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佐々木守 著
大和書房
ISBN4-479-48011-0 \1200(絶版)
「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」、「怪奇大作戦」などで数々の傑作を発表してきた佐々木守の脚本集。未制作の劇場用ウルトラマン「怪獣聖書」、巻末に実相寺昭雄、池田憲章との対談を収録。
商売ものに手をつけるシリーズ、今回は佐々木守さん特集。そこはかとなく「怨」の漂う上原脚本、ストレートな中にも疑義を申し立ててくる金城脚本と来て、今回の佐々木脚本の特徴はどうかと言えば、一言で言って「技」と言うことになるのではないかな。まずはその技巧が光る脚本群。子ども番組であることを踏まえた、シンプルな中にも起伏をつけたストーリー展開に、極めて印象的なナレーションで締める、そのラストは記憶に残る。「真珠貝防衛指令」の(真珠が)科特隊員の給料でも買えるようになったのだ、というヤツ、「空の贈りもの」の「だって春なんだもん」、ともに脚本を読んでいくだけで、そのシーンが鮮やかに甦る。
とはいえ脚本自体の個性は実はそれほどとんがっているわけではなく、お話の流れはむしろオーソドックス。それでも佐々木作品がしばしばユニークなものとして語られるのは、コンビを組むのが実相寺昭雄監督であると言うことが大きいのだろうと思う。実際、「空の贈りもの」だって、脚本読んだだけではテレビで見た時ほどには爆笑できない流れになっているわけだし。このあたりは脚本家と監督の間の信頼関係と、コラボレーションの妙が産み出したものであったと言うことなのだろう。そのあたりは巻末の対談で詳しい。作り手側(というか主に実相寺監督)の意向がうまく伝わらない/否定されたこともしばしばあるようで、そこはカントク、少々不満に思っておられるようですが、見ていた小児にとっては、監督の意向が否定されていた部分こそがガキんちょの琴線をじゃらんじゃらんとかき鳴らすことも多かったなあと、今となっては懐かしく回想されたりもする(ガマクジラのデザインとか、シーボーズのやけに人間くさい所作とか)。あ、話が逸れた。
ただし、本書にも収録されている未制作の「怪獣聖書」を見れば分かるとおり、佐々木守という人は単純な職人脚本家というわけではなく、その内面には強烈な思想性もまた含まれている訳で、それはATGと円谷の共同製作が予定されていたと言う本作品を読めば鮮烈な印象になって帰ってくる。問題作上等なATGのスタンスを割り引いても、ここに横溢する思想性、と言うかぶっちゃけ、サヨク的な匂いというのはかなり強烈。批判するだけしておいて、批判対象に対する有効な解を最後まで提示し切れていないあたりまで含めて、実にこう、(カタカナで書く)サヨク風味たっぷりで、工場労働者の倅にしてデフォルトで左翼的思考が身に付いているオレが読んでも、少々鼻白んでしまうほどのものだ。特撮パートを最小限に抑え、ATG主導でこの映画を造ったらそれなりにユニークな映画ができたのかも知れないような気もするが、同時に「ウルトラマン」大好きな自分としては、この「ウルトラマン」は自分が見たい「ウルトラマン」ではないなあとも思えて少々微妙。怖いもの見たさ的興味も無くはないが、これはある意味葬られて正解、なのかも知れないとは思った。ついでに言うなら、こいつをベースに作られた「ウルトラQ ザ・ムービー」が腑抜けなのも、まあ仕方がないところではあったと言うところだろうか。さらについでに言っておくと、いろんな意味で佐々木守の脚本の魅力は、「ウルトラセブン」の作品世界では十全に発揮されないのだな、とも感じた。
ともあれ内に秘めた思想性をあからさまに前に出すことなく、高い技巧で編まれた脚本群の読み応えは充分。「怪奇大作戦」をしっかりと鑑賞するには少々発育が足りない年頃だった自分が、今になってもったいないことをしたと思ってしまうわ。
ということで「ウルトラ」にまつわる脚本家さん、最後にもうお一人さん残ってますです(w。
★★★★
歩きながら物を読むのに夢中で、前方不注意で電柱に激突する人間、ってのを初めて目撃した。
本好きのメガネっ子美少女なんかじゃなく、教習所の入学案内を読んでるお兄ちゃんだったので萌えもクソもありゃしませんでしたが。
夢枕貘 著
カバーデザイン 岩郷重力 + WONDER WORKZ。
創元SF文庫
ISBN978-4-488-73001-7 \980(税別)
同名の短編集としては3度目の増補版。サイコダイバー・シリーズの原型となる「てめえらそこをどきやがれ!」、既出、新録の"タイポグラフィクション"を追加した短編集。
夢枕貘はSFマガジンの新人賞に応募したが一次審査も通らず、商業誌で作品を発表するようになるのは、奇想天外誌が登場した後と言うことになるのだそうで。言われてみれば確かに、SFマガジンには載りづらく、それ故他誌が歓迎したという結果が納得できる様な作品が並んでいる、と感じられる。「サンデー」じゃダメだけど「マガジン」なら巻頭カラーよ、みたいな。全体的なトーンが、なんというのかな、伝承ベースの怪奇譚のスタイルをとった怪奇SF風味の作品が並んでいる、感じ。
そんな中で、新規で追加された「てめえらそこをどきやがれ!」が明らかにお話のノリとしては異彩を放っているのが興味深いというか、短編集を編むという作業が案外難しいものだと再確認させられるというか。いずれにしても20代の夢枕貘が書いてきた作品たちを改めて読み返してみると、若い頃からすげえなあ、ってのと昔からこうだったんだなあ、ってのがごちゃ混ぜになって、面白い。
全体に読み応え重めの作品が並び、その読後感を最後の愉快なタイポグラフィクションが軽く中和してくれる作品集。よく考えてみればバカSFに分類されてもおかしくないのだが、山好きが山の話を書くと、どういう訳だかお話が感動的になってしまう、という法則を地でいくような「山を生んだ男」がかなり良い。
★★★☆
岡田斗司夫 著
新潮新書
ISBN978-4-10-610258-5 \680(税別)
2006年、ロフトプラスワンで行われたトークショーをベースに、「オタク」と「昭和」のメンタリティがすでに死滅しているのに、そのことに気づかない、または気づこうとせずに旧来の価値観で物ごとを問題視して、何ら有効な解を出せないでいる現状にチクリと一針、刺してみるような本。
基本的にノーマルポジションの人向けに書かれた本であって、いわゆる「オタク」の側にいると自覚できている人、特にオレみたいに著者が「第一世代」に分類しているオタク的には、「まあそうだよね」的な感想しか持てなかったりはする。まあこの、「まあそうね」的鷹揚さもまた、第一世代オタクの特徴である、と著者に指摘されると「それもそうだよなあ」などとも思ってしまうわけだが。
全体的には彼の「オタク学入門」などでも少し触れていた、第一〜第三世代のオタクの分類とその特徴説明、現在の「オタク」の主流である「第三世代オタク」が、オールドタイプ(第一、第二世代オタクを便宜上こうまとめちゃいますね)のオタクたちと決定的に違う点を指摘し、彼らの特質が、実は今の日本の閉塞状況を生み出したものと根っこは同じなのだ、という話に持って行く。
周りを気にしない、あるいは周りに向って積極的にアクションを起こすのがオールドタイプ・オタクの特徴だったとしたら、現在の多数派であるところの第三世代オタクの特徴的な部分というのは、自分のアイデンティティを常に気にし、自らがここに行くと決めた方向性と、それ以外の他者を常に差別化して考えるところにあり、その状況を端的にあらわしているのが「萌え」というワードである、と言うあたりの分析はかなり興味深い。外国の子どもたちと日本の子どもたちの決定的な違いとして「小遣い」の存在を指摘し、これが故に日本では、「子供じみた大人」と「大人びた子ども」が溢れかえることになってしまった、ってあたりの指摘も面白いし、「オタク学入門」でざっと分類しただけだった、第一〜第三世代オタクについて、さらにつっこんで「貴族階級」、「エリート階級」、「センシティブな層」と定義づけたあたりも、読み手にとっては分かりやすい喩えだと思う。
ただ、ね…
「オタク」と言うワード自体が、オタクがオタク自身を規定するために作った言葉ではないわけだし、そもそも「オタク」で規定されるキャラクターの定義自体がはっきりしていたこともない。全ては誰か、「オタク」の世界から一歩距離を置いたところにいる人物によって用意されたものであるわけだし、規定する、と言う行為自体が規定のためではなく、ぶっちゃけてしまえば「商売」のためのツールとしての命名であったはずで、少なくとも「オタク」と呼ばれてきたオタクたちは誰一人、今日からオレのことはオタクと呼んでくれ、なんて言ったわけでもなく、全ては誰か、他者の思惑で生まれ、育ってきたのが「オタク」というワードでありその名で括られるエクメーネであったわけで、その存在を最大限に利用して来たのは他でもない、「トップをねらえ!」でオタク市場の可能性を世間に知らしめ、「エヴァンゲリオン」で(著者が定義するエリート階級であるところのオタク第二世代を熱狂させることで)オタクの世界に埋蔵されている、バカにならない熱量の掘り出し方を多くの(商売)人に教えてくれた、ゼネラルプロダクツ - ガイナックスの制作集団ラインではなかっただろうか。
「オタクはすでに死んでいる」、うん、そう思う。でも「オタク」(括弧付きのオタク)を殺した(というか、死期を早めた)のは岡田さん、あんたたちだよ、って気持ちも完全には拭えないのだよなあ。
★★☆
買ったのはちょっと前なんだけど、太田垣康男「MOON LIGHIT MILE」(16)、こなみかなた「チーズスイートホーム」(5)。連載時未読で、コミックスが初見になるもんだから、今回の「MOON LIGHIT MILE」はかなりびっくりしたぞ。えー!? ロストマンこれで退場なの?
お話的には月開発がとっかかりから発展期に入り、それまでの米中二極による宇宙での覇権争いに、第三世界の新規参入勢力が入ってきた時代での新章開始、みたいな流れになるのかな。少し前に三宮の「安兵衛」でカツ丼食いながら読んでた「スペリオール」で、突然宇宙に旅客船が飛んでてそいつがハイジャックされたりするんで「急に文明が発展しとるなあ」とか思ったのは、なるほどゴローたちの時代から、10年ばかり時間が経った世界になっているからだったのね。10年後の月がどうなっているのか、詳しくは以下次号。
サンスポではスーパーアグリは資本提携へ F1撤退の危機回避。しかしF1速報では鈴木亜久里、新パートナー候補(ヴァイグル)を提示するもホンダF1は懐疑的。さてどっちなんでしょう。一応アグリのトランスポーターはイスタンブールに向けて動くことは決まっているとか、でもアグリのマシンはブラッカリー(ホンダの本拠地)に移されたとか言う話もあるし、何が何やら。ヴァイグルとの交渉は一度ご破算になったような報道もあったし、それとタイミングを合わせるかのように、ホンダからは「これ以上はアグリに金ださねーよ」というリリースが出てたりしたんだが、そのヴァイグルとどうにかしてヨリが戻せたってことなんだろうか。単にサンスポの先走り報道? どうとでも取れる話ではあるけど、とりあえずアグリにとって良い結果が出てくれると良いんだが。
とはいうものの
こんな風にシリーズの途中でドタバタと決まるメインスポンサー、なんて物に全幅の信頼なんか置けやしないのも分かりきった話なんで、よしんばトルコには参戦できたとしても、それから数戦と経たないうちに「やっぱウチら降りますわ」的な展開が待っていないとは言えないわけだし、先行きは相変わらず暗いとしか言えないよなあ。キヤノンさん、F1にまた金出しませんか? 無理か、今となっては。
ATOK2008 for Windows AAA優待版、ダウンロード版の単体パッケージは4725円、5月8日までの期間限定で、Just My Shopのポイント2倍だとか。んじゃ行っとくかー、ってことでダウンロードしてインストール。今のところ、明確にここが良くなったとか言うのも感じないけど、とりあえず旧バージョンの設定をかなりしっかり引き継いでくれるようになったかな? 前もそうだったかな? みたいなあやふや感。
長寿ソフトはどれも、どんどん便利になっていく時期があり、その後ソフトウェア的には一応完成の域に達してしまって目玉が無くなってしまう時が来て、それから後は良く分からんオマケがどんどこ増えていって、余計なお世話的な機能が勝手に追加されて、最後にはバカにしとんのかい、って思っちゃうことになる訳なんだけど、ATOKもそろそろその域かね。
今バージョンではブラウザのフォーム入力欄などにフォーカスが行くと、IMEの現在ただいまのステータスが表示される。この機能自体は前からあったような気はするんだけど、今回のバージョンから、IMEがアクティブだと、こんな感じのメッセージが追加されるようになってた。
確かにDOS時代であればFEPをアクティブにしたら、画面左下にFEPオンのステータス表示がでて、なおかつこの表示は他のアプリケーションで遮られたりする事はないのだけれど、ウインドウシステムではIMEのステータスが今どうなのか、が他のウインドウで見えない時もあるので無駄ではないのかも知れないけど、なんかなー、親切心なんだとは思うけど、それでもなんかバカにされてるような気がしちゃうんだよな。わかっとるっちゅーねん、そんなことは、と、ついムッとしてしまう心の狭い私。
ひかわきょうこ「お伽もよう綾にしき」(4)。3巻で結構動きがあったんでどうなるかな、と思ったんだけどなるほど、そういう流れか。ととさまの(自称)ライバルだったわりに退場のタイミングが早かった彼、しゅごキャラとして再登場の運びになったようで。基本的にどうしようもなく極悪、なキャラが登場するのは希なひかわ作品ゆえ、こういう展開もありなんだろうな。今後の美形キャラ二人の掛け合い漫才が楽しみね。伝記ロマンにかつて「父と娘」だった関係性が、「時間を止めて待つ」ことになった父と、その間に10年の時を駆けちゃった少女との間でどう変質するのか、ってあたりも今後の興味の対象ってことで。
続きが来るまで半年以上待たなきゃいけないのが、なんとも辛いんだけどね。
スーパーアグリF1チーム F1ワールドチャンピオンシップ撤退発表(F1通信)。来る物はやっぱり来た、ってお話で、やはりどうしようもなかったのか、というところか。今年はあまりに悲惨だが、去年、一昨年の頑張りっぷりは見ていて楽しかったよ。短い間だったけど、ありがとう。
それはそれとして、自分のニュースの読み方が決定的に間違っているのかも知れないんだけど、ここまでの一連の流れっていうのを大ざっぱに整理してみると…
ってなことになるのだろうか。それにしても良くわからんのは、「自分でスポンサー探してね」と言っておきながら、有望そうな(そうでもない気もするけどさぁ)スポンサーが登場したにもかかわらず、そことのパートナーシップについて難色を示したり、いくらセカンドチーム扱いとはいえ、よそのチームのトランスポーターの動きに邪魔をしかけたりするホンダ、またはニック・フライとはいったい何様なんだ、と。ニュースとしての元ソースがどこなのかわからないんだけど、1-800-F1Newsでは鈴木亜久里、フライに捨て台詞なんて記事が出てたりする。そりゃ亜久里からしたら、「ニック・フライがこうしたことを突然いろいろなコメントしたのか理解出来ない。ホンダは我々の後援者であり、彼はホンダ自身のCEOではないのだからね」
なんてグチの一つもこぼしたくなるってもんだろう。
そういえばアグリに関しては、そもそもホンダはアグリを支援すると口にはしたが、実際問題彼らがグリッドに付く事は出来ないと踏んでのリップサービスであって、それを覆してホントにマシンを持ち込んできたアグリに少々焦った、なんて話をどこかで見かけた(すいません、ソースがどこにあったのか、思い出せない)けど、案外ホントの話だったのかも知れないなあ、なんて。
だとしたらアグリへの拍手、2割増しぐらいにしてあげたい気分ではあるね。亜久里本人はもうこりごりだろうけど、またこんなチームがF1に挑戦して欲しい気はするな。
近所のブクオフの100円棚で見かけたもので、ついふらふらと。停止線を1冊オーバーした状態で一旦解脱していた例のシリーズ、「火の山」「ヤーンの朝」(グイン・サーガ 102、103)。もはやごひゃくえん読者すら裏返して、ひゃくごえん読者でございますが。
さすがに3年も間があいちゃって、かなりいろいろ忘れてるんだけど、その辺を思い出しつつ「火の山」。アルゴスとゴーラの紛争に武力介入したグインによって重症を負い、死線をさまようイシュト、一方グインとスカさんは、突如発生した大規模な山火事に追われ、こちらも絶体絶命の危機に…、ってなお話。"はかない"やら"か弱い"やらの形容詞が付くキャラが最小限に抑えられ、代わって話の中で割とキイ・パースンになっているのが、故アリさんだったりグラチーだったりするんで、お話の牽引力は結構なもの。死線をさまよった末に自分自身の力だけでLv.3に進化したイシュトとか、久しぶりにかなり真面目なグラチーとか、それなりに読みどころはあると思う。特にイシュト完全復活は、なんだかんだで同慶同慶。
続く「ヤーンの朝」は序盤、またもやはかないはかない言うてるキャラが出てくるんで、あー戻っちまったか、と思ったんだがそこは案外控えめで、マルコ、カメさん、ヴァレ君のグチ吐き合戦、グラチー対イェライシャの爺さま魔導師大決戦、マリウスの(作品世界的な意味での)先祖返りと、それなりに見どころあり。あらあらどうしたの、面白いじゃないの(w。
近所では104が無く次が105だったんで、今回は2冊だけ買ってみましたが、なんだな、偶然続きを見かけたら何とはなしに買うかもしれないな。何だかんだで「放浪編」の3人組がいきいきしていると、このシリーズは楽しめるのかも知れない。
とはいえキャラを問答無用でお馬鹿さんにしてしまう近年の温帯クオリティも健在で、103巻では赤毛のゼノン君が毒牙にかかってしまってご愁傷様。もともと筋肉しか取柄の無いようなキャラなのに、ほとんどぼんやりさん扱いまで格下げされてしまって、ちょっとかわいそうでしたわ。
最新のビルドは9972。Operaはいつもそうだけど、バージョンアップしたての時の「お、速いね」感はいつもの通り。すぐわかるところやそうでもないところで、いろいろ変わっているんだろうけど、個人的に一番嬉しかったのは(これ、このビビルドで可能になったのか、beta2がリリースされた時からそうなのかはわからないんだけど)、Speed Dialの表示数をiniファイルで編集できるようになった事。
Opera9で登場したSpeed Dial、少々地味ながらも案外便利で気に入ってたんだけど、表示できるDialが九つ、ってのが微妙に物足りなかったのよね。あと二つ三つ、登録したいところがあるなあと思う時があって。そこが改善されてて、ちょっと、いやかなり嬉しい。まだちょっと、ちゃんとしてないところもあるんだけど、かなり使える感じになってきたかな。ちなみにレンダリングエンジンの名称は、マーリン→ケストレルと来て、最新バージョンはドラゴンフライなんですな。ちぇ、グリフォンとかニーンになってたら嬉しかったのに(w。
始まったけどまだアグリの話を引きずる。まずはF1キンダーガーテンから、大島本田技研担当役員に聞く・1/4。1/4なので以下2,3,4と続くんだが、まあなんだ、全体としては木で鼻を括ったようなインタビューで、総じて何かが分かってくるようなものではなく、いみじくも続く覆面座談会座談会 見えてきたものと見えないもの(タイトルはママ)で、結局「オレが偉い」とも「オレが悪かった」とも明言できる人間が登場しないまま、プロジェクトだけはどんどこ前に進んでいく、今の日本のありようの一端が垣間見えるような気もしてくる。
全体に薄味な記事&座談会で、今回の騒動の末の一部始終が見えてくるようなものでもないけれど、それでも問題点のなにがしかは、かすかながらも浮き彫りになったんじゃ無かろうか。
今年は現地取材が激減してしまって淋しいけんさわ氏も、今のところは言える範囲で言えるネタもそれほど多くはないらしく、この騒動の裏側で何があったのか、全部が明らかになるのはまだ先の話、というかそもそも、全てが明らかになるような時も来ないのかも知れないな、と言う気はする。
それはそうと「覆面座談会座談会」(だってそう書いてあるんだもん)の"通りがかりの謎の人物K"の正体が、実は寸゛さんだったりしたら面白いんですが、さすがにそれはないか(^^;)。
ああ、あとバーニー、場所的な余裕ができた(F1通信)は、いくら何でもあんまりだと思うぜ(つoT)。
□ 寸゛ [それは、ないです。笑。まあ、大体我が意を得たりという感想ではありました。]
□ rover [残念(w。 そういえばけんさわ氏は、同じ大島氏のインタビューから、ホンダサイドもそれなりに一生懸命だったんだ、という..]
□ 水上紫煙 [確かネットの書き込みだったと思うのですが、参戦初年度に鈴木亜久里は、 「本当はF1なんかやりたくなかった。電通とフジ..]
□ 寸゛ [覆面座談会座談会の言葉を借りますれば、その「一生懸命だったホンダサイド」とは「どのホンダなの?」ということなんでしょ..]
□ rover [>水上さん そしてフジテレビはあっさり一貴に鞍替え。さすがにシビアですね。 >寸゛さん そこは確かに。でも、桜井さん..]
フリー走行前にちょっとお湿りがあったようで、ウエット履いてもいいよ、っていうコンディションだったけど、道はどんどん乾いていっている模様。バリチェロのレース出走回数がパトレーゼの256(おお、安定している)を抜いたってことで、アニバーサリー・ペイントがされている。
アグリが撤退して出走20台となったレース、今回からQ1、Q2でノックアウトされるのがそれぞれ5台という事になった。最初にノックアウト食らうのが、これまではアグリの2台を見込んで4台だったものが、アグリの2台抜きで落ちるのが5台になったという事で、Q1がシビアになるんじゃないか、というのがおおむねの予想という事らしい。
そのQ1で早々とノックアウトされちゃったネルシーニョ。ルノーのマシンのポテンシャルがそもそもそのあたりなのか、ピケがまだまだなのか(知らないサーキットには弱いようですな、彼)、アロンソがでたらめに上手いのか、どれなんでしょ。
最終的なグリッドは赤・銀・銀・赤・白・紺1・黄。トルコに強いマッサがポール、前戦のアクシデントも何するものぞな感じでコバライネンがその隣。ハミルトンとライコネンがその後ろにいるんで、スタートで無事に波乱(なんだそりゃ)が起きたら、面白いレースになるかも知れないな。
新しく始まった番組をためしに見てみたり、見れないはずの番組も見ちゃったりで、「仮面のメイドガイ」、「図書館戦争」、「二十面相の娘」、「マクロスF」、「クリスタルブレイズ」、「機動戦士ガンダムOO(再)」、「ペルソナ トリニティソウル」、「ToLoveる」、「xxxHolic 継」、「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5GoGo!」、「コードギアスikry」。あと、本来見る事はできないはずなんだけど「アリソンとリリア」に「ネットゴーストPiPoPa」なんてのも。
S&W M29に基づく銃社会やトランザムをテーマに乗せ、1人の男の成長劇とラグス・タウンと呼ばれるシティを舞台にしたSFアニメとなっている。などという、もはや日本語になってない説明があったけど、5話まで見た限りじゃあ、全然そんな話にはなってねえなあ。
タイミングモニタでリアルタイム観戦はしてたんだけど、本日改めてCS版を拝見。今回はレース後のトップ3インタビュー、特にキミ編がいろいろ興味深かった。レース開始後早々にピットに入ったコバライネンは、キミとの接触が原因でタイヤにダメージを負ってたんだとか。キミの方もフロントウイングにダメージを受けたようだけど、タイミングモニタの数字の上では、それほど遜色のない走りをしてたよな、って感じで。むしろ第2スティントが遅く感じたんだけど何があったのやら。単に重量の問題なのかしら。
レースはまるでミハエルがいた頃のフェラーリみたいなことを、割と手堅い印象のあるマクラーレンが取ってきたのでちょいと驚いた。タイミング的に惜しいところでマッサは食えなかったけど、ぎりぎりのところでキミは押さえきって二位。終盤は1秒以下の差でキミが追い回してたけど、本人も本気で抜く気はなかったんだろうな。インタビューでもポイントちゃんと取れてよかったよ的発言してたし。
川井ちゃんも言ってたけど、ぎりぎりまでブレーキのタイミング遅らせて、鋭い突っ込みで前走車をぶち抜くキミ、って絵ももっと見せて欲しいよね。
少々不運だったコバライネンが下がったもので、4位以下にBMWが続き、ルノー、レッドブル、ウィリアムズが一台ずつ。フランク爺さんは鼻持ちならんが、金がなければ知恵と経験。そこらの埋蔵量が、やっぱ爺さまと亜久里では全然違ったんでしょうな。
あちこちで画像のポップアップや、マウスオーバーでいろいろ芸をやって欲しいとおっしゃるクライアントさんからの仕事を請けてて、そのあたり現行サイトで利用しているスクリプトを流用した方が良いのならそうするけど? って声をかけたらば、「弊社で作成したスクリプトがありますのでそれでやってください」って返事をもらった。おお、そりゃありがたい。
で、もらったスクリプトを覗いてみたら、全ての関数名が"MM_"で始まってた。
ま、御社が作成した、というかまあ、少なくとも生成したとは言えなくもないんで別に良いですけど、それなら別に送ってもらわなくても、こっちでどうにでも出来たんですけど、とは言わない約束だわな。それはそれで分かりましたから適宜対応させていただきますよ。
そんなことより…
わたしゃ世の中に、Fireworks PNGぐらい鬱陶しい存在はないと常々思っている者なんだが、鬱陶しいで簡単に片付けるわけにもいかんなあと言う気もしてきて、鬱陶しいから陶が抜けた気分になりつつある。Fireworks CS3、かなりメジャー目なアップグレードされてる感じだ。ひとつ前のFireworks8で追っかけられない機能が結構追加されてるみたいね。Photoshopで言うところのレイヤーグループに近い機能が少し進化したみたいで、これまではアニメーションGIFのフレームで騙し騙し使ってた、マルチレイヤーっぽい機能がCS3では一歩進んでいるみたいだ(曖昧な物言いですいませんね、基本的にこのツールのキモを理解してないんですよ)。
一応後方互換は確保されてるようなので、ウチに送るデザインファイルはFW8互換のデータで送ってもらうようにしてるんだけど、なんかこう、自分がAIのバージョンは8じゃなきゃダメだ、と言い張る古いタイプのデザイナーと同じような、めんどくさい存在になりかかってるんじゃないかって気がして少々困惑気味。
制作チームとのお付き合いでツールのアップグレードを考えなくちゃいけない、ってのはなんだか面白くないんだけど、そうも言ってられませんかねえ。みんなが要らん気遣い無しにデータのやりとりが出来るんなら、それに超した事はないわけだし。
個人で請ける分にはPhotoshopと秀丸があればたいがいの需要には対応できるのが分かってるだけに、なんともいえん敗北感を感じるわ。快適なお仕事環境への先行投資額としては、まあそれなりにリーズナブルとも言える値段ではあるのだけれども。
金曜日にもらった古本の注文の内の一冊がどうしても見つからなくて。今、軽石庵はマンションの6畳間に本棚6本、大小の段ボール約50箱(多少部屋からは溢れてますが)で、約7400冊の在庫があるんだけど、おおむねどの本がどこら辺にあるのかは、自分ではほぼ把握してたつもりだったんだけど、たまに「あれはどこに入れたっけ」な本が出てくる事はあって、今回の1冊がまさにそんなブツ。二日にわたって倉庫番よろしくあっちの箱をこっちに移してがさごそ、こっちの箱をあっちに移してがさごそ、途中でイヤになってニコ動に逃避、また探索、途中でイヤになって少し仕事(ぉぃ)、の繰り返しだったんだけどいっかな発見できないまま二日経過。これは「ごめんなさい、在庫切れてました」メールかなあと思いながら、昨日は酒飲んで映画観て寝て、今朝、最後にダメモトでもう一度捜してみたら…
あったね(^^;)。
マーフィーの法則ってのは確かにあるわ。失せものは一番最初に捜したところに隠れている可能性が一番高いのね、はあ。
てことで今日はお出かけですよ。昨日の晩見てたのは、黒澤版「隠し砦の三悪人」。ええ、予習も済んだのでこれから樋口版を観に行ってまいります。
本日はTUX導師とミニオフ。お題は「隠し砦の三悪人」。映画については改めて書きますが、樋口真嗣が抱える最大の問題点は、何をやってもそこそこ出来ちゃうんだけど、できたものが皆同じ、ってところにあるんじゃないかと思ったです。まあ詳しくは酒を抜いてから書きますよ。
今回のオフのコースは、(かわり映えしないけど)インデアンカレー→茜屋→映画→で、屋上行く気満々だったのに野宴は第3日曜は定休日だわ、それ以外の屋上はまだ稼働してないわでオジサン二名少々おかんむり。結局いつもの通り天狗→釜山コースでビールとマッカリをぐびりぐびり。何だかんだで楽しかったのでまあいいですけど、次回は絶対屋上に行きたいぞ(ちなみに来週の土曜の野宴、雨降ったら満席だそうですぜTUX導師)。
久しぶりに音楽CDなんてものも買ってみた。神戸のCDショップじゃ見つからなくてね。「キミキス」のOP、「ひだまりスケッチ」のEDを歌ってるmarbleのフルアルバム、「虹色ハミング」。三番街のジョーシンでようやくゲットしたんだけど、よく考えたらこの手のCD、三宮でもアニメイトあたりに行けば簡単に買えるんじゃないかと今ごろになって思いついた。いやまあ、あそこはちょっと恥ずかしくて入りづらいんだけどもさ。
スタッフ
監督:樋口真嗣
脚色:中島かずき
オリジナル脚本:菊島隆三、小国英雄、橋本忍、黒澤明
音楽:佐藤直紀
出演
坂野友香
松本潤
長澤まさみ
宮川大輔/甲本雅裕/黒瀬真奈美
生瀬勝久/古田新太/上川隆也
高嶋政宏/國村隼
椎名桔平
阿部寛
公式サイト:http://www.kakushi-toride.jp/
隣国山名の侵攻に、敢えなく秋月の国は落ちた。君主も討ち取られ、城には山名の兵たちが殺到する。だがその時すでに、もう一つの隣国、早川との同盟のための軍資金、金100貫と今やただ一人の跡取りとなった雪姫の姿は城内にはなかった。直ちに雪姫と軍資金の探索を開始する山名勢だったが……。黒澤明の痛快時代劇のリメイク。
前と同じ脚本使ったからってリメイクが上手くいくとは限らないのは織田さんが証明してくれているんで、そこを大きく変えてくることは別に悪いことじゃない。オリジナルは多分、短気な現代の観客からしたら少々冗長に感じられる部分も無いとは言えないと思うし、そこを少し整理することで、展開がスピーディーになるならそれも良いだろう。オリジナルの冒頭部分をかなりカットして、いきなり崩壊した秋月のお城からお話を始めたあたりで、「ああ、そうくるのね」と思ったけれど、まあそれもありか、的に話は追っていける。問題なのはオリジナルから変更を加えたり追加したパートが、ことごとくつまらん、ってあたりではなかろうか。
オリジナルはまことにシンプルに、お家再興を目指すお姫様が、その目的の達成のための第一段階である同盟国への脱出行を成功させられるか、ってところに絞られているんだが、リメイク版ではその目的以外に、悪の親玉は倒さなくちゃいけないわ、サムライの手前勝手な都合で虐げられる民衆に思いをいたさなくてはならないわ、若手の美男美女が主役なんだから、恋愛成分のひとつも追加しなくちゃいけなくなっちゃったとか、いろいろやらなきゃいけないことが増えてしまい、それを律儀に全部入れるもんだから、オリジナルとは違った冗長さが生まれてしまったように思う。結果、2時間にわずかに足りないはずの映画が、どう見ても体感時間が2時間オーバーに思えるものになってしまっていた。よかれと思って足したものがことごとく、いらない要素だったって言うことだろうか。
絵造りも役者のお芝居も、単品の要素としてみたら間違ったことは何も(いや、ほとんど、ぐらいにしておこうか)やっていない。オリジナルに比べてはるかに進歩した音響効果も良い感じなんだけど、で、もっと言うなら一本の映画として見たときにも実はそんなに大きく"外して"はいないモノが出来ていたと思う。ぶっちゃけこれはこれで楽しめるんだ。お正月になんの気なしにテレビのスイッチつけたらやってた3時間スペシャル、だったら。でも、「隠し砦の三悪人」を名乗って、お客からお金を取って見ていただくとしたら、これは少々オリジナルに失礼なような気はしないでもない。
この映画は"三悪人"のお話であるはずなのだけれどね。オリジナルの三悪人は、二人の小悪党と一人の悪鬼だったはずなんだが、リメイク版の三人は虐げられてきた怒ってる若造とただのバカと忠義バカで、そもそも"悪人"がいない。オリジナルの三悪人のそれぞれの"悪"っぷりが鮮やかだから、お話に適度の緊張とユーモアが生まれ、それがラストの、言いようもない爽快感をうむ原動力になっていたと思うんだけどな。
あちこちで言われてるとおり、この作品はオリジナル作品を元にして、かつオリジナルから少なからぬインスピレーションを得た、SWNHにも色気を見せた作品になっているんだけれど、リメイク版を見た限りでは、「隠し砦の三悪人」のリメイクではなく、「スター・ウォーズ」にインスパイアされて時代劇作ってみました、で売った方が良かったんじゃないのかね、とさえ思えてしまう。詰まるところオリジナルへの敬意が感じられないんだ。これは「日本沈没」でも感じたんだけれど、樋口真嗣という人は、オリジナルを大好きなんだけど、尊敬していない、というか敬意の払い方が分からない人物なんじゃないだろうか。好きなものを面白がって、「なあ、こんな面白いものがあるんだぜ」的な表現は出来るんだけど、「なあ、こんなにすごいものがあったんだぜ」を伝えられない人、というか。
だって、ね、樋口さん…
「裏切り御免」のその使い方にOKを出したあんたは、ホントにそれで良いと思ったのかい? それで良いと思ったのなら、あんたは特技監督以上のことをしちゃダメだ。藤田進が「裏切り御免!」と言い放つシーンは、オリジナルで最高に気持ちが高揚するシーンなんだぜ。他にお客がいなかったら、ハン・ソロばりに「いぃぃぃーやっほぉう!」ぐらいかけ声かけたくなるシーンでのセリフなんだぜ? その新たな使い方があれで、それがなにか新鮮だと思ってるなら、あなたに本編の監督をする資格はないと思う。私は樋口真嗣が作る"絵"はものすごく好きなんだが、いまだに樋口真嗣の"映画"を絶賛できないでいる。この気持ちを裏切ってくださいよ、樋口さん。ファンからのお願いなんです、これ。
まあね、久しぶりに平成ガメラシリーズのヒロイン(え?)、雪乃に会えたのは嬉しかったんだけどさ。
(★★☆)
シオドア・スタージョン 著/若島正 編
カバー装画 松尾たいこ
カバーデザイン 祖父江愼・安藤知良
河出文庫
ISBN978-4-309-46302-5 \880(税別)
近年再評価の動きの目立つスタージョンの作品群。日本でのその流れを産み出す元になった2003年の短編集の文庫化。表題作他7編収録。
そのネームバリューに比べて、まとめてがっつり読んだなぁと言う記憶がかなり稀薄な、不思議な作家が自分にとってのスタージョン。翻訳された長編の数が少ないことと、日本で目にする機会が、さまざまなアンソロジーに入った作品で触れてきたことが、その印象の大元なのかも知れない。さまざまな作風が並ぶアンソロジーのなかにあっては、スタージョンの持つ作風や雰囲気といったものが、彼の作品を読んでいる間は感じられても、続いてやってくるのが別の作家の作品と言うこともあって、少々持続性に欠ける恨みはあったと言えるのかも。そこで本書。一冊丸ごとスタージョンの作風に浸かってしまう経験が可能になっていて、その結果得られる読後感は、彼を形容するときに必ずつきまとう、「奇妙」と言う言葉に他ならない。
SF以外ではあり得ないと思う気持ちと、これはSFで括って良い話なんだろうか? というちょっとした疑問。SFじゃないかも知れないけどそれじゃなんなんだろう、と思えるような瞬間。そもそも今読んでるこれはなんなんだ? 的な途方にくれる感じ。そんなものがいろいろ、無い混ぜになってやってくる、まさに「奇妙」としか言いようのない読後感が待っている。
読み終えて感じるのは純粋な満足感ではあり得ない。それでは不満だったのか? と聞かれたら、いやそういうわけではなくて…、と口ごもってしまうような作品が並んでいるのだね。目もくらむような奇想が並んでいると言うわけでもなく、どちらかと言えばありふれた日常を背景に、何かを壊そうとしながら同時に何かを過剰に保守しようとするお話の展開ぶりとか、総じて油断のならない一冊で、あまり気楽に向き合うとかなり痛い目をあうことになりそうな短編集。「いやー面白かった」とはとても言えないのだけれども、かといってあっさり「読んだ読んだ。さあ次の本」と進むこともちょいと躊躇してしまうような変わり種。まことにもって「奇妙な」一冊であるね。
★★★★
半日仕事だ。「マクロスF」、「クリスタルブレイズ」、「機動戦士ガンダムOO(再)」、「ペルソナ トリニティソウル」、「To LOVEる」、「xxxHolic 継」、「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes プリキュア5 GoGO!」、「コードギアス 反逆のルルーシュR2」、「ブラスレイター」。
今回は全長400メートルと、初代の半分以下のサイズで"マクロス"を名乗る強攻艦、にかなり燃えちゃった「マクロスF」、地味ながら結構、ええ具合に桃色、食いつきのクセは強いが意外にオーソドックスに良作な「Holic」、で土曜深夜はまあいい感じ。日曜朝はハント君とケガレシア様の関係性がこのあとシリーズ展開に絡むんならちょっと面白くなるかなあ、な「ゴーオンジャー」、キバの力をパクっちゃうイクサーの機能はちょっと面白いな、だった「キバ」。
で、ノーマークだったのを激しく後悔したのが「ブラスレイター」。これ、かなり良いわ。
監督板野一郎、チーフ脚本小林靖子、制作はゴンゾ。板野一郎でゴンゾなものだからメカ周りへの執着が半端じゃない。ただ、サーカス優先のメカアクションアニメかというと決してそういうわけでもなく、ベースになるストーリーはかなり重たく、「神」の存在みたいなものに対してもそれで良いのかい? みたいな(わたしゃ神様信じないので、その問いかけの軽重が根本的に分からないんだけれども)異議申し立てがあったりして油断できない。その上で絵の方の妙なこだわり(トヨタ2000GTだの、路地裏にひっそり停まってるポルシェ356だの、いらんところで妙に凝ってるんだよね)で楽しめたり、近未来のレーシングバイクのレギュレーションで「へえ」とか思ったり、基本ラインとはちょっと外れたところでも楽しめる要素があってちょっと面白い。これから追っかけます。
SF作家の未来透視力は凄いもんだ、と言う話ではもちろん無くて、世間じゃVistaがどうしたこうしたと賑やかなこのご時世に、ようやくWindows XPを購入した、つーわけで。
基本的にWindows2000でもなんら困ることはないんだけれども、世間ではIE7なんつーものが絶賛増殖中だし、Vistaと同時に登場したメイリオフォントなどという厄介なものが、これまたこの先それなりにシェアを伸ばしていくんじゃないかと思われる昨今、メイリオでのwebコンテンツの見え方が確認できないweb屋ってどーなんだよ、ってところで。
Vistaはどうも良い話を聞かないんでどうしたものかなあと思ってたんだけど、ここに来てXPでもメイリオフォントが使えるようになったってことで、重い腰を上げてXP Professionalのアップグレードバージョンを購入。三宮のせいでんに一個だけ在庫がありましたわ。
家に帰ってごそごそとアップデートしてみたんだけど、OSのインストール自体は全くトラブルなくさくっと完了、したんだけどなぜかネットワークを認識してくれなくて相当凹んだ。どうもXPは、ハード的にそれらしいネットワークアダプタを見つけると"1394接続"なるモードを優先的に実行し、W2Kまでの標準的なローカルエリア接続を排除してしまう傾向があるようだ。とりあえずデバイスマネージャをみるとイーサネットコントローラがインストールされてない感じだったので、そいつを改めてインストールしてみたら何とか上手く行った模様。なんかスマートじゃない気がするが、動いてるからまあいいか。多分こちらの、XPの「ブリッジ接続」は大きなお世話あたりが参考になるんじゃないかと思う。
ここ以外は特に大きな問題もなく、環境の移行は成功。とにかく当初の目的であるところのIE7とメイリオフォントをインストールして実験してみましたよ。
基本的にWindowsのシステムと密接に関連するフォントゆえ、webコンテンツの場合FirefoxやOperaでは、メイリオの実力は実感できないみたいですな。ニコ動がfont-famiryにメイリオを指定してるようなので試してみたのが右のイメージ。上がIE7、下がOpera9.5。そんなに差がないようにも見えますが、実際にはかなり違います。素晴らしくキレイ。これは値打ちがあるかも知れない、と思った。文字幅がこれまでのフォントより若干拡がってるんで、HTMLコーディングの作業で油断すると、たちまち表示が残念な結果になっちゃう、油断できないフォントなんだけどね。
とりあえずこれでチェック環境は何とかなったので、がんがんコーディングやりまっせ。え? XPの印象ですか? ウザイ。
安直にOSアップグレードして、あとはまあ成り行きで対策すべえか、な流れで来てるんだが、さっそくプリンタで不具合が出た模様で、XPインストール時に上手いこと移行が出来てなかったみたい。古本屋的、いろいろ印字できないと困るのでドライバの再インストール、と思ったらインストールCD、例によってカルガッソーの餌食になっちゃったようでいっかな見つからない。仕方ないからhpのサイトに探しに行ってみたら、"HP最小インストールソフトウェア(ドライバのみ)"なんつーものがあるじゃないの。hpの複合機のドライバは結構サイズでかくて、webから落とすと300Mbオーバーのファイルのダウンロードを強要され、んでインストールさせていただくと何やら要らん機能ばかりがわらわらくっついてて不愉快極まりなかったんだけれど、なんだい、こんな軽いバージョン(こっちは50Mbちょいだ)もあるんじゃないか、先に教えてくれよ。
てことでhp imagingなんちゃらかんちゃら、関連のドライバとソフトウェアをまとめてアンインストールした上で、こちらの単能ドライバでインストールし直し。いえい、軽くて大変結構。こちらは文字通り、幸福になれたような気がするな。
今回は久々にフルセット。河内長野、岸和田、堺コース。古本の注文をいただいていたので出撃ついでに郵便局で荷物を発送したあとでケータイ忘れてたことに気がついて家に戻り、ケータイを持って再出発して駅のホームに着いたところで眼鏡がないことに気がついてかなり焦り、あわてて家に戻ってみたらケータイを回収したときに眼鏡を玄関に落としてたことに気づいてある意味一安心、したけどいったいあたしゃ何回家に戻っているのかと。
目的地に着くまでにすでにヘトヘトになっちゃいました。歩きまくったので立ち呑みのビールがでたらめにうまかったです(w。
吉村萬壱 著
カバー写真 ©Bridgeman/PPS通信社
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫JA
ISBN978-4-15-030920-6 \880
"テロリン"と呼ばれる謎の勢力との戦いは続き、世間には扇情的なスローガンと海をこえてテロリンとの戦いへ赴く志願兵の募集が鳴り響く。そしてテロリンもまた、国内に潜伏して各地でテロを頻発させている。人々は恐怖と疑心暗鬼にかられ、リンチと密告が横行する独裁国家となったこの国を出て、大陸でテロリンを殲滅することに生き甲斐を見いだそうとする椹木だったが……。
芥川賞作家、吉村萬壱が描き出す近未来のディストピア。「1980」や「華氏451」の救いのなさに田中啓文的悪趣味を存分にぶちまけ、さらに一種の進化SFの風味までまぶした大著。凄まじいまでのグロい鬱展開に、読んでるこちらはしばしば辟易する。
人間性の一番根っこのところは、極限的な環境下でどのような本性を見せるのか、ってあたりに鋭く切り込む小説で、全体的な流れはSFっぽいのだが、これはむしろ"文学"(カタカナで書かないところに一抹の良心は残っていると言うことで、ひとつ)側に位置する作品で、SF、とはちょっと違うんじゃないかなあと言う気がする。常識的な光景を拒絶し、さまざまなSFの分野に属する用語や小道具も大絶賛続々登場だし、特に後半の展開はSFとして決して間違ったことは何もやってないんだけれど、それでもなにかこう、これをSFと呼ぶことに少々の躊躇を覚えてしまう自分がいるのも確かなところで。
何がなんだか分からんが、それでも気持ちが外に向くのがSF、というあたりの、自分なりの必要条件に微妙に合致しない作品なのかも知れない。これはこれで存分に読み応えのある小説なんだが、読み応えの大半が、著者から直接、「この部分の描写について自分は実はこういう気持ちをこめてるんで、そこについて読者は存分に内省してくれたまえ」的なメッセージ性のようなものがわずかに感じられて、そこに微妙な乗り切れなさのようなものを感じてしまうのだった。
単体の小説としては充分面白いと思うんだけど、ハヤカワから出されるとどうしてもこちらとしてはSF成分強めなものを期待してしまうわけで、で、ある意味そこの必要条件は満たしてくれてはいるんだけれど、残念ながら十分条件を満たした上で何かどこかで突き抜ける、ところがなかったかな、と言うあたりがちょっと残念だったかな。読み応えは充分なので、勝手にSFを期待した自分が先走りすぎだった、って話なのかも知れないけれど…、ええい言ってしまえ、SFを期待してたのに正体は高度成長と日米安保で揺れてる頃の昭和の香り漂う"文学"だったんで、オジサン少々がっかりしちゃったのさ。
★★★
トラブルは見事に解決するけれど、それと引き替えに惑星規模の壊滅的なディザスターを引き起こすWWWAの名物トラコン、ダーティペアことラブリーエンゼルのケイとユリ。前のミッションでも大変な騒動を引き起こし、これ以上はもはや彼女たちの出番はないのではないかと思っていた矢先に舞い込んだミッション。それは今、宇宙で一番の人気を誇るテーマパーク惑星、キンメリアからの依頼だった。惑星全体がヒロイック・ファンタシイの世界に設定された巨大テーマパークに、全宇宙規模の犯罪シンジケートの暗躍の疑いがあるというのだ…。
テーマパークネタSF、つーと「忠誠の誓い」とか「ミクロ・パーク」あたりが思い浮かびますな。んまあ話はそっち方面ほど土台に拘泥することもなく、スゥオード・アンド・ソーサリー的テーマパーク世界でケイとユリが「七人の侍」やら「死亡遊技」やらで遊び、最後には"黒豹頭の超戦士"アーシュラ、なんてのまで登場しちゃって、しかもここまで引っぱってお話的にはまだツカミ、という…。
まあなんだ、えーかげんにしなさいってことで続きを緩く待ちますわ。
★★
20回目のCGアニメコンテスト(DoGA公式)。ジョーシンの催し物フロアで開催された第1回は、さすがにあっしも見てないですが、それでも半分ぐらいは参加してるんじゃないだろうか。20回を記念する形で、ここまでのCGアニメコンテストの流れのさわり(のそのまたとっかかり)にもちらりと触れたりもしていたけれど、肝心のコンテストの入選作品の方は、少々物足りなかったかも知れないな。
技術的な側面での、応募する人が持ってるスキルという部分においては、そりゃもうみなさん大変に高いレベルなのであるけれど、なんて言うのかな、あれは4回だったか5回目だったかのオープニングムービー、「カーンの圧勝」(単純にエンタープライズがリライアントに負けて大爆発する、って映像なんだけど、これをX68KのDoGA CGAで作ってたのがあったの。もちろんパーティクルなんて未対応のソフトでね)を見たときのびっくりはいまだに記憶に残ってる。
それからそれに続いて登場してきた由水圭さん、あにてんぷ渡邊さん、腰原とんたん、総合奉仕事業団(ウチの倅も大好きです)、謎のカンフーマスター清家さん、それからもちろんロマのフ比嘉さん、北田・青山の"ワイバーン"コンビに新海誠…。
DoGAの歴史ってのは、その時々の名物キャラとともにあったのだと思うし、彼らとともにアマチュアCGアニメーションのスキルとフィロソフィーは高いところに上がってきたのだとも思うんだけど、で、「寡が成功できるクリエイティヴのための環境」としてのDoGAのサポート体制、というのは、そもそもこのコンテストを立ち上げたときからの、DoGA代表、かまたゆたかさんの野望でもあったわけで、それが着実に実を結んで来ているんだな、というところは実感できるんだけれど、それと引き替えに原初的なパワーみたいなものの方は回を追うごとにソフィスティケートされてきている感じがあって、そういうのも好きな自分としては、少々物足りない気持ちも感じてしまう。
全員が(褒め言葉としての)バカでも困るし、みんながお利口さんでも同様に困ってしまうわけだけど、今は昔のDoGAのコンテストで感じた、何かを突き抜けたいと思う熱さ、みたいなものが少なくなってきているなあという印象もあってちと複雑。今年の上映会、かなり寝ちゃったんだ。昨日歩き回ってバテてたってのもあるんだけど、それだけが理由じゃないと思う。絵的に端正で、メッセージが上品に慣らされてたら、そりゃ見てたら眠くもなろうってものなわけだわな。
CGアニメーションのレベルの底上げ、って目的はかなり達成できた。プロへの登竜門、って位置づけもある程度は実現できた。その反面、なんつーんだろ、リビドーのみで突っ走る(才能の無駄遣い、ってヤツですか)作品にお目にかかれる確率が減っちゃったのは、ちょっと淋しいかなあ、と思わなくもないね。
ついにビルドは5桁に突入。最新のNightly Buildは10014。Extended Validation SSLに対応したバージョンのようでございます。気のせいかも分からんが、なんかレンダリング速度がかなり向上したような気がしないでもない。気のせいかも知れない。あと、インストーラのレベルで言語パックに対応してるみたいで、インストール時に使用言語を選択できるようになっている、がもしかしたらこれはちょっと前のビルドからそうだったかも分からない。
引き替えに少々落ちやすくなったのと、あと、OperaのNightlyはしばしばそうなんだけど、Flashプレイヤーとの相性がもひとつよろしくなくて、ニコ動見るとき、メッセージサーバに接続し損なうことが多いみたい(9000番台前半のOperaでも時々あったような気がする)。こっちは自動的にコメ非表示にしてくれていると思えば腹も立たないが、Live Timingが表示できなくなっちゃったのはちょっと痛いかな。
ちょっと作業でゴタゴタしてたので、「図書館戦争」、「二十面相の娘」、「マクロスF」、「クリスタルブレイズ」、順序が前後するけど個人的に今期の一番のお気に入り、「ブラスレイター」も。
「図書館戦争」も「マクロス」も一息つくお話で、んまあ特に「マクロス」は、毎週初代のマクロスの「愛は流れる」級の作画やってたら、死人(さすがに人は死なんか。熱暴走するWS続出、みたいな?)も出るわな、って感じで、超弩級のメカアクションと少々ヌル目の"おとめちっく・ろまこめ"が交互に出てくるような感じで進むのだろうな。それはそれで別に文句ないので、続きを楽しみにしてます。で、ランカの髪の色がライムグリーンだったりブルーだったりしたのは、なんか理由があったのかな。オレが幻を見てただけ?
で、「ブラスレイター」。デモニアック、と呼ばれる現象が、いわゆる悪魔憑き的な現象などではなく、ナノマシンの暗躍によるものだった、というのが分かるエピソード。相変わらず鬱成分多めだが面白い。移民であるという理由だけで虐められていたマレクにデモニアックへの変身手段を与える謎の美女に崇の姉さん、デモニアックとなってしまったマレクに惨殺されちゃう、鼻持ちならない学生の一人が崇、ってところでちょっと笑いました。
「機動戦士ガンダムOO」、「ペルソナ トリニティソウル」、「ToLoveる」、バレーボール中継が30分押したらしく「Holic」は録れず、ってバレーはフジ系列じゃなかったのかい? んで「炎戦隊ゴーオンジャー」、「仮面ライダーキバ」、「Yes! プリキュア5GoGo!」、「コードギアスikry」。ものすごい勢いで新しいオモチャが出てくる「ゴーオンジャー」、ちっちゃいお友達がいる家は大変だろうな。それにしても緑のくせに三倍速いだの、赤いヤツはそのまた三倍速いだの、赤く塗ったら三倍速くなるっ、てのは日本国民の常識になっちゃったんだなー。お話的にはいまだに乗り切れないでいる自分なんだが、はたらくくるまがバンバン出てきてトーテムポールロボに合体して、なんてノリはちっちゃなお友達にはウケが良さそうね。
「キバ」はまあ、こんなもんかね。悪党のボタン収集家のお兄ちゃんの突然のブッ壊れっぷりが気になるんだが、多分納得できる理由は教えてもらえないんだろうな。
どこかヘタレで口先三寸な兄ちゃんがかーなーりテンパって頑張る「コードギアス」、今回のお話もその口先三寸っぷりが心地よくて楽しめる。で、100万人分の"ゼロなりきりセット"の制作費ってのは、やっぱ中華連邦もちなんですかね。
やっと見た。雨でぐちゃぐちゃな決勝は、普通はあり得ない追い抜きシーンや不要な(?)アクシデント続出で、別な意味で退屈しない、面白いレースだったかも。世界三大レースの内のひとつを、時間いっぱい楽しめたのだからそこはまあいいか。終盤のキミとエイドリアンのアクシデントは、ズバっと襲いかかって抜いちゃうのが魅力のライコネンではあるのだけれど、今回ばかりは少々油断のようなものがあったような気がしないでもない。そこがキミの魅力なのかも知れないけれど。とりあえずなんだかんだで、(リタイアを余儀なくされた)スーティルの愁嘆場っぷりがかなりかわいそうではあった。F1での1ポイントって、お金に換算したらきっと相当凄い額になるんだろうね。
わたしゃ朝刊で見て笑っちゃったんだけど、たばこ自販機成人識別カード「タスポ」利用進まず(asahi.com)。申込書は手許にあるけど、バカ臭いから結局自分もそれをちゃんと作成して送付、なんて作業はやってない。中国・四国地方でタスポの申込者の喫煙者に対する割合が2割に達してない、ってのは予想できる結果だったのかそうでもなかったのか。関西人のメンタリティ的に、こう言うのに対する反応はどっち側にシフトするんだろうね。ニセの関西人(と、妻はあたしを評するのですよ)である自分には微妙に予想はできないでいる。ただ、なんであれ面倒な割に見返りのない儀式であることは間違いない類のネタであると思うんで、それほどタスポの登録者が増えるとも思えないけど。
ただ、割を食う形になる小売店の方は溜まったものじゃないだろうなあとは思うわね。自販機の交換って、数十万かかっちゃうんでしょ?
とりあえずあちこちのタバコ屋のおばちゃんと仲良くなろうと思ってる今日この頃。
ホントは昨日書くつもりで、居間から新聞も持ってきてたんだけど、酒が回る方が早かった。ということで5月29日の朝日新聞大阪版朝刊のオピニオン面に載ってた、作家でお医者様の帚木蓬生氏の投稿、「ギャンブル依存症 病気と認識して治療を」。ここ2年間で、精神科のお医者様でもある帚木氏の診療所を訪れた新患者100人が、診察までにギャンブルにつぎ込んだお金の平均は1400万円にも上っていて、そのほとんどが消費者金融に手を出していて、患者たちの4分の1は、受診までに債務整理をしていた、と言う話。
ギャンブル依存は15年前にWHOによって正式に病気として認められているんだが、治療のための有効な薬品などもない現状では、いわゆるカウンセリングに頼らざるを得ない状況なのだが、この病気の特徴的な症状というのが、ウソと借金に集約されるが故に、周囲や公的機関などのきめ細かな配慮と対応が必要になるぞ、と言うお話。
で、日本においてこの病気にかかる人の対象になるのは、8割強の割合でパチンコ・スロットであり、これは日本におけるパチンコ台の数が500万台を越えているにもかかわらず、パチンコがギャンブルでなく遊技と見なされているが故に、しっかりした規制がなされているとは言い難いのが大きな理由になっているんだそうだ。
オレ自身は今や到底勝てる気がしないんで、パチンコはほとんど打たないんだけど、それとは別に少々苦々しく思ってることがあって、それはパチンコの新台のテーマにアニメや特撮のネタが続々と採用されていて、しかもそれらの台のCFが、深夜以外のごく普通の時間帯にばんばんテレビで流れている現状。ホントの意味での病人を作っちゃう可能性のあるキカイ、というのは今回の記事で初めて知ったけど、そこまでいかなくとも、しばしば親が自分の責任を放棄してまでパチンコにのめり込んじゃうような事態(ってその時点ですでにビョーキだわな)をしばしば生むようなものに対して、かつては子どもに夢を与えていたタイトルがどんどん名前を売っているって状況はどうなんだよ、って思ってたんだよね。基本的にパチンコにタイトルを売った作品に対しては、その後軽く軽蔑するようにしてるんだけど、今やそのスタンスを貫こうと思ったら、アニメ・特撮嫌いになった方が話は早いぜ的状況まで来ちゃってるのは困ったものだと思う。
かつて夢を与えてもらった作品に、オトナになってもう一度、ちょっとした夢を託せるようになっている、なんて言ったら良い話に聞こえるけど、実体は決してそんなもんじゃないと思うんで、ここらでコンテンツホルダーの皆様におかれては、一度自社の持ってるコンテンツの二次利用について、何かこう、もうちょっとちゃんとしたガイドラインみたいなものを引き直して欲しいと思う今日この頃。
少し前にお送りいただいた本に混じって入ってた、黒い化粧箱入りの平成ガメラ三部作の脚本。1と2は決定稿、3は確か、決定稿にさらに撮影中の直しが入ったような事情があった関係で、撮影稿が入っている(撮影スケジュールのドタバタとかは、根岸泉さんの「繰演日記-ガメラ3 イリス覚醒」なんかを参照されたい)。
はてこいつはどういう出版物なんだろうとちょっと首を捻ったんだが、これは徳間から出ていた「ガメラ・パーフェクトボックス」の購入者全員プレゼントのアイテムであったのだった。3冊の脚本のバックの黒いヤツが、そのパーフェクトボックスですわ。
それは良いんだけど、オレもこのパーフェクトボックスは持ってるんだけど、オレの手許には脚本集がないんだよな、さてどういう理由だったんだろうとしばらく頭を悩ますことになってしまったんだけど、これって購入者全員プレゼントではあったのだが、申し込みの締め切りがあって、自分がこのボックスをゲットしたのが締め切りの期日以降だったかもなあ、なんて事を漠然と思い出したりしたんだった。たしかこの本自体の存在を、友人に教えてもらうまで全く知らないでいたんだよなー。
てことで、今回お送りいただいたパーフェクトボックスのシリアルは限定3000部の内の121、オレのは〆切ギリギリ感たっぷりな2496。ここらで今回の差が出ちゃったのかも知れないな。
さてこの本、どうしようかな。世の中に3000冊しか出てない本のうち2冊を、自分が押さえてるってのはなかなか良い気分のするものだったりするのだけれどね(w。
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□ ロドリゲス翁 [つっこみではないんですけど、ふと思ったんですが、この人って ゼネプロ初期で標榜してた選民意識から結局かわらんないって..]
□ rover [「第一世代オタク」=「貴族階級」って部分に関しては、ノヴリス・オヴリジェ的お話と、貴族故の鼻持ちならなさも併せて書い..]
□ ロドリゲス翁 [>そういうまとめ方ができるオレってすげえ 70年代末にOUTの投稿者として登場した時の 有り様(絵を描く訳でもなく..]
□ 水上紫煙 [以前、テレビのインタヴューで岡田氏は、 「オタクが世の中に知られ始めた頃、世間的には『何か変なもの出てきたぞ!』みた..]
□ rover [>ロドリゲス翁さん 大統領選かなんかに立候補してたんでしたっけかね(w。 >水上さん かつて阪急ファイブにあったスタ..]
□ ロドリゲス翁 [調べてみたらOUT国の近畿1区総選挙でした。 立候補の記事が79年5月、落選発表が8月。]