ってみればあちこちの原発に出かけていって、職人のカンで「ここだー!」と放射能漏れの箇所を指摘してそこを修復していく主人公なワケで、そこら辺はしかたのないところ。その小ぶりさ故に、実は「レンズマン」シリーズのエッセンスみたいなものが良くわかる作品になってるんじゃないかなあ、と思った。あられもなく言ってしまえば、それは強いアメリカの、アメリカンウェイマンセー、なところ。「レンズマン」正史がFBIのお話だとすれば、こちらはそうだな、「グリーン・ホーネット」とか、ああいう(半)民間の正義の味方が活躍する話。でも、根っ子の部分の「アメリカの正義を推し進める」という部分は共通しているし、時代を反映して、あくまで事を仕切るのは男性で、女性はどんなに逸材であっても絶対に男性を引き立てる役に回る、ってあたりも同様。戦中戦後の、実は一番自信に充ち満ちているアメリカの気負い、みたいなのが随所から読み取れるわけですね。それをふふんと鼻で笑うのも勝手だけれど、ここには(のちにそのお節介ぶりが逆にあちこちでやり玉に挙げられてしまうことになる)無垢な善意(とはつまり浅い純情、なんだけど)が感じ取れてちょっとほほえましい。本当はこれを「ほほえましい」で片づけたらいかん(その純情で、アメリカは20世紀後半からこっちの世界をややこしくしてしまったわけだから)のだろうけどね。

正史にアリシアとエッドール(すんません、「エッドア」ってやっぱりしっくり来ないんですよ)という二つの"宇宙意志"みたいなものの相克、という大層魅力的なSF的テーマを仕込んでくれた"ドク"・スミス、本作でもそれがこの作家のパターンといえば言える(し、正直予想もできちゃう)のではあるけれど、やはり宇宙規模のSF的アイデアをひとつ入れてくれてたりするんでそこは楽しかった。

何せ基本的に、一番新しい部分でも40年以上前のお話なワケで、そこを考慮して読んでみると楽しめるのじゃないかな? 量としての40年というだけじゃなく、1950年代、という時代の質も考慮して、ね。

(★★★)

[web] ゾフィーが手にしていたもの

実は最近更新が一番待ち遠しいサイトって、腰原さんのサイトだったりするんだけど、今回のドキュメント(2004/7/2)も良い感じだなあ。オチの付き方の鮮やかさがすばらしすぎます。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]
TUX (2004-07-02 22:49)

●なんですとー(大泣)<br> ってコトはあれですか、ウチみたいに団地が勝手に繋いだNHKBS以外見れないような環境では、当分見れないってコトですか「ナ・イ・ショ」…<br><br>●ううう、乱土さんにおねだりしようと思ってたのに…

ROVER (2004-07-02 23:52)

あっしもびしばしライブラリこさえて、「え? CS入ってないのー?」などとやらかして皆様の顰蹙を買うのを楽しみにしてたんですけどねえ(^^;)。PPVの新作アニメってのは、こういう放送パターンが一般的なものなんでしょうか。あんまり利用してないので良くわからないんですけどね。

TUX (2004-07-03 09:50)

●地上波の深夜枠に期待するしかないんですかねぇ。1年後かなあ。<br><br>●どうでもいいような新作は結構やってるんだけどなあ(失言笑)

ROVER (2004-07-03 21:42)

深夜ならまだしも、夏休みや冬休みの午前中、とかにやられるとかなわんよなあ。


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