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ほぼ半日遅刻になったけど、どうにかこうにか仮納品できた。すげえな、意外とやればやれるモノなんだなー。
ひいひい言いながら仕事してるうちに、ジャン・マリー・バレストルは亡くなってるわ、マックス・モズレーの変態プレイビデオは流出するわ、楽天は5連勝するわ、ニコ動の字幕は逆に流れるわ、バンブーもARIAもネウロもウエルベールも終わってるわ、今日はたちきやの移転2周年記念で、お酒は全部一杯500円で呑めるっちゅーのにとても出かける余裕はないわ、なんだかんだと世の中は動いておるね。
そして仮納品したと思ったら、同じぐらいの量の修正要望が舞い込む今日この頃(つoT)。
山崎雅弘 著
カバーイラスト 大西將美
カバーデザイン LITTLE ELEPHANT
学研M文庫
ISBN978-4-05-901215-3 \1200(税別)
第一次世界大戦の終結からワイマール体制を経てヒトラーのナチスが台頭し、ふたたび全ヨーロッパを巻き込んだ世界戦争が発生し、ヒトラーの自殺とともに終結に至る26年間の流れを、西部戦線をメインに追って行く本。
「詳解」と言われると「戦略・戦術分析[詳解]独ソ戦全史」なんぞという、かなりがっつりと気合の入った本があったと記憶しており、これもそういうタイプなのかなと期待して読んでみたんだが、残念ながら腰砕け。資料と首っ引きで読んでいるわけでもなく、記述内容の正確さをいちいち検討しているわけでもないんだけど、書かれていることにそれほど間違いが多いというわけでもなさそうな印象はある。正しいことが書かれている感じだな、とは思うのだけれども、読んでて前述の「独ソ戦」本ほどにはぐっと来るものがないんだな。
西部戦線では、ドイツが次々と戦う相手を変えていく、という流れであったが故かも知れないけれど、本として、著者の視点が一箇所に定まっていないような感じがあり、どうにも読んでいてちぐはぐ感ばかりが募っていく感じ。
なるべく平易に書こうとしたからなのかも知れないけれど、全体に芯が通ってない感じと、読者に対する妙なおもねりみたいなモノが感じられてしまってどうもこう、むずむずする。マクロな感じで真面目に戦況を追っかけて行ってるな、と思ったら突然、ミハエル・ヴィットマンの名前が飛び出したり、それはあの映画からの丸引きですか? みたいな描写が割り込んできたり(や、もちろん「パリは燃えているか」も「史上最大の作戦」も名画なんですけどさ)と、真面目に(かつ、やや面白みの少ない方向で)戦史を追っていくのかと思ったら、突然やたらと分かりやすい描写が混じってきたりと、どうにも読んでて落ち着かない。私自身は少々退屈でも、濃密なデータの開陳とそれに対する著者なりの分析が読みたいと思って手に取った本だっただけに、途中で「第2次世界大戦ブックス」や、トーランドやラピエール&コリンズのノンフィクションなノリが挟まったりされても、あんまり嬉しくないのだよな。
とか思って巻末の参考文献一覧を見たらば、まさにそっち方面の本が結構な割合の数で並んでるもんだから、こちらは少々鼻白んでしまうのだった。学研M文庫のメインの読者層にはこういうのの方が良いのかしら。全体にやや軽くて期待はずれ気味な本、でございました。
こちらはがっつり、読み応えありますよ。→マイ感想
★★☆
先週の分まとめて。どうも最近、テレビ垂れ流しながらでは仕事が出来ない体になってきたみたいなので、ようやくちょっとヒマができたような気がする土曜の午後にまとめて見てみる。ええと、「俗・さよなら絶望先生」、「灼眼のシャナⅡ」、「機動戦士ガンダムOO」、「ペルソナ トリニティソウル」、「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5 GoGo!」、「俗・さよなら絶望先生」、「マクロスフロンティア」。たっぷりありすぎてあちこち真面目に見てないけどね。
「ガンダム」は第1期の最終回。いろんなところにこれまでのガンダムを引きずりつつ、持ってきたとりあえずの着地点は「沈黙の艦隊」みたいな。いろんなところですごいことになってたような。死んだと思った人たちがかなりの数生き残ってるように見えたあたり(特にソレスタル・ビーイングにケンカ売られた側)、何となくバランスの悪さはあるかも。あと、これだけ困った人間のオンパレードだと、良い人っぷりが際だつサジ君が、却って面白くねえなあ、ミッションを終えて帰ってきた刹那を出刃包丁で刺す、くらいやって欲しかったんだが。
土日は何やら低調。「ギアス」はもういいです。
さて、「マクロス」。お話は昨年末にやったやつをちょこっと手直ししての放映ってことで、新鮮さってところはやや稀薄。ただまあその時にも感じた、やたら手間暇のかかった絵のすごさはやっぱり見応えある。このクオリティで最後までやれるのかね、と見てるこっちが心配になるくらいだ。前科もあるしな(w。でもま、これはかなり楽しみなシリーズですわな。
エリザベス・ベア 著/月岡小穂 訳
カバーイラスト 前嶋重機
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011657-6 \820(税別)
生態系の激変と世界各地で頻発する戦争の結果、2062年の地球で覇権を争うのは中国とカナダ。かつてカナダ軍の兵士として各地を転戦し、戦場での負傷がもとで半身をサイボーグ化していたジェニーは、今は軍を抜け、凋落したアメリカで機械の修理屋を営みながら老朽化していくサイボーグ化された部分の不調に悩まされる日々を送っていた。そんなジェニーのもとに旧知のギャング、レザーフェイスが瀕死の子分を連れて駆け込んできた。きっかけはそんな、この街では良くあるトラブルだった。だが、子分の少年の死因がかつてジェニーも使っていた、軍用麻薬であったことから事態は動き始める……。
エンタティンメント系であればなんでもアリだけど、それでも最近訳出されて出てくる海外SFは、ミリタリィ系とノワール系が多めだなあという印象があるが、こいつもそんなパターン。ご丁寧に全三部作、っていう妙な暗黙の了解も踏襲していてぬかりはない。ぬかりはないがさすがに新鮮味もないぞい、と思わなくもないけれど、今回はまあ、バイオニック・ジェミーがエアーウルフ役を演じる、ってあたりと、いかにも今様な、ネットワークにおける超AIの存在が良い感じのスパイスになり、一見最近流行りのミリタリィSFに見えて、実は案外ニーヴン&パーネル作品的なテイストを狙っているのかな、と思わせてくれるあたりに新しさがあると言えばあるかも知れない。まあ残念ながらそこに、目を剥くほどの斬新さがある、とも言えないのだけれども。
とはいえキャラ造りと構成がかなりうまくて、特にワキをかためるキャラたちが皆さんなかなか魅力的で、中にはどうしてもお話の流れ上、途中で退場してしまうキャラも何人かいるんだけれど、ここで(何せ三部作だからね)消えちゃうのは惜しいな、と思わせる登場人物も結構いるし、正直三部作の一巻目である本書、その終わりは「おいおい、ここで終わりかよー」と思わせてくれたんだからお楽しみの本としては上出来だろう。続きがちょっと楽しみです。
★★★
録るだけ録って昨日は見てなかった(居間のデッキを私が占領したので、私の部屋のデッキでカミさんご希望の番組を録画する、と言う妙なねじれが発生してしまってね)ので朝に観戦。風がかなり強そう。
中嶋・トヨタ絡みなのか、なんとかウィリアムズが台風の目になる、と言う方向に話を持って行きたいアナウンサーと、それはねーだろ的にそっけない川井ちゃんのちぐはぐぶりが面白かった。
予選はおそらくマッサが来る(前のレースでスカタンなことをやっちゃったんで、イタリアでボッコボコにされ、心中期するところもあるだろうってこともあり)だろう、と言うのが現地組の見解だったが、予選でポールを取ったのはクビサ。マッサは二回のアタックの一回目がニコにちょっと邪魔され、二回目は自分のミスで少しタイムを損していた。3番手にハミルトン、以下ライコネン、コバライネン、トゥルーリ。ポール(ポーランド人)がポールを取った、って言うダジャレが言いたくて堪らなかった小倉さんが大変嬉しそうでありました(w。
決勝はどうでしょ。BMW、特にクビサの方は軽いんでしょうかね。
ぺりーろーだん が あらわれた!(255回繰り返し)
コマンド? >
や、もちろん戦いますが。実際にお送りいただいたのは先週だったんだけど、忙しくて開けるヒマもなくってずるずると本日に至る。そこらの本屋でいつでも揃えられそうに見えて、実は200巻の半ばより前は軒並み絶版になっていて、最近の分はともかく、はじめの方を読むのは意外に手間なんだそうですな。
つことでただいま買取交渉中。棚に並ぶまでにはもうちょっとお待ちくださいな。
ってとうとう先月は一回も追加できなかったなあ。
少ないよ。「クラナド(番外編)」、「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5GoGo!」。奇跡を起こすってのは、待ってればいいってモノじゃないんだよ、頑張った人にしか奇跡はやってこないんだよ、ってお話だったのが「ゴーオンジャー」。テーマは結構、展開はかなりスカ。前回でさびちゃった炎ソウルが、一生懸命磨くだけで最終的に何とかなるって展開はどーなんだ。ここはやっぱり走輔の元ボスのおやっさん(最初真夏竜氏だと気づかなかったよ)が、「こっちに貸せ、馬鹿野郎。そういうのはメカに任せて待っとくもんだ」ぐらい言って、なんかこう、熟練の技でもって磨き上げてくれる、っつー展開(もちろんその前に、走輔はチームプレイの重要性を認識しなくちゃいかんのだけれど)でしょーに。少々暑苦しさが足らんと思うね、「ゴーオンジャー」には。
「キバ」はまあ、これはこれで面白い、のかな。20年前に開発されたシステムを、ほとんどメジャーアップデートせずに使ってるのだとしたら、それはそれでどうなんだって気もしないではないですが、イクサカリバーのギミックは割と好き。弾倉を押し上げたら剣になる、つーのはなんだかカッコいいと思う。
あ、「ギアス」録り忘れた。
F1は明日見る。
ゴタゴタ、オタオタしてるうちに結構日にちが開いちゃったぞ。いろいろ思い出してみる。
ハミルトンがスタートでホイールスピンさせて出遅れ、さらにアロンソに追突してフロントウィングを落っことすアクシデント(アロンソにブレーキテスト疑惑が持ち上がったようですが、ハミルトン本人が『それはないだろ』といっておりましたな)で大きく遅れ、速さはあれどももう一歩、フェラーリには追いつけないBMWが頑張ったけど、マッサの頑張りはそれ以上だったようで、ライコネンを押さえて今季初勝利はおめでたい話で。
ミラーが大変見づらいとかで後続車に迷惑かけてたクルサードが、ミラーが改良されたクルマに乗っててもやっぱり後続に迷惑かけてましたな。今回ビンボくじを引いたのはバトン。ご愁傷様。あとはなんだ、頑張れアグリ、かな。意外にあそこのマシン開発技術、評価が高いようで、資金繰りに目処がついたら、少しはインプルーヴ・スピードも上がってくれるんだろうかね。
阪神が妙に調子いいんですが一体どうしたことか。糖尿病と闘いながら頑張る岩田投手が楽しみではあるんですが、阪神だからなあ……
「月光仮面」の川内康範氏に「ベン・ハー」に「十戒」のチャールトン・ヘストン。ともに晩年は本業とはちょっと違う方向でキナ臭い話題をまき散らかした感じ。チャールトン・ヘストンと言えば特オタ、SF大好き的には「猿の惑星」や「ソイレント・グリーン」って事になるんだろうけど、個人的に印象深かったのは、シュワちゃんの「トゥルー・ライズ」かな。あの映画でシュワちゃんが所属している秘密組織「オメガ」のチーフを彼が演じてたんだけど、ちょっと死相がほの見えつつも、妙に狂気じみたじいさんがかなり強烈だった。「ベン・ハー」あたりの、無菌培養されたマッチョ・ヒーローぶりが強く焼き付いてたってところもあるんだろうけど。お疲れさまでした、お二方。
今日の昼過ぎでようやくひと段落、ついたのかな。コーディングの量はかなりあったけど、小難しいことはあまりなく、テーブルレイアウトじゃないから見通しも悪くなくて、仕事自体は比較的余裕を持ってやれてるんだけど、仕事のとりまとめをしてるリーダー的存在が妙に頼りないのがちょっと気になっている。
3本同時に走っているんだけど、私が仕事もらっている会社がデザインと渉外を担当し、別な会社でCGI周りを担当し、コーディングをさすらいのコーダーであるところの私がやることになっていて、早い話がひとつのチームで微妙に作業期間の重なる三本をこなしているわけで、作業の割り振りと納期の管理をうまくやらないとしっちゃかめっちゃかなことになりかねないんだが、そこがどうも不安。レスポンスが非常に悪く、かつ自分だけでいろんな話が完結している感じの人で、「それはオレなのかい?」的連絡の行き違いが発生し、しばしばスポンサー様がかなり立腹しているように見受けられることもちょくちょくあって。
三本の作業を一人の人間がとりまとめ、サブ的にもう一人がついていて、リーダーが一番大きい仕事にべったり貼り付き、残りの二つをサブの子(ちょっとくらい神田さんに声似てるからって、オジサン騙されないんだからねッ!)が受けもってるんだけど、この二名の間でもコミュニケーションが上手く取れてない感じで、ある日突然いろんなところの修正要望が舞い込み、全部が全部「明日くれ」ってことになって、こっちは激しく困る訳なんですが。
対応できる間はやったげるけど、そのうちホントに対応不可能な事態がこないとも限りませんよ。
ああ、あと…
「直ってない」と文句を言う前に、一度キミのそのブラウザにCTRL+Rをかましてみてくれやボケ。
クライブ・カッスラー&ダーク・カッスラー 著/中山善之 訳
カバー装画 岡本三紀夫
新潮文庫
ISBN978-4-10-217041-0 \667(税別)
ISBN978-4-10-217042-7 \667(税別)
ロシア・アメリカの共同学術事業で、バイカル湖の湖流調査にやってきていたダーク・ピットたちNUMAのチーム。だが調査中にバイカル湖の湖底では巨大な地震が発生し、その結果生じた高波は沿岸に向って突き進む。沿岸への警告を済ませたピットたちは、逃げ遅れた一隻の船のクルーを命がけで救い出すことに成功、彼らを乗せて帰途につくのだが、まさにその途中、不可解な事件が発生したのだった…。
ダーク・ピットもの、第19作。今回は元寇をマクラに日中戦争が絡み、そして舞台は現代の中央アジアへと。最近は中国とチベットの関係性が問題になっているけれど、モンゴルの問題も結構いろいろあったと思うんだが、今回のお話のメインになるのは、まさにこの、中国とモンゴルの仲の悪さがベースになっている。ここに革新的な技術が絡み、その生まれに特別な事情を持ったモンゴル人大富豪が、その技術を悪用して中国を窮地に陥れて、と言うようなお話。これがクランシーなら、国家対国家でのさまざまな駆け引きや暗闘が絡まり合うことになるのだろうがそこはカッスラー、あくまでお話のとっかかりはごく個人的な人命救助。ただ、思いこんだら一歩も引かないピットの性格は、相手がどんなサイズの強敵でも全くひるむことがないので、気がついたら世界まで救っちゃっていた、という流れになるのはこのシリーズのいつものお約束。いつも通りの面白さは健在でそこは楽しく読んでいける。
毎度おなじみ相棒のジョルディーノやガン、超絶ハッカーのイェーガーに超肥満体の歩くデータベース、パールマター氏、今や副大統領になってしまったサンデッカー提督に必ずどこかに現れる、著者と同じ名前の登場人物と、いつものメンバーも健在、なんだけどさすがに子どもがいることが分かったピットの、その子どもたちが立派に成人している今日この頃とあっては、さしものヒーロー、ダーク・ピットにも年齢という強敵がその力をふるい始めており、そこら辺で新たに主人公に肉体の衰え、という弱点が追加されたのは興味深いところだが、残念ながらそこら辺の描き込みは少々通り一遍に過ぎてしまっているきらいは無しとしない。
そこを補う意図もあっての、ピットの双子の子どもたちなんだと思うんだが、今回のお話ではその二人の登場も少々遅め、かつ親父様側の冒険とあまり有機的に絡んでくれないあたりも少々不満。
さらに言うなら、アメリカから見る中国と、日本から見る中国、モンゴルってのは単純な距離以上にさまざまな要因が影響してしまうこともあって、カッスラー的視点のいくつかが、読んでるこちらとしては「そうかな?」とちょっと疑問に感じてしまうところもあったりして少々居心地悪い。もちろん私が感じている中国像やモンゴル像だって、たいして深いものではないのだろうとは思うけれども、それでもやっぱり、少々気になってしまう。
とはいえソ連という誰にでも分かりやすい敵が消えてしまった以上、どうにかしてスーパーヒーローにふさわしい相手役を量産してくれるところを、作家さんたちは探し求めているようで、一時それは中東だったような気がするんだけど、最近の流行りは、どうも中国とその周辺、ってあたりが結構イケんじゃね? 的なコンセンサスが生まれつつあるのかなあと言う気はちょっとする。作りものの世界のこととはいえ、あんまり嬉しい話じゃないねえ。
★★★
四十九日の法会の日にお宅を訪問して、遺されていたPCのデータの移行とか設定変更とか、あと、軽く古本屋モードで何冊か、本を見せていただいたりして。基本的に嗜好は異なるんだけれども好みの根っこに共通するものはある相手であったわけで、まあそれなりに楽しくお話しながら少しばかりの整理作業ができたのじゃないかと思う。
とはいえそれなりに明るくお話しながら作業を終えて、帰りの電車でいろいろ考えてたら、なんだか切なくなっちゃった。毎年年始代わりに遊びに行ってたお家にこの先行くことはもうないのだろうし、この先特定のメール振り分け条件が動作することもないのだな、なんて事に思いが至った時に、おいおいなんだよそれは、ってな気分になってしまって、ちょっと買物の用事もあって三宮で途中下車したついでに、たちきやに寄って一人プチお別れ会。
とはいえそこはたちきやで、わざわざ徳島から一升瓶抱えてやって来た、と言うやたらノリの良い女性のお客様たちがいらっしゃってて、そう簡単にしんみりと酒を飲むような状態にさせてもらえなかったのはまあ、却ってありがたい話。本日のお酒は「七ッ梅」、「天狗舞 あげ潮」、「徳次郎」、「新政 六號」。旨口系の「七ッ梅」と「徳次郎」、対照的にすっと入ってくる感じの「あげ潮」、「新政」の対比がステキ。特に「新政」は、すげーうまかったですよ。
飲み始める前はちょっとしんみり、てな気分だったのだけれども、殊勝な気分も飲みはじまったらそんな話もどこへやらの勢いの愉快トークで、やっぱり酒飲む時は楽しい方が良いに決まっているよな、なんて思ってしまった。そんな場所を提供してくれる(提供しようとしてそうなってるわけじゃなく、自然にそうなってるんだろうけどね)たちきやはありがたい飲み屋だね。
そんなたちきや、今日の大ヒットはタカシ君が99円ショップでペヤングソース焼きそば、超特大をゲットしたぜ、って話題を来る客みんなに振るもんだから、お腹が空いた時の非常食的扱いだったはずのカップ焼きそばが、なぜかみんなで食おうぜ、って話にすり替わってしまってた、ってあたりかな。そろそろ帰ろうかな、って思ってた私もありがたくご相伴にあずかれちゃいました。
ペヤングの焼きそば食ったのは生まれて初めてだったんだけど、案外薄味なものなんですな。日清焼そば(袋)ファンとしては少々、物足りないかな、と思いましたですよ。
上原正三 著
宇宙船文庫
ISBN4-257-76258-6 \620(絶版)
「ウルトラセブン」、「帰ってきたウルトラマン」、「怪奇大作戦」などで数々の名作をものした上原正三氏のシナリオ集。実質的な脚本デビュー作となる「ウルトラQ」の未制作エピソード、「OiL S.O.S」など、全17編収録。
商売ものに手を付けるシリーズ。先日買い取らせていただいた本たちの中に、上原さん、佐々木さん、市川さんの脚本集があったので、やはりこいつは手放す前に読んでおきたいよね、ってところで。
何度も言ったり書いたりしていますが、私は基本的に「ウルトラマン」以降の昭和の「ウルトラ」シリーズをあまり高く評価していない。いみじくも「脚本解説」の項に、
しかしSFよりも、いやヒーローよりもまず、絡み合い、怒鳴りあう人間たちが描かれているという一点で、「帰ってきたウルトラマン」は図抜けているものを持っている。
とあり、そこには完全に同意できるのだけれども、それ故にSFヒーロー作品からは"明るい未来"を見せて欲しい、と思っている自分の希望に、微妙にそぐわないものが感じられて、どうしても好きになることができなかった(ついでに言うと、たぶん「帰りマン」の頃は私も中学生、そろそろなにかといろんな物事に文句ばかり付けたくなる年頃だったってのも理由の一環にはあったのかも知れない。全体に目を大きく、つぶらな感じにデザインされた怪獣たちを見て、『もっと真面目にデザインしてくれよ、怪獣は怖いんだぞ』とか思った憶えもあるよ)。
その感覚そのものは、今でもなお変わっていないけれど、書かれた脚本をブラウン管を通して、テレビドラマとして見た時の感覚と、文字情報として受け取り、脳内でイメージを再構成する(まあテレビのイメージが邪魔をする時もあるけど)感覚ではやはり受けとるものの印象は変わるもので、私にとってはテレビドラマになった上原正三の脚本よりも、成果物としては完成前のものである、これらの文章たちから受ける印象の方が遙かにビビッドで、いろいろ考えさせられるものがあったと言える。
さて上原正三氏と言えば、先輩である金城哲夫氏同様、その根っこに「沖縄」を抱えた作家であるわけだが、金城哲夫が脚本にこめたものが「怒り」であったとするならば、上原氏がこめたのは、直接的な怒りを一旦収め、単に沖縄が戦中、戦後を通じて被ってきた物のみに限るのではなく、結果的にそういうものとを含むことになる、戦争という、大きな流れというかうねりのような物に対しての、「どうしてそんなことになってしまったんだよ」という静かな(もちろんそこには強いプロテストが含まれているのだが)抗議、のようなものがあるのではないかと思えてくる。
それが本書を編んだ人の意志であるのか、上原氏自身が常日頃思っていることであるのかは、本書一冊のみで簡単に結論を出せるものではないのだろうけれども、上原正三の紡ぎ出すお話の根底には、叩き付ける怒りではなく、敢えて少し引いて、静かに、しかし断固とした態度で投げかけられるメッセージがある、と感じられる。そこの所の読後感は、ちょっと代え難い物があると思いますな。
あまりに夢見がちなキレイ事の世界、とくさす向きがいらっしゃる、と言うのも理解できなくもないけれど、それを差し引いても大変に見応えのあるドラマ。私はとても好きです。本作中で語られる「セブン」のエピソードが、今回本書に収録されている「300年間の復讐」(未制作エピソード)ですな。
★★★★
ずいぶん遅れつつ、「マクロスF」、「機動戦士ガンダムOO(再)」、「ペルソナ トリニティソウル」×2、「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5 GoGo!」、「コードギアス 反逆のルルーシュR2」。
作画、さらにそいつを動かす能力の圧倒的な高さを見せつける「マクロスF」。ここまですごい絵を見せてくれるんなら、話なんかどうでも良いやとまで思わせるが、意外にお話の方もしっかり作りこんでる感じ。ちょっと楽しみ。オープニングの「きぃーみはぁ、だれとキスをするぅ〜♪」って、案外意味深ですな。
土曜深夜は「OO」の再放送に「ペルソナ」二本立てという、かなり救いのないラインナップで、リアルタイムで見たくはない感じ。ただ、「ペルソナ」の方は今まで伏せられていた事情のいくつかが明らかになってきたんで、ヒキはそこそこありますな。お兄ちゃん、形を変えるか何かでまた出てくるのかね。
「ゴーオンジャー」は、よりにもよってキャラ的にも役者的にもどうにも頼りない(まあ役者さんは今のところ、皆さん総じて頼りないんだけど)二人が主役の回だったんだけど、意外やこれまでで一番良い感じのお話に仕上がってたんじゃないでしょうか。「キバ」は紅父さん、ちょっと見直したぜ、てなところ。「プリキュア」はようやく新キャラが本格的に参戦なんですな。
んでもって「ギアス」。ああ、若本さん、じゃなかった皇帝陛下もギアスの力を持っておったのですか、そりゃ大変だ(w。なんでルルーシュに弟がいるのか、とか、いろんな事に説明がついて一安心。あんだけの目に遭わされては仕方がないともいえるが、スザク君はかなり性格が変わったんですなー。
佐々木淳子「ディープグリーン」(1)、紫堂恭子「聖なる花嫁の反乱」(2)。「ディープグリーン」? まさかと思ったがホントに「ダークグリーン」の続編だった。四半世紀も前の作品の続編ってどういうんだろう。どういうんだろうと思いつつ買ってしまいましたけど。とはいえまだ読んではいませんのですが、とりあえず微妙に線が荒れてるんじゃないかって気はしないでもない。もともと線のきれいな人ではないのだけれどもね。
「聖なる…」の方も、実はまだ1巻も読んでなかったんで、こちらは晩飯の後にまとめて読んでみたけど、うん、面白い。ここまで無謀に元気な少女が主人公、ってのは紫堂作品では初めてかな? ちょっと続きが楽しみね。
こちらは元ワークのムラさんからの、「この辺にもちゃんとアンテナ張っておかんかいヴォグェ」(大意)というメールでその存在を知った、大日本絵画・刊「空想科学画報 Vol.1」(→セブンアンドワイ)。第1巻は轟天号とシービュー号の特集。「スター・トレック」関連などでも良く知られた、岸川靖さんの編集になる物なので、出来の方はかなり期待できる物になっているんじゃないかと思う。んもう、最近模型雑誌全然読んでないものですから、この本の存在も全く知らなかったです。どうもありがとうございました、ムラさん。
Vol.1と言うからには続きも出るんだろうけど、どういうラインナップが予定されているんだろう。潜水艦ネタでα号と黒鮫号、水上艦ネタでセンチネル号とマックス号、なんてなカップリング本が出るんなら、そいつは死ぬほど欲しいな。特に後者、というか強調アイテムのカップリングだとなお可(w。
昨日見たニュースではスーパーアグリ、再び窮地に、今日になってスーパーアグリ、命運は3日以内に決定(ともにF1通信)。2年連続メインスポンサー絡みのドタバタが起きるってのが、今のF1では下位に居続けること自体がチームにとって不幸でしかないことの証明みたいな気もして、何やら切ない。
出自からしていろいろと問題のあるチームではある上に、その問題の大元に居てるはずの某大企業は、どう見てもここに来て、できたら無かったことにする方向に持って行きたいと思ってるような匂いもしてくるし、いろんな意味で先行きの不安感は満載だったんだけど、それはそれとして案外、何とか乗り切るんじゃないかな、などという気もしつつあったのだが、さすがにそう甘くはないか。
本来の成績ではなく、貧乏に負けずに頑張るところを愛してくれるファンが結構居る、てのは戦うチームとしてはどうなんだ? と思いつつもまあ、ミナルディ的なチームとして生き延びてくれたらいいな、なんて思っていたんだけれどもね。
何はともあれ今週末ぐらいにはどうなるかが分かるのか。幸運を祈っときますよ。
スタッフ
監督:マット・リーヴス
製作総指揮:ガイ・リーデル/シェリル・クラーク
製作:J・J・エイブラムス/ブライアン・バーク
脚本:ドリュー・ゴダード
音楽:マイケル・ジアッチーノ
撮影:マイケル・ボンヴィレイン
編集:ケヴィン・スティット
出演
マイケル・スタール=デヴィッド
マイク・ヴォーゲル
オデット・ユーストマン
リジー・キャプラン
ジェシカ・ルーカス
T・J・ミラー
公式サイト:http://www.04-05.jp/
日系企業の副社長に抜擢され、日本への単身赴任が決まったロブ。彼の栄転を祝うサプライズパーティーは夜半まで続いていた。そんな最中に響きわたる轟音と振動。地震か? またもテロなのか? 状況を見極めようとビルの屋上に上がったロブたちは、街の一角が燃えているのを目にする。彼らが見守る間にもその火災は拡大し、やがてさらなる爆発を引き起こし……。
徹底的に空気が読めず、無神経な発言を繰り返し、肝心なところで判断力が停止してしまう人間が、常に命の危険にさらされている状況下で、手にしたビデオカメラを捨てずに走り続けることができるのか、そこに何らかの納得できる理由があったと思えるかどうかで、この映画から受け取れるにリアリティの量には、かなりの個人差が生まれるかも知れない。私はそこでちょっと引いちゃったので、どこか醒めた目で鑑賞しちゃったような気がする。よってお話としての映画じゃなく、カット割りやらショックの演出方法と言ったあたりを興味深く見ていた感じ。
素人の手持ちカメラ撮影のテイストを取ったことで、この映画はいろんな事を説明しなくていいことになっている。なにせパーティーの記録映像なんだもの。その何かは一体どういう理由で生まれ、なのを目指しているのか、そいつに弱点はあるのか、なんて事を考える必要はなくなってしまう。怪獣映画で逃げまどうエキストラたちは、ただひたすら自分が生き残るために逃げまどっているわけで、そこにそんなに深い話は絡んでくるヒマもないんだから。
そうは言ってもそこは映画。さすがに最低限のお話は必要になり、そこも素人ビデオで語らなくてはいけなくなってしまうのは、この映画のかなり大きな弱点になってると言えるかも知れない。先にも書いたけど、そんな撮影できるのかい? キミに、って部分が少々映画のドライブ感をスポイルしちゃったかな、ってところはある上に、そんなヘタレ風味なカメラマンなのに、なぜか突然やけに「狙った」風味の絵が挟まってしまうあたりもちょっと辛いか。早い話が、一人の素人カメラマン(というか、製作者としてはカメラキャリアー、程度の位置づけにしておきたかったのだろうと思うけど)が撮影した映像、と言う前提自体が、割と早い段階であちこち綻んでしまっているように見える。このあたり、本国では「トランスフォーマー」の上映前の予告で話題を造り、その後webで各種のプロモーション・サイトが作られたりしてその話題を盛り上げて本編上映になだれ込む、みたいな一連のイベント的な効果もあったらしく、そういう連続するイベントの最後の仕上げでこの映画を見るような形になっていたら、また印象は違ったのかも知れないけれど、何せこちらは、いきなり単体の映画だけを見ることになってしまった分、乗り切れないのも仕方のないことなのかも知れないな。
とうわけでこいつは、表現方法的なところでの一発芸のつるべ打ちを見て楽しむ映画ってことになるわけで、そこの所のネタ的充実度はかなり高い。そういうところを見ている分にはあちこちで「ほほう」と思わせられる絵がある訳なんだが、そこもまた手放しで喜べない側面があったりしてちょいと複雑。映画の世界にも"9/11"は確実に影響を与えているわけで、たとえばビルが倒壊した後に起きる土埃の奔流だったり、ひらひらと宙を舞う書類たち、などという絵はたぶん、"9/11"以前に作られた映画では間違いなく表現されない部分だったのだろうと思うと、印象的な絵を作るって作業も、それはそれでいろいろと難儀なことではあるわいな、などと思ったことでした。
(★★★)
「マクロスF」、「機動戦士ガンダムOO(再)」、「ペルソナ トリニティソウル」、「ToLoveる」、「xxxHolic 継」。先週分を見てテープ巻き戻すの忘れてたもんで日曜の朝は全滅。とっほっほ。
新番組が二本、というか新番組×1に続編(?)×1、なんだけど。「ToLoveる」は原作もあんまり真面目に読んでなかった(上に、さすがに最近は倅も『ジャンプ』買うの止めちゃったんで、どうなってるのかさっぱり分からんのだけど)ので良く分からんけど、いろんな意味で標準的な深夜帯のアニメって感じだな。まあなんだ、また新井里美が人間以外のモノに声当ててるところを楽しむアニメかしら。「Holic」のほうは、前作通りなノリなんで、安定して楽しめるんではないかと思います。土曜の晩が4本体制に戻ったのはめでたいけど、できたら再放送を最後に回してくれるとありがたいな。野球延びてもダメージ少ないもんね。
エリザベス・ベア 著/月岡小穂 訳
カバーイラスト 前嶋重機
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
ハヤカワ文庫SF
ISBN978-4-15-011659-0 \880(税別)
滅亡の時、<全地球凍結>までに残された時間はあまりに短く、打てる手はあまりにも少ない。外宇宙への移住計画において中国に先んじられたカナダも航宙艦"モントリオール"を建造し、宇宙進出へのとば口に着いてはいたが、中国との差は未だ埋めきれない。しかも中国側は他国の宇宙進出を阻止すべく、さまざまな手を打ってきていた。そんな中、異星人のテクノロジーを取り込んだ肉体改造を果たしたジェニーも、"モントリオール"のブリッジに乗り込むことになったのだったが…。
SFハード・ボイルドチックな前作から打って変わって、今回は宇宙SFプラス電脳SFの香りを強めにたたえた作品。さらにここに、日本のアニメ好きなら何となく連想できるビッグ・タイトルの匂いなんかもそこはかとなく漂ってきて、前作とはかなりノリも変わり、登場人物も増えていろいろと忙しい展開になっている。狙ったわけではないんだろうけど、ある時は最初の"マクロス"、またある時はいかにも"逆シャア"な展開が織り込まれてて、読んでるこちらは「ああ、なるほどそう持ってくるのね」的なニヤリ感にあちこちで浸れることうけあい。
うけあいはうけあいなんだけど、んじゃあ終始うえっへっへとニヤニヤしながら読んでいける本になっているかと言えばそうでもないところは少々辛いかも。前にマクロスを引き合いに出したけど、ちょうどあっちでフォールド・ドライブが勝手に飛んでいってしまって身動きできないマクロス、状態の宇宙船が比較的重要な舞台になり、なおかつ同じくらいのウエイトで地球上でのいろんな事が用意されているので、主要キャラの皆さんが結構地球と衛星軌道上を、行ったり来たりすることになるのが流れ上、肝心なそのお話のドライブ感を少々スポイルしてしまっているような感じがあるのが少々惜しい。
電脳SFとしての面白さ、宇宙SF、というかファースト・コンタクトSFの面白さ、ついでに少し未来への展望も交えたSFとしての面白さは存分に盛り込まれていて、かなり楽しめる作品になっているとは思うし、キャラ造形の巧さは相当なモノ(特に少々困った人々のキャラ造りは上手いと思う)なのでそこも良い感じであると思うのだが、どうだろう、物語としての引っぱり力の強さ、ってところに少々惜しいな、と思うところがあった様な気がしないでもない。書いている側がどこかで旧にふと我に返ってしまい、それが小説に少々冷ためのお水をかける結果になってしまったような気がしたな、とは思う。
とはいえ電脳系ハードボイルドから割とハード風味の宇宙SFへと遷移し、この先(もう一作ありますから)にはたぶん、ファースト・コンタクトとそれにまつわる"種"への考察、あたりまで突っ込んだ展開が待っていると勝手に期待しているので、そこはちょっと楽しみに待っておきたい気分。いろいろ不足に感じるところは多いのだが、それでも続きが気になるので、最後に一発、どかんとかましてもらえると嬉しいですな。
★★★☆
録画してたのを寝る前にながめる。アグリ問題について川井ちゃんが何か言ってくれるかな、と思ったんだけど残念ながらあまり突っ込んだ話もなく。一応このレースに関してはホンダの融資もあり出走は出来ると言うことらしいけど、相変わらずパーツも足りなく、苦労していることに変わりはない様子。コースに出てきたアグリのマシンからは、赤い色が無くなってやたらもっさりしたクルマになっちゃってた。カッティングシート引っぺがした分、軽量化に貢献した、って思うことにしとこうか。
ヨーロッパラウンドに入って、どのチームも空力的にかなりいろいろ手を入れてきてる。ノーズにくっついた妙なウィングレットとかサイドポンツーン前の複雑怪奇な空力パーツとか、ホイールに被せるカバーとか、インダクションポッドの後ろにくっついたフィンとか、フェラーリのノーズの「穴」とか…。
あたしゃ何につけ、シンプルで、かつ全体のフォルムが魅力的なキカイこそ優秀である(あって欲しい)と思っているんだけれど、複雑怪奇なBMWが結構速いタイムを叩き出したりするのを目の当たりにすると、そういうもんでもないのかな、という気分にさせられますわ。まああれはあれで、波佐本ディティールのガンプラを見る様な楽しみはあるのかも知れんけど。
特撮モノ多めの追加商品の中にあった、テレビランド・カラーグラフデラックス「GAMERA2 ULTIMATE CHRONICLES」。樋口真嗣責任編集ってことで、ボリュームはやや軽めながら、突っ込み具合はなかなかに良好。この手のムックではスルーされがちな、照明や撮影、繰演スタッフのインタビューも読めるのがちょっと嬉しい。で、繰演スタッフの根岸さんと上田さんのインタビューのところで根岸さんがこんなことを言ってる。「ガメラ2」では、あまり繰演で物を飛ばしていない、という話題に触れて…
監督には今までの怪獣映画に不満があるらしいんです。たとえば、ハロゲンランプが幾つか点いて、そこからフロンが出るだけで、重たいものがドーッと上がっていくような飛行シーンがあるじゃないですか。で、樋口監督曰く、『アポロ13』観たって、あれだけの光と煙を出して、やっとロケットが上がっていくのに、あんなしょぼい煙では、大きな質量を持ち上げている噴射には見えないって言うんですよ。で、ものすごい光と煙が出て、やっとあの巨大なガメラが上がっていくんだっていう風にしたいって。
分かってるよなあ樋口真嗣。オレはいまだにテレビの特撮物に限っては、その最高峰は「サンダーバード」だと思っているけど、それはとりもなおさず煙の量とその芝居っぷりにあると思ってる。どっかん、もりもりと立ちのぼった煙が次の瞬間にはきれいに消え、あとには国際救助隊のスーパーメカの姿が、って絵に何度しびれたことか。これ見たあとにウルトラホーク1号の発進シーンとか見てみ、悲しくなるぜ(w。
これが分かってるのに、どうして肩書きから「特技」が消えるとあんな映画しか撮れなくなっちゃうんだろうなあ、不思議だなあ。
ま、それでも「三悪人」も観に行くつもりなんだけどね。
「コードギアスikry(先週分)」、「マクロスF」、「機動戦士ガンダムOO」、「ペルソナ トリニティソウル」、「ToLoveる」、「xxxHolic 継」、「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5GoGo!」、「コードギアスikry(今週分)」。今日は久しぶりに仕事に追われてないのでぜんぶにコメントつけてみよー。
先週は詰め将棋的な、難局をどういう手段で出し抜くかってところの描写が丁寧で良い感じ、今週の分も詰め将棋的面白さを残しつつ、ルルーシュの性格の変わりっぷりのどす黒さが強調されていてなかなか面白かった。ロロはこのまま、使いっぱ的人生を送らされることになるんですかね。だったら不憫ですな。
ミス・マクロスネタが出てきて、「私の彼はパイロット」が流れて、クァドラン・ローにミリアもどきが出てきて、全編通じてヴァルキリーは動きまくり、これ以上何を求める物があるのかと思ったら、敵はさらに山岡vs海原もどきな展開まで仕込もうとしてるんでしょうか。
あ、マイクローン化の技術ってのは、双方向で何回でもできる物なんだったっけ? そこは技術革新があったのかしら。
ああ、これが恋におちた瞬間だったのか(w
めぐみの実家は八尾("やお"じゃなく"やつお"、ね)にあるんですな。綾凪市が新湊あたりだとすると、結構距離あるなあとか思ってしまった元富山県人。お話は地味にいい話だったと思う。
深夜にやるのがもったいないくらい、普通にええ感じのピンクコメディになっとるね。もっと早い時間に寝ちゃうお友達が見れる時間帯に流してあげても良いんじゃないかしら。原作マンガよりも線がきれいに整理されてて見やすいのも良いやね。
今回は一話完結じゃなく、続き物形式でお話を進めていくんですな。原作知らないので、興味持って追っかけてます。エンディングのトラ柄のモコナがちょっと可愛い。甲子園で売ったらヒットするんじゃないかしら。
「テレビでやってたから正しい」を無批判に受け入れちゃう一般市民、なんてな文明批評を交えつつ手堅くまとめた感じ、か。個人的には、毎回精神論(こちらが信じて頑張れば、あいつらは必ず応えてくれる、的な)で話をまとめるんじゃなく、時にはちゃんと機転を利かせてピンチを逆転するような話も見てみたい。今週のお話なんかは、テレビで洗脳されるのならば、逆にそのテレビに映るもの、を逆手にとって皆が「ガイアークのやってることって良くないんじゃない?」と思わせるような展開に持っていくことも可能なんじゃないかなあ、なんて思ったもので。
あと、軍平はなぜに洗脳されずに済んだのでしょう。自分のネタをテレビ画面で見なかったら、洗脳を免れるってことなのかな?
うお、素で忘れてたよ。iyenさん(ですよね? お久しぶりです)どうもありがとうございまっす。
てことで「キバ」。先週見忘れてるんで、紅パパがどうやってイクサ・システムを手に入れたのか良く分からないんだけど、とりあえずどうしようもないけど根は強者のパパと、良い子なんだけど根っこがへたれてる息子の対比は結構面白い。あと、過去の世界ではキバの側に対立しているドラキュラ・フランケン・狼男(違うよ)が、息子の時代になると僕というか使い魔的なポジションにいる訳なんだけど、この関係性の変化がどこで明らかになるんだろう。それが最終回に、無理のない形で明らかにされ、過去も現在もそれなりに納得できる結末が見せてもらえるのならば、大拍手してあげたいと思う。困ったところも多いけど、総じて楽しんでますよ、今のところはまだ。
んー、ミルキィローズの正体ってのはやっぱミルクなんですかね。一応何となくそれを匂わせるようなネタも仕込まれておりましたが。
ぜえぜえ、結構しんどいな。二回ぐらいに分けて見た方が良いかしらね。
昨日はテレビで阪神vs巨人戦を見ながらタイミングモニタで決勝を観戦してたんだった。野球の方は、9回裏、ツーダン満塁からの押し出しサヨナラ、つーちょっと出来すぎな結末で巨人ファンの皆さんご愁傷様。ま、ボールだったよねあれは。
2ちゃんではイチビリな連中がボールに連動して移動するホームベースのgifアニメとか、やたら幅の広いホームベース画像なんてのを捏造しててちょっと笑った。ま、あそこはそうやって適当に荒れるのが楽しい場所なんだけど、そんなスレに突然、短くもピリリと効いたツッコミが入るのが楽しいわけで、ニュー速で見かけた、実に秀逸な一言がこちら。
暴言はゲレンデだけにしとけ
かなり真剣に感心しました(w。
F1の方はタイミングモニタ観戦した上で、翌日録画した分を観戦。まあフェラーリの横綱相撲に近い物だったけど、フェラーリ以外のチームにはいろいろあったレースだった。コバライネンのクラッシュにはかなりヒヤリとしたけれど、特に身体に大きなダメージが残ったりはしなかった様子でそこは一安心。ただ、今年はハミルトンのクラッシュやフェラーリの序盤のもたつきとか、マシンを作る、って作業の流れの中に、なにか足りないところがあるんじゃないだろうかという気にさせられることがいろいろ起きている感じ。何事もなくシーズンが終わってくれればいいのだけれど。
何事もなく、というか逆に何事か起きて欲しいのがアグリ。CSでは今宮さんがつい、「ファンの方はこの姿を目に焼き付けておいて欲しいです」とか口をすべらすし、来年のレギュレーションを協議するチーム会議に亜久里が欠席したってニュースも、いろんなウワサの火にぱたぱたとウチワで風を送る結果になってしまったようで。まだまだ行く末は不透明だけど、どちらかというと残念な結末が待ってる確率が高いのかしらね。同じように残念なマシンで元気よく走ってるフィジケラの姿を見るにつけても、もうちょっと拓馬にも走るチャンスをあげて欲しい気はするんだけれども。
何かの弾みで瞬殺されても文句が言えないのがF1の世界とはいえ、これはもうどうにもならない所まで来てしまっているのかな。ちょっと淋しい気もするな。
あ、とってつけたような形になっちゃったけど、中嶋良く頑張った!
金城哲夫 著/竹内博 編
朝日ソノラマ
ISBN4-257-03203-0 \1200(絶版)
ウルトラシリーズの初期の方向性を決定づけた脚本家、金城哲夫の作品集。「ウルトラQ」から9編、「ウルトラマン」から、「前夜祭」の台本を含む4編、「ウルトラセブン」、「チャレンジャー(のちの怪奇大作戦)」、「戦え! マイティジャック」、「帰ってきたウルトラマン」から各1編を収録。
商売ものに手をつけるシリーズ。実は並行気味で佐々木守さんの「ウルトラマン怪獣墓場」も読んでたりするんだけど、前に紹介した上原さんと同様、佐々木さんの脚本にもかなりそれと分かるカラーが読み取れたものだけれど、金城哲夫氏の脚本からは、そこまですぐに感じ取れるカラーというかメッセージ性のようなものはさほど強くはない。あるとしたら、それは"文芸性"の様なものへの志向の強さ、みたいなものだろうか。
言いたいことはいろいろあるけど、敢えてそこは押さえて、「ウルトラ」と言うシリーズの全体的な方向性を確立するために、個性よりもシノプシスや筋立てのお手本になるようなものを書こうとなさっていたのかも知れない。特にアンバランスな世界を描こうとする「ウルトラQ」における、巨大生物パニックもの(五郎とゴロー)、侵略SF(宇宙からの贈りもの、ガラダマ)、純正ホラー(クモ男爵)、本格SF(空想都市(のちの1/8計画))、秘境冒険譚(南海の怒り)という変幻自在ぶりと、その中にしっかり"アンバランス"を外さないお話造りの巧さは、さすがと言うしかない。
「ウルトラマン」になると、基本的には"怪獣退治"をテーマに据えながら、そこに人間側の深いドラマを上手に組み込んだお話作りを作ることに力を入れてきたのかな? と言う印象。とはいえ完全に感情や思想を押さえ込めるわけもなく、本書、特に「ウルトラマン」以降の作品にたまに垣間見えるのは、組織というもののうさんくささ、いかがわしさのようなものが入り込んで来る時がある、と言うことかな。
ムラマツキャップはかなり話の分かる、渋くてナイスなミドルなのだけれど、そんなムラマツキャップでさえも「恐怖のルート87」では、高原竜ヒドラが生まれた理由についてしんみりと話を交わすところに割り込んで、「しんみりしてる場合じゃねえぞ、怪獣は俺達の手で始末せんとあかんねんぞ!」とハッパかけるあたり、意外に頭ごなしな上司像が強調されたりして、おやおやと思ってしまう時もあるんだよね(さすがに本放送の時は感じなかったけど、LD(^^;)で見直してかなりびっくりした憶えがある)。
組織と言うもの、命令を下すものがいると言うことが造り出す思考の硬直状態、みたいなものの危うさを金城哲夫は常に感じていたのかも知れない。「戦後」と言う言葉にまだそれなりの力があった時代に、組織が持っている慣性の怖さ、というのは今よりはるかにヴィヴィッドなものだったのだろうな、と言う気はする。今は今で、やっぱりこの手の慣性は怖いことに変わりはないんだけどね、って話がずれた。
基本ラインはヒューマニズムに溢れた骨太にして正統派の脚本が並んでいて、そこは大変楽しい。ただ、シンプルな脚本の奥に潜む複雑さのようなもの(資料的な意味合いでつけられた短い書簡があるのだが、結構意味深な気がする)も同時に伝わってきて、いろいろ考えさせられる一冊であると思ったことです。
★★★★
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□ まなたけ [ここで反応するのも何なんですが^^; 「店主さーん。今、手に持ってる本、うりもんなん?」 って・・・・・・まだ..]
□ rover [もう少し読んどきたい本があるので、そのあたりで満足したら棚に並べようかな、と。並べる前にご連絡……だとインサイダー取..]